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NeoCILIUS
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掲載誌名 Journal name,出版機関名 Publishing organization,巻/号 Vol./no.,頁数 Page nos.,発行年月(日) Date
2016  「日本人スペイン語学習者によるスペイン語の知覚および発話における音声的問題点」  単著   
『上智大学言語学会会報』  , 上智大学言語学会  , 第31号  , pp. 39-59  , 2017/01/15   

概要(Abstract) 本論文は、上智大学言語学会第31回大会(於:上智大学 四谷キャンパス、2016年7月16日)において行われた同タイトルの発表の内容を再考し、修正を加えたものである。
スペイン語はしばしば日本人学習者にとって「発音がやさしい」言語であると言われる。確かに、母音の数や子音の種類、つづりの読み方の規則性が高いことを考えると、他の外国語と比べた場合、親しみやすく感じられることばであり、また、これがスペイン語を学び始めるきっかけの1つとなっているとも言えよう。一方で、このような側面があるからといってスペイン語の音声面の学習は本当に 「やさしい」のだろうか。似ているところがあるからこそ、逆に「むずかしい」ということもあるのではないだろうか。 授業の現場での経験を通じ、 筆者はこのような印象を持ち続けてきた。
本論文では、この点について、最初にスペイン語の音声教育の現状や教材における音声教育の扱いがどのようになっているか概観する。続いて、Sensui (2015)、泉水(2014)に触れながら、具体例を交え、日本人スペイン語学習者が示す音声的な問題を知覚・発話の両面から分析する。最後に、日本語とスペイン語は、一見すると音声面における共通点・類似点が多く存在するように思われるが、 日本人スペイン語学習者の知覚や発話の実例を観察してみると、こうした共通点・類似点があることが必ずしも「やさしい」ということと同義ではないと考えられ、相違点にももっと目を向けた指導が必要なのではないかということを述べてまとめとする。  

備考(Remarks)  

2015  "Realización fonética del acento español en entonación ascendente"  共著   
Normas: Revista de Estudios Lingüísticos Hispánicos  , Universitat de Valencia, Departamento de Filología Española  , Anejo número 7  , pp.91-98  , 2015/04   

概要(Abstract) 本論文は Kimura et al. (2012) を元に、平叙文の非文末位置(Nofin-afir)、否定文の非文末位置(Nofin-neg)、疑問文の文末位置(Fin-Q)のような上昇調イントネーションの生起する位置において、スペイン語母語話者および日本人学生が語の強勢位置をどのように知覚するかをさらに詳しく観察したものである。
実験では、まず número, numero, numeró のように、強勢位置のみが異なる語をキャリアセンテンスに入れ、これをスペイン出身の男性ネイティブスピーカーが発話した。各語の第1、第2、第3音節およびこれらの語を挿入した直前の音節のそれぞれ1/6, 3/6, 5/6の位置にあたる箇所の基本周波数を計測し、その動きを観察した。その結果、平叙文の非文末位置(Nofin-afir)と否定文の非文末位置(Nofin-neg)の場合、強勢音節において最も急激な上昇が見られる一方、疑問文の文末位置(Fin-Q)の場合、第1音節に強勢がある場合第2音節で、第2または第3音節に強勢がある場合第3音節で、最も急激な上昇があることが見られた。
これと被験者の反応との間にどのような関係があるかを観察したところ、日本人学習者の場合、明らかな傾向は見られない。一方、スペイン語母語話者の場合、一般に最も急激な上昇のある音節に強勢があるという反応が多いが、疑問文の文末位置(Fin-Q)で第2音節で最も急激な上昇がある場合には、第1音節に強勢があるという反応が多くなっており、第3音節に急激な上昇がある場合には、第2または第3音節に強勢があるという反応がほぼ半々である。にも関わらず、スペイン語母語話者は、強勢音節の位置そのものは正しく知覚しており、ここには強勢音節の長さが関係していると考えられる。 

備考(Remarks) 木村琢也氏、高澤美由紀氏、豊丸敦子氏、José Joaquín Atria 氏との共著 

2014  "Un estudio fonético experimental sobre la percepción de la entonación de oraciones declarativas e interrogativas del español por hablantes nativos y estudiantes japoneses"(博士論文)  単著   
上智大学  , 556 p.  , 2015/03/05   

概要(Abstract)  本論文は、スペイン語母語話者および日本人スペイン語学習者がスペイン語の平叙文・疑問文などのイントネーションパターンをどのように知覚するか、また、各群にどのような類似点や相違点が見られるかを実験的に観察したものである。全体は7章からなる。第1章では、本研究の目的、対象領域、構成について述べ、第2章で関係する先行研究を整理した。第3章と第4章はそれぞれパイロット実験について述べたもので、前者ではフィルターで処理した刺激を用い、12名のスペイン語母語話者が韻律的情報だけで文の種類をどの程度認識できるかを、後者では文頭・文中・文末の各部分をホワイトノイズでマスキングした刺激を使って、1名のスペイン語母語話者の反応を観察した。この結果を受け、第5章でスペイン語母語話者を、第6章で日本人スペイン語学習者を被験者として、量的知覚実験を実施した。その結果によると、日本人スペイン語学習者はほぼ刺激末のイントネーションの動きのみに依拠して文種類の判断を行い、下降調の音調が現れれば平叙文、上昇調の音調が現れれば疑問文と判断する傾向が示された。これに対し、スペイン語母語話者は、刺激末の音調の情報を優先的に使用するが、それだけではなく、他の部分の判断材料も使って総合的に文の種類を判断していると考えられる。第7章で全体のまとめを行うと同時に、改善が望まれる点、今後なされるべき課題を示して結びとする。 

備考(Remarks)  

2014  「日本人スペイン語学習者の発話における韻律的特徴に関するケーススタディ」  単著   
『アカデミア』文学・語学編  , 南山学会  , 96  , pp.21-55  , 2014/06   

概要(Abstract) 本論文は、スペイン語を専攻言語として学ぶ日本人学生のスペイン語の発音に関するケーススタディである。スペイン語の発音は、日本語の音声・音韻との類似性から、比較的学びやすいと言われているが、本当にそうかどうか、これまで実験的に検討した研究は少ない。本研究では、音声分析ソフト Praat を用いて、日本人スペイン語学習者の特に韻律面にスポットを当て、その発音を分析した。録音に協力した21人の学生のうち、学習歴および海外滞在経験を基に、4名の学習者を選び出し、スペイン出身の女性スペイン語ネイティブスピーカーの発音と当該学習者の発音を比較した。その結果、日本人学習者の発音においては、ネイティブスピーカーに比べ、上昇調疑問文の文末での上昇が遅れて始まること、最初のピッチピークが早まること、疑問文でのピッチレンジが狭いこと、無強勢語の連続において「上昇-下降」のパターンが起こること等の特徴が見られた。 

備考(Remarks)  

2013  「スペイン語教育におけるコミュニカティブな授業の試み」  単著   
『コミュニカティブな英語教育を考える』  , アルク  , pp.66-69  , 2014/03/15   

概要(Abstract) 英語以外の外国語の教育現場にコミュニカティブな授業を導入する上での問題点は何か、スペイン語の授業を例に現状と課題を考察したもの。スペイン語教育の現状を概括した後、第二外国語としてのスペイン語におけるコミュニカティブな授業、専攻外国語としてのスペイン語におけるコミュニカティブな授業の2つの面をまとめ、最後にスペイン語教育におけるコミュニカティブな授業の今後の課題を指摘した。 

備考(Remarks) ISBN: 9784757424425 

2013  "Estudio experimental sobre la percepción comparada de la entonación del español entre hablantes nativos y estudiantes japoneses"  単著   
Plurilingüisimo y enseñanza de ELE en contextos multiculturales (Actas del XXIII Congreso Internacional ASELE)  , ASELE (Asociación para la Enseñanza del Español como Lengua Extranjera)  , pp.810-818  , 2013/12   

概要(Abstract) 本研究は、スペイン語母語話者とスペイン語を学ぶ日本人学生のスペイン語イントネーションの知覚を比較したものである。まず、3つの条件下において、両者が4つのイントネーションパターンを弁別できるかどうかを観察し、文のどの部分が文パターンの知覚に大きな影響を与えるかを考察した。その結果、(1) 平叙文および上昇調疑問文はどちらのグループも高い正答率を示した、(2) 下降調疑問文および句末パターンでは正答率が低くなる、(3) 日本人学生は文パターンの判断に際し、ほとんどの場合、文の最後の動きのみに依拠するのに対し、母語話者は他の情報源を併用していると考えられることが示された。 

備考(Remarks)  

2012  "Percepción de la entonación en oraciones compuestas declarativas e interrogativas en español por estudiantes japoneses de español"  共著   
『イスパニカ』  , 日本イスパニヤ学会  , 56  , pp. 97-112  , 2012/12/25   

概要(Abstract) 本論文は、日本人のスペイン語学習者が、従属節を含む文を基に作成された刺激を聞き、文全体が平叙文であるか疑問文であるかを区別できるか、また、従属節が接続詞で導かれるものかそれとも疑問詞で導かれるものかを何らかのキューによって判別できるかどうかという2点を実験的手法で調査したものである。実験結果によると、1) 主節の F0 の動きが、その文が平叙文であるか疑問文であるかを区別するキューの1つであり得ること、2) H*+L という音調が現れるか否かが従属節の種類を判断するための情報を与えていることが示された。 

備考(Remarks) 高澤美由紀氏・木村琢也氏・豊丸敦子氏・José Joaquín Atria 氏との共著。刺激文テキスト作成、実験実施を担当。 

2012  "Estudio experimental sobre la percepción de la entonación del español por los estudiantes universitarios japoneses"  単著   
『アカデミア』文学・語学編  , 南山学会  , 92  , pp.149-174  , 2012/06   

概要(Abstract) 本論文は、外国語としてスペイン語を学ぶ日本人学生が平叙文、上昇調疑問文、下降調疑問文、句末の4つのイントネーションパターンを2つの環境(語彙情報の有無)の下で知覚できるかどうか、また、文のどの部分がパターンの知覚に最も影響があるか、さらに、学習期間によって知覚の度合いに差異が見られるかどうかを実験的に観察したものである。76名の学生を対象に知覚実験を行ったところ、(1) 語彙情報の有無にかかわらず、平叙文と上昇調疑問文の知覚の度合いは高かった、(2) 下降調疑問文および句末のパターンの知覚の度合いは下がった、(3) 日本人学習者は、パターン知覚の際、ほぼ文末・句末の動きのみに依拠している、(4) スペイン語学習期間によるはっきりとした差異は観察されないという結果が得られた。 

備考(Remarks)  

2012  "Influencia de la entonación española en la percepción del acento por parte de estudiantes japoneses"  共著   
Estudios de Fonética Experimental  , Laboratori de Fonètica, Universitat de Barcelona  , XXI  , pp.11-42  , 2012   

概要(Abstract) 日本人のスペイン語学習者は、スペイン語発話の中で語強勢を知覚できるとは限らない。43名のスペイン人および51名の日本人、合計94名の被験者に270個の刺激を用いて知覚実験を行ったところ、スペイン語母語話者は全ての条件下で非常に正確に語強勢を知覚できたが、日本人のスペイン語学習者は、上昇調イントネーションで発話された場合、語強勢が正しく知覚できない傾向にあることが示された。日本人スペイン語学習者に対しては、スペイン語の強勢音節が必ずしも高い音調で発音されるのではないという点を指導する必要があろう。 

備考(Remarks) 木村琢也氏・高澤美由紀氏・豊丸敦子氏・José Joaquín Atria 氏との共著。スペイン語アクセントに関する文献研究、実験実施を担当。 

2011  "A pilot study on perception of declarative and interrogative intonation of Spanish"  共著   
Proceedings of the 17th International Congress of Phonetic Sciences  , 17th International Congress of Phonetic Sciences  , pp.1790-1793   , 2011/08   

概要(Abstract) 本研究では、スペイン語のイントネーションについて、発話の最初の部分にそれが平叙文か疑問文かを示すキューがあるかどうか、また、埋め込み文が現れる前にその埋め込み文がどのようなタイプのものであるかを示すキューがあるかどうかという2つの点を調査する目的で行われたものである。47名の被験者に対し、140の刺激を聞かせる知覚実験を行ったところ、発話の最初の部分を聞けば、その発話が平叙文であるか疑問文であるか、またどのようなタイプの埋め込み文がその後に続くかが予測可能であることが示された。 

備考(Remarks) 泉水浩隆(研究代表者)・木村琢也氏・高澤美由紀・豊丸敦子氏・José Joaquín Atria 氏の共著。実験資料作成、現地実験、論文執筆を担当。 

2009  「Atlas lingüístico-etnográfico de Andalucía (ALEA) における vino turbio, vino repuntado, heces del vino, heces del aceite を表す語の分布について」  単著   
『福岡大学研究部論集. A, 人文科学編』  , 福岡大学  , 9/7  , pp.53-65  , 2009/12   

概要(Abstract) 本稿は、Atlas lingüístico-etnográfico de Andalucía (ALEA) の中からvino turbio, vino repuntado, heces del vino, heces del aceite の各語を選び、その分布の特徴を比較考察しようとするものである。まず、ALEA の特徴を概観した後、vino turbio を表す語彙の分布について言語地図を参照しながら検討した。次に、vino repuntado の分布の特徴をもともとの言語地図から記号化したものを用いて考察した。さらに、heces del vino およびheces del aceite の概念を表す語彙とturbio という語形との関わりについて、地理的および出現頻度を考慮しつつまとめた。 

備考(Remarks)  

2008  「日本(の大学)における第2外国語教育をめぐる現状と課題−スペイン語教育を中心に−」  単著   
『学苑』  , 昭和女子大学近代文化研究所  , 821  , pp.11-20  , 2009/03   

概要(Abstract) 本論文は、特に近年の第2外国語教育を巡る状況を考慮に入れ、日本(の大学)における第2外国語教育、日本(の大学)におけるスペイン語教育、第2外国語としてのスペイン語教育という3つの視点から、第2外国語やスペイン語の教育が抱える問題点、今後対処すべき課題などについて考察したものである。まず、近年の(特に英語以外の)外国語教育を取り巻く環境の困難さを指摘した後、第2外国語教育の賛否・意義や各国の現状について、各種文献を引きながら考察した。続いて、第2外国語の中でもスペイン語に特有な問題に触れ、最後にスペイン語教育を行う上での留意点について述べた。 

備考(Remarks)  

2008  「スペイン語におけるHLH* 音調の境界画定機能に関する知覚実験研究」  共著   
『ロマンス語研究』  , 日本ロマンス語学会  , 41  , pp.52-60  , 2008/05   

概要(Abstract) 本論文は、統語的切れ目(但し、文末は除く)箇所の直前に出現し、境界画定機能を持つと思われる HLH* 音調について、この音調が聞き手にとって切れ目を予測させるものであるかどうかを知覚的に観察する目的を持つ。この検証のため、ニュース記事の朗読音声の中に見られたHLH* 音調を含む素材を用い、それをさらに音声分析ソフトウェアで加工して刺激音を作成し、スペイン語話者を対象にサラマンカで知覚実験を行った。その結果を統計的に分析したところ、知覚的な面からもこの音調には休止を予測させる機能があるのではないかと考えられることが分かった。 

備考(Remarks) 泉水浩隆(研究代表者)・木村琢也氏・高澤美由紀・豊丸敦子氏の共同研究。実験資料作成、現地実験、論文執筆を担当。 

2008  "El tono HLH* - una señal perceptiva que indica un límite"  共著   
Language Design Special Issue 2 (2008): Experimental Prosody   , Universidad de Granada  , Special Issue 2 (2008)  , pp.73-82  , 2008   

概要(Abstract) 本論文では、HLH* 音調とはどのような性質を持つものであり、どのような場合に見られるかということをまず音響音声学的に指摘し、ニュース原稿を朗読した資料の中に見られたHLH* 音調についてこれまで観察された事象をまとめた。さらに、このような現象が音響面だけではなく、知覚的にも意味を持つものかどうかを調査するため、この音調を含む素材を用いてスペイン語話者を対象に知覚実験を行い、その分析を行った。その結果、知覚的な面からもこの音調と休止の間に関連が認められるのではないかと思われる結果が得られたこと、また、その結果が統計的にも有意であることを報告した。 

備考(Remarks) 木村琢也氏・泉水浩隆・高澤美由紀氏・豊丸敦子氏の共同研究。実験資料作成、現地実験、統計分析を担当。 

2007  "Un proyecto de prueba para la construcción de una base de datos básica para clasificar y utilizar actividades -- Desde el punto de vista del aprendizaje del vocabulario --"  単著   
Lingüística Hispánica  , Círculo de Lingüística Hispánica de Kansai  , 30  , pp.67-86  , 2007/12   

概要(Abstract) 本研究はGIDE(Grupo de Investigación de la Didáctica del Español スペイン語教育研究会)における作業・調査に基づき、より簡便な形でアクティビティを分類・利用し、また、教員がアクティビティに対する意見交換を行うために用いるデータベース作成を目的としたパイロットスタディである。現在、アクティビティ作成のためのヒントが提示されているウェブページや書籍が増えているが、こうした資料の特色を踏まえつつ、本パイロットスタディではさらに以下のような視点を加えることを試みた。第1に、クラスで扱おうとしている語彙や表現が使われているアクティビティをより簡便に見つけ出せること。第2に、教員や指導者の間での意見交換の場を提供すること。そして第3に、テキスト等の著者の著作権を侵害しないような形でアクティビティを分類することである。データを整理するにあたり、語学教師にとっても手に入りやすく、よく知られたソフトウェアである、マイクロソフトの表計算ソフトExcelやデータベースソフトウェアAccessを用いたデータベースや検索の例を提示した。 

備考(Remarks)  

2007  「スペイン語における電子機器関連の略語に関する考察−CREA を用いて−」  単著   
『ロマンス語研究』  , 日本ロマンス語学会  , 40  , pp.11-20  , 2007/05   

概要(Abstract) 本論文は、英語起源の略語がスペイン語に取り入れられる際の性数の扱いやその地域的な差異をReal Academia Española のコーパス CREA を用いて数量的に分析したものである。まず、コーパス言語学の最近の流れを概観し、CREA の特徴をまとめた後、web を具体例に英語からスペイン語に入った外来語の性数がどのように扱われているか観察した。また、Casado Verde (1999) に基づき、略語の特徴をまとめた。以上の概要に基づき、ADSL, BBS, BIOS, PC など8つの英語起源の略語を例に、CREA を使って、性数に関する頻度調査および使用地域の分析を行ったところ、スペインではBBS, WWW, CPUは女性名詞として、逆にADSL, GPS は男性名詞として使われる傾向があることが判明した。また、PCは、スペインやコロンビアのように、対応する概念に対しordenador やcomputador といった男性名詞が用いられる国々では男性名詞として扱われるのに対し、computadora という女性名詞が用いられるメキシコやアルゼンチンではPCが女性名詞として扱われることが示された。 

備考(Remarks)  

2005  「教材リフォーム−既存の教材を加工してみよう」  単著   
『スペイン語世界のことばと文化』 講演録2005年度版  , 京都外国語大学イスパニア語学科  , pp.115-151  , 2006/03   

概要(Abstract) 本論文は既存の教材に独自の味付けを加え、「リフォーム」しようとする際、そこにどのような理論的背景が関係し、それがどのように教室活動に反映され、実際にどのような技術が応用できるか、実践例を通して観察した。まず、最初に建物のリフォームと外国語教授法における「リフォーム」がどのように対応しているのか、メタファーを用いながら理論的に考察した。続いて、筆者が既存の教材 Viaje al español を授業で用いた際、なぜリフォームを行おうと思ったかその理由を述べ、さらにどこをどのようにリフォームしたかを、「カモフラージュ型」「イミテーション型」「スパイラル型」などいくつかのパターンを紹介しながら、マルチメディア機材を用いた教材編集などの例も交えつつ解説した。 

備考(Remarks)  

2005  "Clase de lectura de nivel intermedio de español: el dictado y su aplicación"  単著   
『イスパニカ』  , 日本イスパニヤ学会  , 49  , pp.83-99  , 2005/12   

概要(Abstract) 本論文は、「中級」「読解」「ディクテーション」という3つのキーワードに基づく理論的側面と、また、これらを念頭に置いて行われた実際の授業を紹介する実践的側面の双方から読解の授業を考察したものである。まず、コミュニカティブアプローチの概念について、先行研究を基に再確認した。次に、「中級」に関して、日本で考えられている中級というレベルがどのようなものなのか、欧州評議会やALTE (Association of Language Testers in Europe) での定義と比較しながら考察し、「読解」については「トップダウン式の読み方」と「ボトムアップ式の読み方」の特徴をまとめた。また、「ディクテーション」の持つ利点を他の2つのキーワードとの関係から確認した。最後に、2004年度早稲田大学商学部における「スペイン語II選択読解」の授業を例に、ディクテーションを応用し、トップダウン・ボトムアップ双方のストラテジーをバランスよく使う能動的な読解方法に親しむことを目的としたクラスの実践報告を行った。 

備考(Remarks)  

2005  "Relaciones entre el tono HLH* y la pausa -- Un estudio fonético sobre noticias leídas"  共著   
『イスパニカ』  , 日本イスパニヤ学会  , 49  , pp.31-46  , 2005/12   

概要(Abstract) スペイン語のあらたまった発話において、強勢音節の2つ前の無強勢音節が高く、その次の音節がやや低く、その次の音節(強勢音節)が再び高く発音されるという特異な音調がしばしば観察されるが、これをHLH*音調と呼ぶ。本研究では、この音調と休止の現れる環境が類似していることを示し、この音調が境界確定機能を持つことを実験的・統計的手法で観察した。実験の素材となった録音は、スペイン人女性インフォーマントが、スペイン語で書かれたニュース記事を読んだもので、ここにはHLH*音調が起こりうる位置が282箇所あり、そのうち24箇所でこのような音調が見られた。この結果を、林知己夫の「数量化第II類」と呼ばれる統計手法で分析したところ、語彙強勢を持つ音節を1つだけ含む「韻律語」が長くなればなるほど、定形動詞の直前あるいは直後で、主節と従属節の境界で、などといった条件のもとで、HLH*音調が起こる傾向があることが示された。この結果とポーズの位置を比較した考察から、この音調は統語的あるいは情報的境界を示す機能を持つことが強く示唆された。 

備考(Remarks) 木村琢也氏・泉水浩隆・豊丸敦子氏の共著。 

2003  "A pilot case study on sentence pattern perception of Spanish"  単著   
Proceedings of the 15th International Congress of Phonetic Sciences  , 15th International Congress of Phonetic Sciences  , pp.1731-1733  , 2003/08   

概要(Abstract) 本研究は、文パターンの認識に文のどの部分がより関与的かを、実験的手法を通して観察しようと試みたものである。まず、インフォーマントのスペイン人男性が、27個の文を、平叙文・上昇調疑問文・下降調疑問文・ゆるやかな上昇を伴う句末の4種類のパターンそれぞれで録音した。その27個の文の中から、9個を選び、コンピュータソフトウェアで加工した。その後、知覚実験として、別のスペイン人男性が、ランダムにカセットテープに録音された108個の文(=9個の文×4種類のイントネーションパターン×3カ所の加工部分)を聞き、文の種類を判断した。その結果、(1)知覚実験の被験者は平叙文及び上昇調疑問文については高い精度で判別することができる、(2)下降調疑問文及びゆるやかな上昇を伴う句末のパターンについては、判断する際、より多くの韻律的情報が必要になる、という結果が得られた。 

備考(Remarks)  

2002  「マルチメディア教室を用いた中級スペイン語読解クラス」  単著   
『ロマンス語研究』  , 日本ロマンス語学会  , 35  , pp.43-56  , 2002/05   

概要(Abstract) 本論文は、言語教育の現場における近年の技術革新について、「マルチメディア」「中級」「読解」という3つのキーワードを中心に考察を進めたものである。まず、前半では、この3つのキーワードそれぞれに関わる理論的な側面とその問題点を概観した。第1に、「マルチメディア」とコミュニカティブアプローチについて、技術的な面、先行研究、コンピュータ利用とコミュニカティブアプローチとの関係という3点をメインに論じた。次に、日本における「中級」というレベルの持つ性格の定義及び問題点を見た。続いて、「精読」と「多読」の特徴の比較を中心に、「読解」の持つさまざまな側面について観察した。次に、後半では、上記の理論的な点を踏まえ、筆者が2001年度早稲田大学商学部で行った「スペイン語選択II読解」の授業を、教室設備の詳細、カリキュラム全体から見たクラスの位置付け、クラスの特性、教材、今後の課題等に触れながら、具体的な一例として紹介した。 

備考(Remarks)  

1996  "Un estudio sobre el concepto "(vino) turbio" en Aragón, Navarra y Rioja (ALEANR II, 214)"  単著   
En Homenaje al Profesor Félix Lobo Iglesias, S.J.  , 上智大学西語フォーラム  , pp.123-140  , 1997/03   

概要(Abstract) 本論文は、Atlas Lingüístico Etnológico de Aragón, Navarrra y Rioja (ALEANR) の一項目である "(vino) turbio" (濁った(ワイン))の分布及び特徴を分析し、その背景を考察したものである。この概念を表すのに、アラゴン地方では tumbado、リオハ地方では jaro という語形が際立っていることが言語地図上の分布から分かった。前者の場合、tumbado の元の形であるtumbarの持つ「落とす」という概念と澱が溜まった様子が連想されるのではないかと考えられる。また、後者の場合、濁った川の水を表すのにもこの語がリオハ地方で使われることが方言関係の文献からも示されているが、この水の色とワインの赤色が比喩的に結びついているのではないかと考えられる。また、カタルーニャ語、バスク語に隣接する地域ではfoscoやez-claroといった形が出現し、隣接言語の影響が見られた。 

備考(Remarks)  

1995  "Percepción de la entonación interrogativa del español: un estudio experimental"  単著   
Sophia Linguistica  , 上智大学大学院言語学研究室・上智大学国際言語情報研究所  , 38  , pp.1-23  , 1995/12   

概要(Abstract) 本研究は、スペイン語のイントネーションを知覚の面から観察し、統語的・意味的・語用論的キュー等、音声面以外のキューがなくても、文の種類の識別ができるかどうかを実験音声学的立場から検討することを目的とする。 スペインの標準的なスペイン語話者の録音した文を、機械的に加工して刺激文を作成し、平叙文・上昇調疑問文・下降調疑問文・ゆるやかな上昇を伴う句末の4種類の識別がどの可能か、12人のスペイン人スペイン語話者に対して知覚実験を行った。その結果、(1)音声的キューのみで文の種類は識別できる、(2)文末の上昇・下降に関わらず、それぞれの種類がきちんと識別できる、即ち「上がり調子」が疑問文と識別されるとは限らない、ということが統計的に有意であることが分かった。また、(2)から、文末の基本周波数の動きだけではなく、文中の声の高さも文の種類の決定に関与しているのではないかと思われる。 

備考(Remarks)  

1992  「スペイン語文法項目の理解と表出」  単著   
『ロマンス語研究』  , 日本ロマンス語学会  , 25  , pp.71-80  , 1992/05   

概要(Abstract) 本論文では、日本人大学生(スペイン語専攻の大学生117人)によるスペイン語の文法項目の理解と表出を、実験的手法を通して観察しようと試み、(1)同じ文法項目を処理していても、理解と表出の間には差が見られる、(2)理解あるいは表出の際、文法項目間で得点に差が見られる、(3)理解あるいは表出の際、学習期間(ここでは大学教育において)に応じ、得点に差が見られるという3つの仮説に基づいて実験を行った。実験に際し、理解については多肢選択方式の聞き取りテストを、表出については繰り返しテスト(レペティション・タスク)を使用した。なお、本論文では関係節・時制の一致・seを用いた受動態・serを用いた受動態・接続法の5つの項目を扱った。2つのテストの得点結果から、仮説(1)および(2)が統計的に有意と言え、(3)については、聞き取りテストでは有意差が得られなかったが、繰り返しテストで有意差が観察された。(修士論文の要約) 

備考(Remarks)  

1991  「スペイン語話者の日本語の韻律に見られる母語の干渉−一語問い返し文を中心として−」  単著   
『日本語の韻律に見られる母語の干渉(2)−音響音声学的対照研究−』  , 文部省  , pp.39-64  , 1992/03   

概要(Abstract) 本研究では、一語問い返し文とそれに対する一語の答えを中心に、スペイン語話者の日本語に見られる韻律的な問題を音声解析コンピュータソフトで分析した。その結果、一語問い返し文・一語の答えの双方で、文末イントネーションに合わせて日本語の語アクセントを変えたり、スペイン語の語強勢の規則を適用したりするといった干渉が見られた。 

備考(Remarks) 文部省重点領域研究「日本語音声における韻律的特徴の実態とその教育に関する総合的研究〈D1班〉」1991年度研究成果報告書 

1991  「第2言語の文法項目の習得順序に関する統計学的アプローチについて−スペイン語学習者を例として−」  単著   
『上智大学言語学会会報』  , 上智大学言語学会  , 6  , pp.60-76  , 1991/12   

概要(Abstract) 本研究は、文法項目や形態素の習得に関する研究を、どのようなデータ処理がなされているかという統計的な観点から整理したもので、それと同時に Sensui(1991)(上智大学大学院修士論文)の研究を例に、そこで用いられている Scheffé test の数値の比較から相対的に文法項目習得の順序決定が行える可能性があるのではないかという試案を提示した 

備考(Remarks)  

1990  「『通訳』に関するアンケート調査」  単著   
『外国語教育の一環としての通訳養成のための教育内容方法の開発に関する総合的研究』  , 文部省  , pp.239-372  , 1991/03   

概要(Abstract) 本研究は、外国語教育の一環として通訳教育を見た時に、どのようなニーズ・特色があるのかを、アンケート調査を通して観察しようとしたものである。回答者は、通訳経験のない人からプロまで段階の異なる5グループで、性格分析・通訳に対する意識・通訳教育に対する意識・通訳のしやすい/しにくい状況等の各項目に関する調査を行った。 

備考(Remarks) 1988-1990(昭和63-平成2)年度文部省助成科学研究 

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