研究者詳細

教職員基本情報
氏名
Name
泉水 浩隆 ( センスイ ヒロタカ , SENSUI Hirotaka )
所属
Organization
外国語学部スペイン・ラテンアメリカ学科
職名
Academic Title
教授
専攻分野
Area of specialization

スペイン語学、スペイン語教育

学会活動
Academic societies

上智大学言語学会
日本ロマンス語学会
Asociación para la Enseñanza del Español como Lengua Extranjera (ASELE)
日本イスパニヤ学会
International Phonetic Association (IPA)
日本音声学会

著書・学術論文数
No. of books/academic articles
総数 total number (48)
著書数 books (14)
学術論文数 articles (34)

出身学校
学校名
Univ.
卒業年月(日)
Date of Graduation
卒業区分
Graduation
   Classification2
上智大学外国語学部イスパニア語学科 1989年03月  卒業 
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出身大学院
大学院名
Grad. School
修了課程
Courses
   Completed
修了年月(日)
Date of Completion
修了区分
Completion
   Classification
上智大学大学院外国語学研究科言語学専攻 博士後期課程  1995年03月  単位取得満期退学 
上智大学大学院外国語学研究科言語学専攻 博士前期課程  1991年03月  修了 
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取得学位
     
学位区分
Degree
   Classification
取得学位名
Degree name
学位論文名
Title of Thesis
学位授与機関
Organization
   Conferring the Degree
取得年月(日)
Date of Acquisition
博士 博士(言語学)  "Un estudio fonético experimental sobre la percepción de la entonación de oraciones declarativas e interrogativas del español por hablantes nativos y estudiantes japoneses"  上智大学大学院  2015年03月05日 
修士 文学修士    上智大学大学院  1991年03月31日 
学士 文学士    上智大学 1989年03月31日 
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研究経歴
長期研究/短期研究
Long or Short
   Term research
研究課題名
Research Topic
長期研究  スペイン語イントネーションの知覚 

概要(Abstract) 疑問文や句末のイントネーションがスペイン語話者にどう知覚されるか、音声分析用コンピュータソフトウェアを用いて、実験的に検証している。 

短期研究  教材分析および教室における各種機材の利用とその応用 

概要(Abstract) 日本語を母語とする学習者にスペイン語を教える際、具体的にどのようなテクニークが有用か、また、現場で各種機材をいかに応用できるかを検討している。 

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著書
年度
Year
著書名
Title of the books
著書形態
Form of Book
NeoCILIUS
   請求番号/資料ID
Request No
出版機関名 Publishing organization,判型 Book Size,頁数 No. of pp.,発行年月(日) Date
2019  Un estudio fonético experimental sobre la percepción de la entonación de oraciones declarativas e interrogativas del español por hablantes nativos y estudiantes japoneses  単著   
三修社  , B5  , 256 p.  , 2020/03/31   

概要(Abstract) 2015年(2014年度)に上智大学に提出した博士論文に多少の加筆修正を加えて上梓したもの。内容の概要については、「学術論文」の項参照。 

備考(Remarks)  

2017  『ことばを教える・ことばを学ぶ 複言語・複文化・ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)と言語教育』  編著   
行路社  , A5  , 348 p.  , 2018/03/31   

概要(Abstract) 本書は2015年度から2017年度の南山大学地域研究センター共同研究「ヨーロッパ言語共通参照枠の現状と今後-初習外国語を中心に」の成果を基に編まれたものである。「I 複文化・複言語をめぐって」「II 地域言語と言語教育」「III 日本における言語教育」「IV 日本の言語教育とヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)」の4セクション、計14章の論考を通じ、複文化・複言語、それに関わる日本の言語教育における問題を、多角的に観察した。 

備考(Remarks)  

2015  『対話で学ぶスペイン語[改訂版]』  共著   
三修社  , B5  , 100 p.  , 2016/02   

概要(Abstract) 坂東省次氏・泉水浩隆・Alejandro Contreras 氏の共著。各ユニットのアクティビティ・リスニング問題作成・教授用資料・出版社サイトからダウンロード可能な練習問題作成等担当。スペイン語初級者を対象に、短い対話とアクティビティを通して、スペイン語を実際に使いながら身につけていくことを目標としたオーラル中心のテキスト。 

備考(Remarks) ISBN: 9784384420142 

2012  『En directo Japón 2 基礎から学ぶスペイン語』  共著   
SGEL (Sociedad General Española de Librería)   , B5  , 125 p.  , 2012/10   

概要(Abstract) 泉水浩隆・Aquilino Sánchez Pérez 氏の共著。各ユニット対話文の見直し・書き換え、練習問題の再考および新規作成、全体構成の変更、教授用資料を担当。En directo: intermedio(SGEL) をベースに、特に日本人学習者の使用を考慮して各ユニットの対話や章立て、練習問題等、内容を大きく見直して作成した教材。本書は第1巻の続編で、過去時制や接続法まで学習を進め、初級~中級の学習者が無理なく学習を積み重ねていけるよう工夫した。 

備考(Remarks) ISBN: 9788497787468 

2011  『En directo Japón 1 基礎から学ぶスペイン語』  共著  1115630 
SGEL (Sociedad General Española de Librería)   , B5  , 118 p.  , 2011/10   

概要(Abstract) 泉水浩隆・Aquilino Sánchez Pérez 氏の共著。各ユニット対話文の見直し・書き換え、練習問題の再考および新規作成、全体構成の変更、教授用資料を担当。En directo: elemental(SGEL) をベースに、特に日本人学習者の使用を考慮して各ユニットの対話や章立て、練習問題等、内容を大きく見直して作成した教材。現在形を中心に扱い、入門~初級の学習者が無理なく学習を積み重ねていけるよう構成されている。 

備考(Remarks) ISBN: 9788497787178 

2010  『スペイン語 キックオフ』  単著   
白水社  , B5  , 79 p.  , 2011/03   

概要(Abstract) 主に第2外国語としてスペイン語を学ぶ大学生対象の初級文法のテキスト。ポイントとなる文法事項を含む短い対話を通し、現在形を中心に、点過去・線過去までゆっくり確実に学ぶことを目標にしている。応用練習として、簡単な自由会話やディクテーションも含む。 

備考(Remarks) ISBN: 9784560016794 

2009  『コンティーゴ!1』  共著  -026735 
第三書房  , B5  , 77 p.  , 2010/03   

概要(Abstract) 木村琢也氏・泉水浩隆・高澤美由紀氏の共著。各ユニットまとめ、コラム、教授用資料を担当。スペイン語入門から初級レベルの学習者を対象に、スペインを舞台にした短い対話を中心に基本的文法が身につけられように編まれた大学生向け教科書。ただ単に文法知識のみを学ぶのではなく、聞き取り練習や作文練習なども取り入れ、また、コラムなどを通して文化的背景にも触れられるよう配慮した。 

備考(Remarks) ISBN: 9784808630287 

2009  『コンティーゴ!2』  共著  -026736 
第三書房  , B5  , 77 p.  , 2010/03   

概要(Abstract) 木村琢也氏・泉水浩隆・高澤美由紀氏の共著。各ユニットまとめ、コラム、教授用資料を担当。『コンティーゴ!1』の続編。スペイン語初級から中級レベルの学習者を対象に、スペインを舞台にした短い対話を中心に基本的文法が身につけられように編まれた大学生向け教科書。『コンティーゴ!1』の編集方針を踏襲しつつ、接続法までカバーしスペイン語の基礎文法を学習できるように編集した。 

備考(Remarks) ISBN: 9784808630294 

2009  『対話で学ぶスペイン語』  共著   
三修社  , B5  , 76 p.  , 2010/02   

概要(Abstract) 坂東省次氏・泉水浩隆・Alejandro Contreras 氏の共著。各ユニットのアクティビティ・リスニング問題作成・教授用資料等担当。スペイン語初級者を対象に、短い対話とアクティビティを通して、スペイン語を実際に使いながら身につけていくことを目標としたオーラル中心のテキスト。 

備考(Remarks) ISBN: 9784384420067 

2009  『スペイン語がわかるリスニング』  共著  1085600 
DHC出版  , その他  , 95 p.  , 2009/08   

概要(Abstract) Oscar Javier García Mendoza氏・Concepción Ruiz Tinoco氏・Paloma Trenado Dean氏・泉水浩隆・豊丸敦子氏の共著。翻訳、語彙注釈、全体調整を担当。スペイン語初級後半〜中級後半レベルの学習者を対象に、聞き取りや書き取りのトレーニングを行う目的で編まれた教材。文法・語彙レベルが適切なものになるように注意を払いつつ、スペインを多角的に見られるよう幅広いテーマから題材を選び、学習者の興味が持続するよう工夫した。 

備考(Remarks) ISBN: 9784887244900 

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学術論文
年度
Year
論文題目名
Title of the articles
共著区分
Collaboration
   Classification
NeoCILIUS
   請求番号/資料ID
Request No
掲載誌名 Journal name,出版機関名 Publishing organization,巻/号 Vol./no.,頁数 Page nos.,発行年月(日) Date
2020  「スペイン語の強勢語 qué および無強勢語 que とその前後の無強勢音節の韻律的動きについて」  単著   
『アカデミア』文学・語学編  , 南山学会  , 109  , pp. 125-144  , 2021/01   

概要(Abstract) 本論文は、泉水(2020a, 2020b)で得られた結果に基づき、強勢語で疑問詞の qué と無強勢語で接続詞の que の前後の無強勢音節の韻律的動きについて分析しようとするものである。泉水による先行研究では、接続詞 que の高さを変えた場合、疑問詞 qué の高さを変えた時よりも、自然であると知覚される度合いが低くなる、つまり、無強勢語の que の高さを高くすると qué のように聞こえることが示されたが、一方でそれが常に起こるわけではないことも観察された。本論文においては、スペインのスペイン語を話す話者によって録音された文について、上記の実験で刺激として用いられたもののみに限らず、同じ音連鎖を含むすべての文を音声学的に再分析し、上記の現象が起こる理由を探ろうとする。分析の結果、qué と que の間の音の高さの差異が、これらの区別に明らかな影響を与えている一方、これらの語の前後の無強勢音節の存在も効果を持つことが分かった。他方、同じ位置にある無強勢音節の数が少ない場合、他にも影響を与える要素が考えられることが示された。 

備考(Remarks) doi/10.15119/00003028 

2020  「スペイン語の無強勢語の知覚に関する実験音声学的研究 : メキシコ人ネイティブスピーカーを対象として」  単著   
『アカデミア』文学・語学編  , 南山学会  , 108  , pp. 109-133  , 2020/06   

概要(Abstract) 本論文は、泉水(2020)の継続的研究である。泉水(2020)では、強勢語および無強勢語のピッチを変えた刺激を用い、スペイン人ネイティブスピーカーがその自然さや文の種類を判断する際、そうした加工がどのように影響するかを実験的に観察・分析したが、本論文では同じ枠組みを用いて、メキシコ人ネイティブスピーカーに対して実験を行った。実験は2つのパートに分かれており、第1部はメキシコ人インフォーマントが録音した音声を元に、音声分析用コンピューターソフトによって語のピッチに加工を加えた刺激を用い、メキシコ人ネイティブスピーカーに対し、第1セッションでは文の自然さを、第2セッションでは聞こえた従属節が平叙であるか疑問であるかを答えてもらった。第2部は、泉水(2020)で用いたのと同じスペイン人インフォーマントが録音した音声を、第1部と同様にメキシコ人ネイティブスピーカーに聞いてもらい、その反応を観察した。その結果、その結果、泉水(2020)同様、メキシコ人被験者は que や qué のピッチを変化させるほど、自然でないと判断し、特に前者においてそうした傾向が見られた。また、メキシコ人インフォーマントとスペイン人インフォーマントの録音した音声の間に、メキシコ人被験者による反応の違いが見られる場合があった。 

備考(Remarks) doi/10.15119/00002952 

2019  「スペイン語の無強勢語の知覚に関する実験音声学的研究 」  単著   
『アカデミア』文学・語学編  , 南山学会  , 107  , pp. 65-79  , 2020/01   

概要(Abstract) 本論文は、強勢語および無強勢語のピッチを変えた刺激を用い、スペイン語ネイティブスピーカーがその自然さや文の種類を判断する際、そうした加工がどのように影響するかを観察・分析した実験的研究である。
泉水(2019)で示されたように、接続詞 que のような無強勢語と疑問詞 qué のような強勢語の区別には、韻律的キューが最も重要な役割を果たすと思われる。この結果に基づき、本論文では、音声分析用コンピューターソフトによって語のピッチに加工を加えた刺激を用い、知覚実験を行った。その結果、被験者は que や qué のピッチを変化させるほど、自然でないと判断し、特に前者においてそうした傾向が見られた。また、もともと無強勢語の接続詞 que であった部分のピッチを上げるほど、疑問詞 qué として知覚される割合が増加した。 一方、強勢語の疑問詞 qué として録音された部分のピッチを下げると接続詞 que として知覚された回答数が増加した。 

備考(Remarks) doi/10.15119/00002837 

2019  「スペイン語の強勢語・無強勢語の示す音声的特徴の比較に関するケーススタディ」  単著   
『アカデミア』文学・語学編  , 南山学会  , 106  , pp. 17-39  , 2019/06   

概要(Abstract) 本論文はスペイン語の従属文に現れた que (強勢のない接続詞)と qué(強勢のある疑問詞)の間に見られる音声的特徴の差異を比較することを目的とする。この2語は強勢を除き、同じ形をしているが、そのため、日本人のスペイン語学習者にとって、理解や表出において困難が生じうる。先行研究では、強勢音節・無強勢音節の区別には、韻律的キュー(例えば、F0)、持続時間、インテンシティといった3つの要素が関連していると指摘されている。本稿においては、que か qué 以外の部分は同じ音連続を含む文のペアを1名のスペイン語ネイティブスピーカーが録音し、これらの文を音声分析ソフトウェア Praat を用いて分析した。その結果、que と qué の間にかなり大きな高さの差が見られ、これらの語を区別する際韻律的キューが最も大きな影響を影響を与えるのではないかと考えられることが分かった。また、長さも重要な要素となると見られる。一方、この点におけるインテンシティの持つ意味はそれより低いと考えられる。 

備考(Remarks) doi/10.15119/00002776 

2017  "Dificultades en el Reconocimiento de Patrones Entonativos por Parte de Estudiantes de ELE"  共著   
Porta Linguarum  , Universidad de Granada, Departamento de Didáctica de la Lengua y la Literatura, Facultad de Ciencias de la Educación  , Monográfico II  , pp.9-26  , 2017/11   

概要(Abstract) Cortés Moreno (2005), Sensui (2015) などの研究で指摘されているように、スペイン語学習者は特定の強勢やイントネーションパターンについて、発話・知覚いずれの場合において困難を感じることがあり、そのため、文の種類が正しく判断できないことがままある。本研究では、日本人のスペイン語学習者に見られるこうした難点を観察し、スペイン語、特に南部方言における、文種類の判断における誤りに対処する方法を探ろうとするものである。韻律的特徴のみで文の種類を知覚できるかどうかを確かめるため、2つのスペイン語の方言(マドリード方言とカナリア諸島方言)を基に語彙的情報を除いた合成音声を用いて、平叙文・疑問文の刺激の知覚テストを行った。この実験を通し、一般に標準的とされる北部方言の疑問文パターンの方がよく知覚できることを示し、また、日本人スペイン語学習者がより困難を感じる部分を発見し、スペイン語の主なイントネーションパターンを教え、学生の誤解を減じる方策を探ろうとするものである。 

備考(Remarks) José Antonio Martín Gómez 氏、Josefa Dorta Luis 氏との共著 

2017  "Palabras átonas del español pronunciadas por estudiantes japoneses y su percepción por hablantes nativos españoles: un análisis piloto"  単著   
Tendencias actuales en fonética experimental (CIFE 2017)  , Universidad Nacional de Educación a Distancia (UNED)  , pp. 286-290  , 2017/11   

概要(Abstract) 本論文は、音声分析ソフトウェアで加工した刺激を用い、日本人学生が発音したスペイン語の強勢がどのように知覚されるか、また、ネイティブスピーカーがスペイン語の強勢をどのように知覚するかを分析したパイロットスタディである。
知覚実験の結果によると、細かな誤りであっても、その発話が自然であるかどうかの判断に影響を与えること、日本人スペイン語学習者の無強勢語の発音を矯正することで、ネイティブスピーカーによる評価が部分的ながらよくなる可能性があることが示された。 

備考(Remarks)  

2017  「日本人学習者によるスペイン語の無強勢語の発音」  単著   
『アカデミア』文学・語学編  , 南山学会  , 102  , pp. 41-67   , 2017/06/30   

概要(Abstract) 本論文は、スペイン語を専門とする日本人大学生によるスペイン語の無強勢語の発音について論じたものである。教室での観察に基づき、こうした語の発音の難しさを指摘した先行研究はいくつかあるものの、実験的な視点からこうしたテーマについて扱った研究はあまりなされてきていない。本研究は音声分析用コンピュータソフトウェアを用い、主に音調の動きに注目して、無強勢語を学習者がどう発音しているかその特徴を分析しようとしたものである。その結果、スペイン語母語話者は無強勢語が連続した場合、それを比較的平板な音調で発音するのに対し、日本人学習者の発音では、そのような場合、より音調の動きが多く見られることが分かった。また、スペイン語圏に長く滞在した経験のある学習者とそうでない学習者の間に異なる傾向があることも観察された。前者は後者と比較し、よりネイティブ話者的な音調で発話することが示された。 

備考(Remarks) http://doi.org/10.15119/00001194 

2016  「日本人スペイン語学習者によるスペイン語の知覚および発話における音声的問題点」  単著   
『上智大学言語学会会報』  , 上智大学言語学会  , 第31号  , pp. 39-59  , 2017/01/15   

概要(Abstract) 本論文は、上智大学言語学会第31回大会(於:上智大学 四谷キャンパス、2016年7月16日)において行われた同タイトルの発表の内容を再考し、修正を加えたものである。
スペイン語はしばしば日本人学習者にとって「発音がやさしい」言語であると言われる。確かに、母音の数や子音の種類、つづりの読み方の規則性が高いことを考えると、他の外国語と比べた場合、親しみやすく感じられることばであり、また、これがスペイン語を学び始めるきっかけの1つとなっているとも言えよう。一方で、このような側面があるからといってスペイン語の音声面の学習は本当に 「やさしい」のだろうか。似ているところがあるからこそ、逆に「むずかしい」ということもあるのではないだろうか。 授業の現場での経験を通じ、 筆者はこのような印象を持ち続けてきた。
本論文では、この点について、最初にスペイン語の音声教育の現状や教材における音声教育の扱いがどのようになっているか概観する。続いて、Sensui (2015)、泉水(2014)に触れながら、具体例を交え、日本人スペイン語学習者が示す音声的な問題を知覚・発話の両面から分析する。最後に、日本語とスペイン語は、一見すると音声面における共通点・類似点が多く存在するように思われるが、 日本人スペイン語学習者の知覚や発話の実例を観察してみると、こうした共通点・類似点があることが必ずしも「やさしい」ということと同義ではないと考えられ、相違点にももっと目を向けた指導が必要なのではないかということを述べてまとめとする。  

備考(Remarks)  

2015  "Realización fonética del acento español en entonación ascendente"  共著   
Normas: Revista de Estudios Lingüísticos Hispánicos  , Universitat de Valencia, Departamento de Filología Española  , Anejo número 7  , pp.91-98  , 2015/04   

概要(Abstract) 本論文は Kimura et al. (2012) を元に、平叙文の非文末位置(Nofin-afir)、否定文の非文末位置(Nofin-neg)、疑問文の文末位置(Fin-Q)のような上昇調イントネーションの生起する位置において、スペイン語母語話者および日本人学生が語の強勢位置をどのように知覚するかをさらに詳しく観察したものである。
実験では、まず número, numero, numeró のように、強勢位置のみが異なる語をキャリアセンテンスに入れ、これをスペイン出身の男性ネイティブスピーカーが発話した。各語の第1、第2、第3音節およびこれらの語を挿入した直前の音節のそれぞれ1/6, 3/6, 5/6の位置にあたる箇所の基本周波数を計測し、その動きを観察した。その結果、平叙文の非文末位置(Nofin-afir)と否定文の非文末位置(Nofin-neg)の場合、強勢音節において最も急激な上昇が見られる一方、疑問文の文末位置(Fin-Q)の場合、第1音節に強勢がある場合第2音節で、第2または第3音節に強勢がある場合第3音節で、最も急激な上昇があることが見られた。
これと被験者の反応との間にどのような関係があるかを観察したところ、日本人学習者の場合、明らかな傾向は見られない。一方、スペイン語母語話者の場合、一般に最も急激な上昇のある音節に強勢があるという反応が多いが、疑問文の文末位置(Fin-Q)で第2音節で最も急激な上昇がある場合には、第1音節に強勢があるという反応が多くなっており、第3音節に急激な上昇がある場合には、第2または第3音節に強勢があるという反応がほぼ半々である。にも関わらず、スペイン語母語話者は、強勢音節の位置そのものは正しく知覚しており、ここには強勢音節の長さが関係していると考えられる。 

備考(Remarks) 木村琢也氏、高澤美由紀氏、豊丸敦子氏、José Joaquín Atria 氏との共著 

2014  "Un estudio fonético experimental sobre la percepción de la entonación de oraciones declarativas e interrogativas del español por hablantes nativos y estudiantes japoneses"(博士論文)  単著   
上智大学  , 556 p.  , 2015/03/05   

概要(Abstract)  本論文は、スペイン語母語話者および日本人スペイン語学習者がスペイン語の平叙文・疑問文などのイントネーションパターンをどのように知覚するか、また、各群にどのような類似点や相違点が見られるかを実験的に観察したものである。全体は7章からなる。第1章では、本研究の目的、対象領域、構成について述べ、第2章で関係する先行研究を整理した。第3章と第4章はそれぞれパイロット実験について述べたもので、前者ではフィルターで処理した刺激を用い、12名のスペイン語母語話者が韻律的情報だけで文の種類をどの程度認識できるかを、後者では文頭・文中・文末の各部分をホワイトノイズでマスキングした刺激を使って、1名のスペイン語母語話者の反応を観察した。この結果を受け、第5章でスペイン語母語話者を、第6章で日本人スペイン語学習者を被験者として、量的知覚実験を実施した。その結果によると、日本人スペイン語学習者はほぼ刺激末のイントネーションの動きのみに依拠して文種類の判断を行い、下降調の音調が現れれば平叙文、上昇調の音調が現れれば疑問文と判断する傾向が示された。これに対し、スペイン語母語話者は、刺激末の音調の情報を優先的に使用するが、それだけではなく、他の部分の判断材料も使って総合的に文の種類を判断していると考えられる。第7章で全体のまとめを行うと同時に、改善が望まれる点、今後なされるべき課題を示して結びとする。 

備考(Remarks)  

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その他研究業績
年度
Year
題名等
Titles
カテゴリ
Category
細目
Authorship
掲載雑誌名等 Publishing Magazine,発行所 Publisher,巻/号 Vol./no.,頁数 Page nos.,発行年月(日) Date
2019  Josefa Dorta (ed.), La entonación declarativa e interrogativa en cinco zonas fronterizas del español, Peter Lang, Frankfurt am Main, 2018.  書評  単著 
Hispánica  , 日本イスパニヤ学会  , 63  , pp. 155-160  , 2020/01/20   

概要(Abstract)  

備考(Remarks)  

2014  『スペイン語新文法 音声学・音韻論』 「第9章 強勢」  要約  その他 
Lingüística Hispánica  , 関西スペイン語学研究会(Círculo de Lingüística Hispánica de Kansai)(編)  , Anexo 6  , pp.439-459  , 2015/03/31   

概要(Abstract)  

備考(Remarks) Real Academia Española y Asociación de Academias de la Lengua Española, Nueva gramática de la lengua española: Fonética y fonología (Barcelona: Espasa Libros, 2011) の 9. El acento の要約 

2010  『スペイン語新文法』 第21章 「数詞」  要約  その他 
Lingüística Hispánica  , 関西スペイン語学研究会(Círculo de Lingüística Hispánica de Kansai)(編)  , Anexo 5  , pp.255-276  , 2011/03/31   

概要(Abstract)  

備考(Remarks) Real Academia Española y Asociación de Academias de la Lengua Española, Nueva gramática de la lengua española: Fonética y fonología (Madrid: Espasa Libros, 2009) の 21. Los numerales の要約 

2007  『西和中辞典』(第2版)  辞書・事典  共著 
小学館  , 2007/04   

概要(Abstract)  

備考(Remarks) 共著(監修:高垣敏博)(執筆担当部分:発音校閲)
ISBN: 9784095155029 

2003  『ポケットプログレッシブ西和・和西辞典』  辞書・事典  共著 
小学館  , 2003/11   

概要(Abstract)  

備考(Remarks) 共著(編者代表:高垣敏博)(執筆担当部分:和西の部)
ISBN: 4095061316 

1998  「EU統合をめぐる外交政策」(アラセリ・マンガス=マルティン著)  翻訳  単訳 
『スペインの政治』(川成洋・奥島孝康編)第6章, waseda libri mundi 26  , 早稲田大学出版会  , pp.135-152  , 1998/05   

概要(Abstract)  

備考(Remarks) ISBN: 4657985248 

1998  「現代スペインの地域間格差」(マリア・ルイサ・ブストス著)  翻訳  単訳 
『スペインの経済』(戸門一衛・原輝史編)第6章, waseda libri mundi 27   , 早稲田大学出版会  , pp.128-141  , 1998/05   

概要(Abstract)  

備考(Remarks) ISBN: 4657985256 

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研究発表
年度
Year
題目又はセッション名
Title or Name of Session
細目
Authorship
発表年月(日)
Date
発表学会等名称 Name, etc. of the conference at which the presentation is to be given, 主催者名称 Organizer, 掲載雑誌名等 Publishing Magazine,発行所 Publisher,巻/号 Vol./no.,頁数 Page nos.
2021  "Un estudio piloto de ejercicios de la pronunciación de las palabras átonas y tónicas con ayuda de música"  共同  2021/06/29 
VIII Congreso Internacional de Fonética Experimental CIFE 2021(於:Universitat de Girona, España, オンライン参加)  , Universitat de Girona   

概要(Abstract)  

備考(Remarks) 泉水浩隆(研究代表者、発表者)・木村琢也氏・高澤美由紀氏の共同発表(オンラインでの口頭発表)  

2020  「オリジナルの歌を用いたスペイン語の強勢語・無強勢語および再音節化の発音指導に関する予備的研究」  共同  2020/10/11 
日本イスパニヤ学会第66回大会(於:Zoom ミーティング [大会開催校:関西外国語大学])  , 日本イスパニヤ学会   

概要(Abstract)  

備考(Remarks) 高澤美由紀氏・泉水浩隆・木村琢也氏の共同発表(口頭発表) 

2020  「qué と que の知覚に関する実験音声学的考察」  単独  2020/10/11 
日本イスパニヤ学会第66回大会(於:Zoom ミーティング [大会開催校:関西外国語大学])  , 日本イスパニヤ学会   

概要(Abstract)  

備考(Remarks)  

2018  "Problemas de la enseñanza de ELE en Japón - Enseñanza y aprendizaje de "segunda" lengua extranjera: ¿Por qué y para qué?"  単独  2019/03/07 
輔仁大学外語學院西班牙語文學系(於:台湾・輔仁大学)  , 輔仁大学外語學院西班牙語文學系   

概要(Abstract)  

備考(Remarks) 招待講演 

2018  "Experimentos fonéticos sobre las características del estrés y percepción de las palabras átonas del español"  単独  2019/03/06 
輔仁大学外語學院西班牙語文學系(於:台湾・輔仁大学)   , 輔仁大学外語學院西班牙語文學系   

概要(Abstract)  

備考(Remarks) 招待講演 

2018  "Aprendizaje bidireccional 2.0: "Viaje de Estudios A y B" del Departamento de Estudios de España y Latinoamérica de la Universidad Nanzan y otras actividades y posibilidades de internacionalización"  単独  2019/03/06 
輔仁大学外語學院西班牙語文學系(於:台湾・輔仁大学)   , 輔仁大学外語學院西班牙語文學系   

概要(Abstract)  

備考(Remarks) 招待講演 

2017  "Palabras átonas del español pronunciadas por estudiantes japoneses y su percepción por hablantes nativos españoles: un análisis piloto"  単独  2017/11/22 
VII Congreso Internacional de Fonética Experimental CIFE 2017(於: Universitad Nacional de Educación a Distancia (UNED), Madrid, España)  , Universidad Nacional de Educación a Distancia (UNED)   

概要(Abstract)  

備考(Remarks)  

2016  「日本人スペイン語学習者によるスペイン語の知覚および発話における音声的問題点」  単独  2016/07/16 
上智大学言語学会第31回大会(於:上智大学 四谷キャンパス)   , 上智大学言語学会   

概要(Abstract)  

備考(Remarks) 招待発表 

2015  "Dificultades fonéticas del español como lengua extranjera por estudiantes universitarios japoneses"  単独  2016/01/23 
教育部104年度基礎語文及多元文化能力培育計畫第二外語教師研習營(於:台湾・輔仁大学)  , 多國語文與文化連結課程子計畫辦公室・輔仁大學外語學院   

概要(Abstract)  

備考(Remarks) 招待講演 

2015  "Aprendizaje bidireccional: “Viaje de Estudios” del Departamento de Estudios de España y Latinoamérica de la Universidad Nanzan"  単独  2016/01/22 
教育部104年度基礎語文及多元文化能力培育計畫第二外語教師研習營(於:台湾・輔仁大学)  , 多國語文與文化連結課程子計畫辦公室・輔仁大學外語學院   

概要(Abstract)  

備考(Remarks) 招待講演 

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研究助成
年度
Year
助成名称または科学研究費補助金研究種目名
Name of grant or research classification for scientific research funding
研究題目
Research Title
役割(代表/非代表)
Role
助成団体
Granting body
助成金額
Grant amount
2020  科学研究費補助金  日本人スペイン語学習者の韻律に見られる諸問題と音楽を利用した発音指導 
研究代表者  独立行政法人日本学術振興会  434,000円(分担金) 

研究内容(Research Content) 本年度は本研究題目による助成2年目である。本研究では、日本人学習者のスペイン語の発音に見られる問題について、主に理論的側面と言語教育的側面の双方からアプローチする。理論的側面では、主に実験音声学的見地から、(1)特にイントネーションや強勢に注目しつつ、日本人スペイン語学習者の発話時の発音にはどのような特性・難点が見られるかを分析する。また、言語教育的側面では、(2)日本におけるスペイン語教育の中で、音声に関わる要素がどのように扱われてきたかを踏まえ、これまで不足していた点、今後見直すべき点、スペイン語の発音教育にとってどう扱えばより効果的であるかについて示唆を得ようとする。(1)と(2)で指摘された点を融合させ、具体的な実践を目指す一例として、(3)発音指導における音楽の使用について、楽曲を作成して実際に授業で使用し、その効果を測定して、発音指導に対し理論と実践の両方に立脚した具体的提言を行う。 

備考(Remarks)  

2020  共同研究  翻訳と通訳の過去・現在・未来~多言語と多文化を結んで~ 
代表    900,000円 

研究内容(Research Content) 本研究では、本学のアメリカ・ラテンアメリカ・ヨーロッパ・アジア太平洋、各研究センターの活動において中心的な位置を占める外国研究および地域研究にとって欠くことのできない要素の1つである翻訳および通訳を巡り、言語学、言語教育学、文学、思想、社会、さらには科学技術など広い視点から、その意義や展開などについて、過去・現在・未来という時間軸を踏まえつつ、分析・考察を行おうとするものである。本年度は2年目にあたる。 

備考(Remarks) 南山大学地域研究センター共同研究(研究代表者:泉水浩隆) 

2020  南山大学パッヘ研究奨励金I-A-2  スペイン語の無強勢語の発音に関する分析と考察 
    200,000円 

研究内容(Research Content)  筆者は、筆者が一貫して研究を続けているスペイン語の韻律面に関する調査の一環として、ここ何年か、日本人スペイン語学習者の強勢語・無強勢語の発音および、それらがスペイン語ネイティブスピーカーによってどのように知覚されるかについて興味を持っている。これについて、2018年度の研究をまとめる形で、スペイン語の強勢の要素について改めて見直した『アカデミア』文学・語学編106号(2019年6月)を発表した。また、それを受ける形で2018年3月にスペイン・サラマンカでスペイン語母語話者に対して行った実験結果について述べた『アカデミア』文学・語学編107号(2020年1月)を著した。その際に、音声サンプルを収集するインフォーマントの数を増やす、また、新たにラテンアメリカのスペイン語を話す話者に対しても実験を実施し、韻律面の産出・知覚に関する地域差の観察を行う必要性があることを指摘したが、後者については、2019年8月にメキシコで知覚実験を行い、その結果の報告は2020年6月の刊行を目指し、『アカデミア』文学・語学編108号の初校校正段階にさしかかっている。上記の指摘のうち、当面の課題として残されているのは、より多くの音声サンプルを収集し、これまで得られた結果がより一般的な場合に当てはまるかどうかをさらに検討することである。今年度は、諸処の事由により、通常の対面式の知覚実験を実施することに困難が予想されるため、例えば、既存の音声教材を分析素材として用いる、あるいは、遠隔で録音してもらったものをパイロット的分析に活かすなど、音響音声学的な分析を主に行いたい。 

備考(Remarks)  

2019  科学研究費補助金  日本人スペイン語学習者の韻律に見られる諸問題と音楽を利用した発音指導 
研究代表者  独立行政法人日本学術振興会  390,000円(分担金) 

研究内容(Research Content) 本研究では、日本人学習者のスペイン語の発音に見られる問題について、主に理論的側面と言語教育的側面の双方からアプローチする。理論的側面では、主に実験音声学的見地から、(1)特にイントネーションや強勢に注目しつつ、日本人スペイン語学習者の発話時の発音にはどのような特性・難点が見られるかを分析する。また、言語教育的側面では、(2)日本におけるスペイン語教育の中で、音声に関わる要素がどのように扱われてきたかを踏まえ、これまで不足していた点、今後見直すべき点、スペイン語の発音教育にとってどう扱えばより効果的であるかについて示唆を得ようとする。(1)と(2)で指摘された点を融合させ、具体的な実践を目指す一例として、(3)発音指導における音楽の使用について、楽曲を作成して実際に授業で使用し、その効果を測定して、発音指導に対し理論と実践の両方に立脚した具体的提言を行う。 

備考(Remarks)  

2019  共同研究  翻訳と通訳の過去・現在・未来~多言語と多文化を結んで~ 
代表    900,000円 

研究内容(Research Content) 本研究では、本学のアメリカ・ラテンアメリカ・ヨーロッパ・アジア太平洋、各研究センターの活動において中心的な位置を占める外国研究および地域研究にとって欠くことのできない要素の1つである翻訳および通訳を巡り、言語学、言語教育学、文学、思想、社会、さらには科学技術など広い視点から、その意義や展開などについて、過去・現在・未来という時間軸を踏まえつつ、分析・考察を行おうとするものである。 

備考(Remarks) 南山大学地域研究センター共同研究(研究代表者:泉水浩隆) 

2019  南山大学パッヘ研究奨励金I-A-2  スペイン語の無強勢語の発音および知覚に関する実験音声学的研究 
    200,000円 

研究内容(Research Content)  筆者はこれまでスペイン語の音声、特にイントネーションを始めとする韻律的要素に興味を持ち、2018年度も「パッヘ研究奨励金I-A-1」の援助を受け、この点について実験的研究を続けた。筆者が一貫して目的としているのは、主に実験音声学的側面からスペイン語の韻律面にアプローチし、(1)日本人スペイン語学習者の発話時の強勢やイントネーションにはどのような特性・難点が見られるか、また(2)日本人スペイン語学習者の強勢やイントネーションはスペイン語母語話者にどのように知覚されるかを分析することである。さらに、その結果を念頭に置き、(3)日本におけるスペイン語教育の中で、これまで強勢やイントネーションがどのように扱われてきたかを踏まえ、これまで何が欠けていたか、今後どのようにそれを見直し、どう扱うようにすればスペイン語の発音教育にとってより効果的であるか、その可能性について示唆を得ようとしている。2018年度は、スペイン語の強勢の要素について改めて見直し、『アカデミア』文学・語学編106号に投稿した。2018年3月に、ここで得られた結果に基づいて、スペイン・サラマンカでスペイン語母語話者に対して実験を行ったが、日本人スペイン語学習者を被験者として同様の実験を行うこと、音声サンプルを収集するインフォーマントの数を増やすこと、さらに、これまでスペインのスペイン語話者を対象として行ってきた実験を、新たにラテンアメリカのスペイン語を話す話者にも実施し、韻律面の産出・知覚に関する地域差の観察を行うことを目指す。 

備考(Remarks)  

2018  南山大学パッヘ研究奨励金I-A-2  日本人スペイン語学習者による無強勢語の発音に関する知覚実験 
    100,000円 

研究内容(Research Content)  無強勢語が連続する環境における、日本人スペイン語学習者の非ネイティブ的要素を強く感じさせる特徴を音響音声学的手段で分析した泉水(2017a)、これに引き続き2017年6月にスペイン・サラマンカで行った知覚実験に関するCIFE (Congreso Internacional de Fonética Experimental 2017)での発表(Sensui 2017b)を受ける形で、2018年度パッヘ研究奨励金I-A-2(一般)での研究を進めた。
 当初、上記の研究は、あくまでもパイロット的なものであり、広く一般化できる結論を導くことはできないため、刺激の種類と被験者を増やし、特に日本人スペイン語学習者を対象にも同様の実験を重ねていくことを考えていたが、内容の検討を進めていくうち、スペイン語の無強勢語・強勢語の特徴そのものをもう少し掘り下げて検討することを優先させた方がよいのではないかと考えるに至った。そこで、今回は強勢語である疑問詞の qué、無強勢語である接続詞の que を含む音声資料を分析し、音の高さ・強さ・長さの3つの要素のうち、高さが両者の弁別において最も関与的であり、長さも場合によって影響を与えていると見られる一方、強さの関与は高さや長さほど大きくはないのではないかと推測されることが示された。さらに、これを題材として、新たな刺激を作成し、2019年3月にスペイン・サラマンカで知覚実験を行い、近日中に別の論文としてまとめる予定である。 

備考(Remarks)  

2017  共同研究  ヨーロッパ言語共通参照枠の現状と今後-初習外国語を中心に- 
代表    900,000円 

研究内容(Research Content) 本研究は、近年注目を浴びている「ヨーロッパ言語共通参照枠」について、スペイン語・フランス語・ドイツ語を中心に、欧州におけるその現状と今後、日本におけるその受容・現状・今後、教育現場でのその受容・現状・今後を、言語学的・言語教育的・社会言語学視点から分析・考察しようとする研究の最終年度で、これまでの成果を一冊の書籍としてまとめる。 

備考(Remarks) 南山大学地域研究センター共同研究(研究代表者:泉水浩隆) 

2017  南山大学パッヘ研究奨励金I-A-2  日本人スペイン語学習者による無強勢語の発音について:知覚実験に基づく分析 
    100,000円 

研究内容(Research Content)  筆者はこれまでスペイン語の音声、特にイントネーションに興味を持ち、研究を続けているが、近年は、日本人学習者のスペイン語イントネーションについて、主に実験音声学的側面からアプローチし、(1)日本人スペイン語学習者の発話時のイントネーションにはどのような特徴・難点が見られるか、(2)日本人スペイン語学習者のイントネーションはスペイン語母語話者にどのように知覚されるかを分析し、それらの結果を念頭において、(3)日本におけるスペイン語教育の中で、これまでイントネーションがどのように扱われてきたかを踏まえ、今後どのように扱ったらよいかその可能性について考察することに関心を持っている。2016年度の「パッヘ研究奨励金I-A-2」では、無強勢語を素材として取り上げ、(1)の観点から分析を行って『アカデミア』文学・語学編102号に投稿したが、今回はそれを受ける形で(2)に関する考察を行いたいと考えている。 

備考(Remarks)  

2016  南山大学パッヘ研究奨励金I-A-2  日本人スペイン語学習者のスペイン語イントネーションに関する実験音声学的研究 
    124,000円 

研究内容(Research Content)  本研究では、筆者自身が行ってきたこれまでの研究における分析を受け、日本人スペイン語学習者の発話における韻律上の問題点を、スペイン語母語話者の発話と比較しながら、実験音声学的に観察することを目的としている。今回は特に日本人スペイン語学習者の無強勢語の発音における問題点を中心的テーマとして取り上げた。
 数名のネイティブスピーカーおよび日本人スペイン語学習者に文リストを読ませて音声サンプルを収集し、その中に含まれる無強勢語・無強勢音節の連続部分を音声分析用ソフトウェアを用いて分析した。
 その結果、ネイティブスピーカーは当該部分を比較的平板な音調で発音しているのに対し、日本人スペイン語学習者は音調の上下が大きくなる傾向が見られた。また、スペイン語圏での滞在期間が長い学習者は、そうでない学習者に比べ、ネイティブスピーカーに近い特徴を持つのではないかと推測される結果が得られた。今後、分析対象を増やし、このような傾向が一般的に見られるかどうかを検証したいと考える。 

備考(Remarks)  

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教育活動
年度
Year
タイトル
Title
内容等
Content
活動期間
Period of Activities
2020  「海外フィールドワークA」事前授業 

「海外フィールドワークA」への参加者に向け、オンライン研修が実施されるサラマンカ大学(スペイン)の所在地サラマンカの美術、建築について事前授業を行った。 

2020/11/25 
2020  オンライン授業用教材の作成および配布、オンラインでの小テスト・試験・アンケート等の実施 

担当科目(「スペイン語II, IV, VI, VIII [FS]」、「中級スペイン語I/IIC」、「スペイン語学特殊研究A」、「ポルトガル語学特殊研究A」、「スペイン語科指導法B」、「スペイン・ラテンアメリカの文化入門A, B])について、オンライン授業用教材を作成し、「講義資料」サーバーを通じて受講者に配布した。また、小テスト・試験・アンケート等もオンラインで実施した。 

2020/04~2020/03 
2019  「短期留学プログラムB(春季)」引率 

国際センター提供科目(「大学の世界展開力強化事業」(中南米)科目)「短期留学プログラムB(春季)」参加者の引率として、上智大学・上智大学短期大学部の担当者とともに、ペルー・リマ、クスコ、マチュピチュ等に滞在し、現地での指導監督を行った。 

2020/02/23〜2020/03/09 
2019  「海外フィールドワークB」(メキシコ)事前・事後授業 

「海外フィールドワークB」(メキシコ)への参加者に向け、研修の概要、海外生活での心得、現地におけるプレゼンテーションおよびワークショップの準備等のため、計6回の事前・事後授業を実施した。こうした事前・事後授業以外にも、プレゼンテーション・ワークショップを行う各グループに対し、数回指導を行う機会を設けた。 

2019/4~2019/10 
2019  「海外フィールドワークB」(メキシコ)引率 

「海外フィールドワークB」(メキシコ)参加者の引率として、メキシコ・グアナフアトに滞在し、現地での指導監督を行った。また、その後に行われた研修旅行にも同行した。さらに、同期間、「国際化推進事業」に関する活動にも協力した。 

2019/08/05〜2019/09/06 
2018  「海外フィールドワークA」事前授業 

「海外フィールドワークA」への参加者に向け、研修の概要、海外生活での心得、現地におけるプレゼンテーションおよびワークショップの準備等のため、計7回の事前・事後授業のうち、事前授業5回において、引率を担当する教員の補佐として、学生への指導やアドバイスを行った。 

2018/10~2019/02 
2017  現地におけるデータ収集に関連する、大学院生に対する指導・監督 

修士論文執筆のためのデータを収集する目的で、スペイン・サラマンカ大学日西文化センターを訪れた、大学院の指導学生の指導監督を現地で行った。 

2018/03/05~2018/03/09 
2016  「スペイン語実習A」引率 

「スペイン語実習A」参加者の引率として、スペイン・サラマンカに滞在し、現地での指導監督を行った。また、その前後に行われた研修旅行にも同行した。さらに、同期間、「国際化推進事業」に関する活動にも協力した。 

2017/02/22〜2017/03/26 
2016  「スペイン語実習A」事前・事後授業 

「スペイン語実習A」への参加者に向け、研修の概要、海外生活での心得、現地におけるプレゼンテーションおよびワークショップの準備等のため、計6回の事前・事後授業を実施した。こうした事前・事後授業以外にも、プレゼンテーション・ワークショップを行う各グループに対し、数回指導を行う機会を設けた。 

2016/9~2017/03 
2015  「スペイン語実習」引率 

「スペイン語実習」参加者の引率として、スペイン・サラマンカに滞在し、現地での指導監督を行った。また、その前後に行われた研修旅行にも同行した。さらに、同期間、「国際化推進事業」に関する活動にも協力した。 

2016/02/23〜2016/03/24 
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研究活動/社会的活動
年度
Year
活動名称
Name of activities
活動期間
Period of Activities
2021  学会理事  2021/05~現在に至る 

活動内容等(Content of Activities) 日本ロマンス語学会理事 

2020  模擬授業(於:名古屋市立向陽高等学校)  2020/11/05 

活動内容等(Content of Activities) 「外国語=英語」なの?-英語以外の外国語を学ぶ意味とは-のタイトルの下、英語以外の外国語を学ぶ意義と重要性について概説した。 

2020  模擬授業(進路ガイダンス『模擬講義・体験授業』の一環として)(於:愛知県立大府高等学校)  2020/10/26 

活動内容等(Content of Activities) スペイン各地域の特徴や歴史的建造物などを紹介するとともに、スペイン語とはどのようなことばであるかを概説し、スペイン語の綴りの読み方、あいさつなど、スペイン語への導入的授業を行った。また、スペイン・ラテンアメリカ学科の特徴、学科で学べることについても説明した。 

2020  模擬授業(於:愛知県立津島高等学校)  2020/09/17 

活動内容等(Content of Activities) 「外国語=英語」なの?-英語以外の外国語を学ぶ意味とは-のタイトルの下、「理論編」として英語以外の外国語を学ぶ意義と重要性、また、「実践編」としてスペイン語とはどのようなことばであるかを概説し、スペイン語の綴りの読み方、あいさつなど、スペイン語への導入的授業を行った。 

2019  修士論文審査(学外審査委員)  2020/1/17~2020/2/12 

活動内容等(Content of Activities) 東京都内の大学において、スペイン語音声学関連の修士論文の学外審査委員をつとめた。 

2019  Sophia-Nanzan Latin America Program(LAP)総括シンポジウム コメンテーター  2019/12/06 

活動内容等(Content of Activities) 表記のシンポジウム第二部において、ナンシー・アグライ=バルガス氏(コロンビア・教皇立ハベリアナ大学)、ロサ・ガラン=ベレス氏(メキシコ・メキシコ自治工科大学)、上甲アリセ氏(ブラジル・ブラジリア大学)、中村圭介氏(米州開発銀行)、幡谷則子氏(上智大学)とともに登壇し、LAPの今後の展開に対する展望、今後の学生・学術交流への期待等について、コメントした。 

2019  模擬授業(於:南山大学、南山高校女子部「土曜セミナー」の一環として)  2019/11/09 

活動内容等(Content of Activities) スペイン語が使われている地域を紹介するとともに、スペイン語とはどのようなことばであるかを概説し、スペイン語の綴りの読み方、あいさつなど、スペイン語への導入的授業を行った。 

2019  模擬授業(桜花学園高等学校の生徒に対して)(於:吹上ホール)  2019/04/18 

活動内容等(Content of Activities) スペイン各地域の特徴や歴史的建造物などを紹介するとともに、スペイン語とはどのようなことばであるかを概説し、スペイン語の綴りの読み方、あいさつなど、スペイン語への導入的授業を行った。また、スペイン・ラテンアメリカ学科の特徴、学科で学べることについても説明した。 

2019  学会委員  2019/04/01~現在に至る 

活動内容等(Content of Activities) 日本音声学会編集委員会委員 

2019  学会理事  2016/04/01~2020/03/31 

活動内容等(Content of Activities) 日本イスパニヤ学会理事 

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著書・学術論文に関する統計情報
年度
Academic Year
学術研究著書の件数
No. of Academic Books
学会誌・国際会議議事録等に掲載された学術論文の件数
No. of Academic Articles in Journals/Int'l Conference Papers
学内的な紀要等に掲載された学術論文の件数
No. of Academic Articles Pub'd in University Bulletins
学会受賞等の受賞件数
No. of Academic Awards Received
国際学会でのゲストスピーカーの件数
No. of Times as Guest Speaker at Int'l Academic Conferences
国際学会での研究発表の件数
No. of Presentations of Papers at Int'l Academic Conferences
国内学会でのゲストスピーカーの件数
No. of Times as Guest Speaker at National Academic Conf.
国内学会での研究発表の件数
No. of Papers Presented at National Academic Conf.
2021 
2020 
2019 
2018 
2017 
2016 
2015 
2014 
2013 
2012 
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2021/07/03 更新