研究者詳細

学術論文
分割表示 >>   全件表示

23 件中 1 - 23 件目

年度
Year
論文題目名
Title of the articles
共著区分
Collaboration
   Classification
NeoCILIUS
   請求番号/資料ID
Request No
掲載誌名 Journal name,出版機関名 Publishing organization,巻/号 Vol./no.,頁数 Page nos.,発行年月(日) Date
2018  市民参加による熟議経験の効果と今後の参加意図の規定因としてのエンパワーメント  共著   
社会安全学研究  , 関西大学社会安全学部 社会安全研究センター  , 9巻  , 187-204  , 2019/03/31   

概要(Abstract)  本研究は、市民参加によるエンパワーメントの効果と、エンパワーメント期待が今後の市民参加プログラムへの参加意図に及ぼす影響を検討したものである。エンパワーメント獲得に影響する要因としては、実効性に注目し、「討議テーマに対する理解の深まり」、「参加者同士での理解の共有」、「会議の成果評価」の3つの尺度で検討した。
 2003年から2004年にかけてドイツのバイエルン州の8地域で開催されたPlanungszelle(プラーヌンクスツェレ、英語ではPlanning Cellsプランニングセル)である「健康のための市民報告」を事例とした。プランニングセルは無作為抽出で招待した市民が熟議を行なう市民参加による会議手法である。8地域×2つの会議×約25名で合計405名が4日間の会議に参加し、今後の健康政策への提案を話し合った。405名の参加者全員と、本研究のために無作為抽出した500名×7地域で3500名の未参加者に対して2007年1月から2月にかけて郵送により質問紙調査を実施した。
 主な結果は、1)参加者は未参加者と比べて今後の参加意図やエンパワーメントの各尺度得点が高かった。2)参加者・未参加者とも今後の参加意図の規定因はエンパワーメント期待であった。3)実効性は各エンパワーメントの主な規定因であった。最後に市民参加未経験の市民の参加を促すためにエンパワーメント期待を高める必要性について論じた。 

備考(Remarks) 著者:前田洋枝・広瀬幸雄・杉浦淳吉・大沼進
文部科学省科学研究費補助金基盤研究(B)海外(課題番号:17402035,研究代表者:広瀬幸雄)の補助を受けて実施された研究の一部である。
査読の有無:査読あり
広瀬幸雄教授退職記念 

2018  産業廃棄物処理事業を題材とした受容評価に関する意見表明過程—本音と建前の意見表明に影響を及ぼす要因の検討—  共著   
環境科学会誌  , 社団法人環境科学会  , 31巻6号  , 261-271  , 2018/11/30   

概要(Abstract) 本研究は,公益に関する事業計画における人々の受容評価の意見表明過程について理解を深めることを目的とした。社会的影響の先行研究を参考としつつ,受容評価の形成後から意見を表明するまでの過程を整理した後,そのうち表向きの受容評価の要否や意見の形成の過程に影響を及ぼしている要因について検討した。同過程に影響を及ぼす要因として,実験1では計画の帰結に対する動機の強さ,及び計画の帰結に対する統制可能性の認知,実験2では意見表明に伴う他者から受ける自身に対する評価,及び生活への支障をそれぞれ取り上げ,質問紙実験により影響を確認した。実験1の結果,計画の帰結に対する動機が弱い場合にそうでない場合に比べて他者の意見に近づけた意見を表明することが示されたが,帰結の統制可能性の認知については影響が見られなかった。実験2の結果,自身の有する意見をそのまま表明すると他者からの評価が低くなると評価した場合や生活に支障が出ると評価した場合に,そうでない場合に比べて,他者の意見に近づけた受容評価を表明することが示された。これらの結果を踏まえ,人々が本音を表明しやすい環境を整備するために,どのような取り組みが必要となるのかについて考察した。 

備考(Remarks) 著者:尾花恭介・前田洋枝・藤井聡
査読の有無:査読あり 

2017  倫理的市場の経済理論  共著   
鈴鹿大学・鈴鹿大学短期大学部紀要人文科学・社会科学編  , 鈴鹿大学  , 1号  , 129-142  , 2018/03/15   

概要(Abstract) 倫理的消費やソーシャルビジネスに参入する消費者ならびに生産者の行動動機と、それを支える経済・社会的メカニズムを、「倫理的市場」として、経済学的に明らかにすることを目的としている。結果として、倫理的市場を形成するには、倫理的消費とソーシャルビジネスをつなぐプラットフォームの媒介的機能が必要であること、また、チャリティーショップを事例に、家庭におけるボランティアの参加が倫理的市場を形成する要因になることを示した。 

備考(Remarks) 著者:渡邉聡・前田洋枝
原稿ページ数:13ページ
2017年度南山大学パッヘ研究奨励金Ⅰ-A-2採択課題「チャリティーショップが持続可能な地域づくりに果たす役割に関する研究(1)」(研究代表者:前田洋枝南山大学総合政策学部准教授)の研究成果の一部である。 

2017  公共事業についての情報探索行動の違いとその影響要因―原子力発電施設の事故直後と平常時の比較―  共著   
人間環境学研究  , 人間環境学研究会  , 15/2  , 135-142  , 2017/12   

概要(Abstract) 公共事業に対する市民の社会的受容に関連して、人々の公共事業に関する情報取得行動や事業の賛否の態度を判断するために利用される情報の理解を目的とした研究である。
仮説1:事故直後の方が平常時に比べて外的情報探索行動が生起する。
仮説2:事故直後の方が平常時に比べて自身に危害を及ぼす可能性が高く認知される。
仮説3:事故直後の方が平常時に比べて社会規範変化の可能性が高く認知される。
仮説4:自身に危害を及ぼす可能性が高く認知された場合に、低く認知された場合よりも外的情報探索行動が生起する。
仮説5:社会規範の変化が生じる可能性が高く認知された場合に、可能性が低く認知された場合よりも外的情報探索行動が生起する。
との5つの仮説について検討した。また、事故直後と平常時で人々の外的情報探索行動の契機、探索情報及び探索手段にどのような違いがあるのかも調べた。
 調査1は、状況の違いによって人々の外的情報探索の有無が異なるという仮説の検討、及び外的情報探索の契機、探索手段、探索内容を確認した。調査の結果は、事故直後の方が平常時よりも外的情報探索を行ったと回答した割合が高いことを示した。この結果は、状況の違いにより人々の外的情報探索行動が異なり、事故後の方が平常時よりも外的情報探索行動が生起するという仮説1を支持した。また、その契機については自発的かどうかによる差異は見られなかった。
 調査2は,事故直後の方が平常時に比べて危害や社会規範変化が高く認知されるという仮説2と仮説3、及び危害を及ぼす可能性の認知と社会規範変化の可能性の認知が外的情報探索の生起に影響を及ぼすという仮説4と仮説5を検討した。
 調査の結果は、事故直後の方が平常時に比べて危害を及ぼす可能性と社会規範に変化が生じる可能性が高く認知され、仮説2・仮説3を支持する結果を得た。また、外的情報探索行動に影響を及ぼす要因について、危害を及ぼす可能性の認知の高群と低群の間に外的情報探索行動の生起の割合に違いが見られず、仮説4が支持されなかった。一方で、社会規範変化の可能性の認知は、高群と低群の間に外的情報探索行動の生起の割合に違いが示された。社会規範の変化の可能性を高く認知した人はそうでない人に比べて外的情報探索を行ったと回答したことを示し、仮説5を支持する結果を得た。
 

備考(Remarks) 著者:尾花恭介・藤井聡・前田洋枝 

2017  公共事業の外的情報探索行動に影響を及ぼす要因の検討  共著   
人間環境学研究  , 人間環境学研究会  , 15/1  , 65-72  , 2017/06   

概要(Abstract) 公共事業に関する外的情報探索行動の生起に影響を及ぼす要因について、対象の重要性と意見の表明結果が実態に影響するとの認知(帰結への影響認知)を直接影響要因、、時間的圧力と判断を行うために必要となる情報の充足感を調整要因として検討を行なった。
仮説1:帰結への影響が大きいと認知された場合に、帰結への影響が小さいと認知された場合よりも外的情報探索行動が生起する。
仮説2:時間的圧力の大小のみでは外的情報探索行動の生起に差異が見られない。
仮説3:仮説1の結果は、時間的圧力が小さいと評価された場合の方が、時間的圧力が大きいと評価された場合よりも顕著になる。
仮説4:判断対象が重要であると評価された場合に、重要でないと評価された場合よりも、外的情報探索行動が生起する。
仮説5:情報の充足感の高低のみでは外的情報探索行動の生起に差異が見られない。
仮説6:仮説4の結果は、情報が不足していると評価された場合の方が、情報が十分であると評価された場合よりも顕著になる。
 実験1の結果からは仮説1、仮説2、仮説3とも支持された。
 実験2の結果からは仮説4、仮説5は指示されたが、仮説6は支持されなかった。 

備考(Remarks) 著者:尾花恭介・前田洋枝 

2015  自治体の計画策定への市民参加における市民討議会の可能性  単著   
アカデミア社会科学編  , 南山大学  , 9号  , 61-90  , 201506   

概要(Abstract) 本研究は自治体の計画策定における市民参加の手法としての市民討議会を、その実施意義としてしばしば挙げられる「新たな参加者層の獲得」について実証的に論じたものである。豊明市での男女共同参画プランの改訂に向けて無作為抽出の豊明市民2000名を対象に実施した「平成25年度豊明市男女共同参画分野に関する市民意識調査」の回答者について、従来の策定委員会への公募の市民委員としての参加意図を持つ人々と、市民討議会への参加意図をもつ人々、回答者全体の3者の比較を行なった。また性別・年代は母集団である豊明市市民との比較も行なった。その結果、人口統計学的属性の分布については策定委員会公募参加意図あり群と比べて市民討議会参加意図群はかなり母集団に近いことが明らかにした。意見の代表性については回答者全体よりは討議テーマに対して積極的ではあるものの、策定員会公募参加意図あり群ほど極端な強い意見というわけではないことを明らかにした。 

備考(Remarks)  

2013  旧広島市民球場跡地計画策定における市民参加の課題(2) ――市民による「旧広島市民球場跡地創造101人委員会」の試みの意義と課題――  単著   
南山大学紀要『アカデミア』社会科学編  , 南山大学  , 5  , pp.71-91.  , 2013/06   

概要(Abstract) 本稿は、現在も進行中の旧広島市民球場の跡地利用計画策定のプロセスについての評価と今後の課題を明らかにしようとする研究の一部を報告するものである。2011年秋から広島市による跡地検討委員会が行なわれる一方で、市民有志により跡地利用を考えようとする試みとして、2012年に起こったのが、旧広島市民球場跡地創造101人委員会がある。ドイツのプラーヌンクスツェレとこれを元にした日本での市民討議会に触発された101人委員会の実践を示した。その上で、レンゲリッヒ市での工場跡地の再開発の事例や市民討議会の基準と比較して意義と限界を提示し、今後の跡地利用計画策定における市民参加のより望ましい形について論じた。 

備考(Remarks)  

2012  旧広島市民球場跡地計画策定における市民参加の課題(1) ――2011年のインタビュー調査による検討――  単著   
南山大学紀要『アカデミア』社会科学編  , 南山大学  , 3  , pp.125-139.  , 2012/06   

概要(Abstract)  

備考(Remarks)  

2011  廃棄物発生抑制行動の心理学的規定因  共著   
環境科学会誌  , 環境科学会  , 25/2  , pp.87-94  , 2012/03   

概要(Abstract) 本研究では、広瀬(1994)の2段階モデルを元に廃棄物の発生抑制行動の規定因を検討した。調査対象者は東京都23区、大阪市、名古屋市の住民各1000名であり、割り当て法により2010年2月にオンライン調査を行った。7種類の廃棄物発生抑制行動の中から、実行度が高い行動として詰替用品の購入による容器の再利用、実行度が中程度の行動としてマイバッグ持参、実行度が低かった行動としてトレイによって包装されていない食品の購入を選択した。各行動の規定因を明らかにするために共分散構造分析を行った結果、いずれの行動においても、行動意図を高める要因として重要なのは個人的規範と便益評価であることがわかった。リサイクル行動などで主要な規定因とされることが多かった社会的規範評価やコスト評価は、いずれの行動でもほとんど行動意図に影響していなかった。個人的規範には、各行動がごみ減量や地球温暖化防止に効果があるとする対処有効性認知が最も強く関連していた。一方、実行可能性評価が行動意図に及ぼす影響の強さは行動ごとに異なることが明らかとなった。本研究から、それぞれの行動に適したアプローチを検討する必要があると示唆された。 

備考(Remarks)  

2011  The two-phase model of reduce and reuse behaviours  共著   
the online proceedings of Environment 2.0: The 9th biennial conference on Environmental Psychology   , Eindhoven University of Technology, Eindhoven, The Netherlands   , 2011/09   

概要(Abstract) 本研究では、広瀬(1994)の2段階モデルを元に廃棄物の発生抑制行動の規定因を検討した。調査対象者は東京都23区、大阪市、名古屋市の住民各1000名であり、割り当て法により2010年2月にオンライン調査を行った。7種類の廃棄物発生抑制行動の中から、実行度が高い行動として詰替用品の購入による容器の再利用、実行度が中程度の行動としてマイバッグ持参、実行度が低かった行動としてトレイによって包装されていない食品の購入を選択した。各行動の規定因を明らかにするために共分散構造分析を行った結果、いずれの行動においても、行動意図を高める要因として重要なのは個人的規範と便益評価であることがわかった。リサイクル行動などで主要な規定因とされることが多かった社会的規範評価やコスト評価は、いずれの行動でもほとんど行動意図に影響していなかった。個人的規範には、各行動がごみ減量や地球温暖化防止に効果があるとする対処有効性認知が最も強く関連していた。一方、実行可能性評価が行動意図に及ぼす影響の強さは行動ごとに異なることが明らかとなった。本研究から、それぞれの行動に適したアプローチを検討する必要があると示唆された。 

備考(Remarks) オンラインのためページ番号なし 

2010  第3回市民討議会見本市報告  単著   
地域社会研究  , 別府大学地域社会研究センター  , /19  , pp.22-28  , 201011   

概要(Abstract)  その年度に開催された「市民討議会」の中から、特徴的な事例が発表され、市民討議会の改善の点から参加者が質疑・意見交換する「市民討議会見本市」について、2009年度に開催された事例が発表された第3回市民討議会見本市の報告・質疑概要について、紹介した。 

備考(Remarks)  

2009  バイエルン州におけるプラーヌンクスツェレに関する社会心理学的調査の報告 ―参加者と非参加者の比較を中心に―  単著   
地域社会研究  , 別府大学地域社会研究センター  , 16  , pp.11-19  , 200903   

概要(Abstract) 2008年9月の第7回日本プラーヌンクスツェレ研究会での発表内容の寄稿である。プラーヌンクスツェレとはドイツで開発された無作為抽出市民による4日間連続の会議である。25人を1単位として複数開催が特徴であるため、時には数百人の市民が参加し、量的調査に適した事例といえる。ドイツのバイエルン州で健康政策をテーマに開催されたプラーヌンクスツェレの事例概要紹介、調査結果として、手続き的公正さの評価とその下位概念の評価が社会的受容に及ぼす影響とエンパワーメント評価が今後同様の機会があった場合の参加意図に及ぼす影響について参加者・開催地域の非参加者(本調査のために無作為抽出した一般市民)を比較した結果を示した。参加者・非参加者とも自身の参加を仮定した場合のエンパワーメント期待が参加意図を規定していたが、参加者は有効感、非参加者は有能感が影響していた。公共政策への市民参加促進アプローチで具体的にどのエンパワーメントに働きかけるべきか示唆を得た。 

備考(Remarks)  

2009  Expectation of empowerment as a determinant of citizen participation in waste management planning  共著   
Japanese Psychological Research  , 日本心理学会(Japanese Psychological Association)  , 51/1  , pp.24-34  , 2009/3   

概要(Abstract) 計画策定への市民参加に対する参加意図の規定因の検討を目的とした。参加の意思決定は社会的ジレンマ事態であり、選択的誘因として参加を仮定した場合のエンパワーメント期待が主に影響すると仮説を立てた。一般廃棄物処理基本計画の策定を開始した日進市において、2001年8月に650人のボランティア活動経験者に質問紙調査を実施した。その結果、a)社会的便益評価(よりよい計画作成など直接的効果評価や学校の環境教育促進など間接的な波及的効果評価)は、計画策定への市民参加の総合評価に強く影響した。b)他方、個人的エンパワーメント期待(参加により期待される視野の拡大や情報の獲得など有能感、他の参加者との連帯感)は計画策定への市民参加の行動意図に最も強く影響した。そしてc) 市民参加の総合評価は、市民参加の行動意図に有意な影響を及ぼさなかった。廃棄物にとどまらず公共政策への市民参加の規定因を実証することは政策策定プロセスの改善にとって意義あると考えられる。 

備考(Remarks)  

2008  環境保全活動への参加意図の規定因としてのエンパワーメンに関する社会心理学的研究(博士論文)  単著   
2009/03   

概要(Abstract) 環境保全活動(環境政策への市民参加やボランティア活動)の参加の意思決定として、参加者のみが得られるエンパワーメント(期待)の効果に注目し、環境基本計画・一般廃棄物処理基本計画策定への市民参加を事例にボランティア活動経験者(研究1)と無作為抽出市民(研究2)に調査を行ない、
1.環境保全活動の総合評価の規定因は、共益としての社会的便益評価と非効率性評価
2.参加意図の規定因は、社会的ジレンマ事態であるため、選択的誘因のエンパワーメント(期待)と個人的コストであり、総合評価は参加意図の主な規定因とはならない。
 と示した。
 次にエンパワーメントの規定因を、個人的コストの大小と活動の種類(計画策定への市民参加とボランティア活動)による4事例(研究3~6)で、その参加者(研究6は当該事例地域から無作為抽出した参加未経験者も)に調査し、市民参加型会議では会議の実効性評価などであると示した。公共政策形成への市民参加の規定因を明らかにすることができた。
 

備考(Remarks)  発行年月は博士学位を授与された年月を記入した。 

2008  無作為抽出をもとにした市民会議参加者の代表性の検討  共著   
社会技術研究論文集  , 社会技術研究会  , 5  , pp.78-87  , 200805   

概要(Abstract) 「市民参加による循環型社会の創生に関する研究」での「市民が創る循環型社会フォーラム」の「市民会議」は、開催当時、国内でほぼ初めて無作為抽出を基礎として参加者を決定した。そこで、市民参加モデルで課題とされる参加者の代表性を会議参加者が母集団(名古屋市の20歳以上の市民)と比較して偏りが見られるか、性別年齢分布と市民参加に対する意見分布から検討した。市民参加に対する意見分布は、参加者決定手続きの際に実行委員会が参加依頼を目的として実施した名古屋市の選挙人名簿から無作為抽出した2000名へのアンケートの回答者全体(498名)および「市民会議」への参加希望者(137名)と比較した。いずれの比較も統計的に有意な偏りはあまり見られなかった。公共政策において、今後増加すると考えられる市民参加による計画の策定で、策定された計画の社会的受容において重要とされる手続き的公正さの下位基準である参加者の代表性は他の事例でも検討する必要性などについて論じた。 

備考(Remarks)  

2007  なごや循環型社会・しみん提案会議紹介: 社会の中で動き出したハイブリッド型会議  共著   
PI-Forum誌  , PI-Forum  , /3  , pp.14-17  , 200707   

概要(Abstract) 「市民参加による循環型社会の創生に関する研究」での「市民が創る循環型社会フォーラム」が名古屋市に注目され、名古屋市の第4次一般廃棄物処理基本計画に先立つ市民参加として、2006年秋~2007年春に「なごや循環型社会・しみん提案会議」をハイブリッド型会議で開催した。本稿は、まず、名古屋市でのごみ非常事態宣言と容器包装リサイクル法に基づく新分別回収制度導入経緯と市民の評価、今後目指すべき循環型社会像に関する合意形成の必要性を示した。その上で、「なごや循環型社会・しみん提案会議」の発足経緯と会議概要(参加者選出手続き、会議の各回の内容、ステークホルダー会議での結果とそれを受けて専門家が作成した4種類の循環型社会のシナリオ、市民会議の結果)を紹介した。 

備考(Remarks)  

2006  日独における環境配慮行動の阻害要因の比較―フォーカス・グループの実施―  共著   
人間文化研究科年報  , 奈良女子大学  , /22  , pp.159-168  , 200703   

概要(Abstract) 名古屋市とドイツのケルン市においてごみ問題と公共交通利用という2つのテーマによりフォーカス・グループを実施した結果を報告した。両都市で、公共交通利用については、利用の阻害要因は類似しているなど、共通の要因が多く見られた。異なる国でも、同規模の都市・公共交通機関の発達度であり、人口密度が高く、駐車スペースが少ないなど交通環境が類似していたためと考えられた。ごみ減量については、名古屋市では企業の利益追求の姿勢を指摘する内容が多く見られた。名古屋市とケルン市の双方で消費者の意識に関する指摘はあったが、その重要度は他の要因と比べると低かった。また、フォーカスグループインタビューの利点(他の参加者との意見交換により、他の人も環境問題に関心があるという認識をもち、環境配慮行動を促進する可能性や、調査の方法として、参加者同士の自由な意見交換を観察可能など)と欠点(進行係のバイアスの可能性や参加者数が少数に限られることなど)について論じた。 

備考(Remarks)  

2005  市民参加型会議におけるエンパワーメント評価  共著   
社会技術研究論文集  , 社会技術研究会  , 3  , pp.279-289  , 200511   

概要(Abstract) 「市民参加による循環型社会の創生に関する研究」において行なった「市民が創る循環型社会フォーラム」の「市民会議」の参加者16名全員に対して、会議評価を会議終了後の郵送法による質問紙調査により検討した。Webler(1995)の実効性評価(十分な議論と理解の共有・会議の成果評価)が高い参加者ほど、参加の効果評価としてのエンパワーメント(有能感や有効感)の評価も高かった。さらに、エンパワーメントの評価が高いほど、今後同様の市民参加の会議が開催された場合の参加意図も高かった。本事例では参加者数が少ないため、結果の一般化には限界があるものの、市民参加型合意形成手法の開発・実践機関として多くの実績を持つDanish Board of Technologyでさえ開催後の評価が十分行なわれていない現状で、実証的に評価を示したことは、今後の公共政策策定への市民参加における効果評価の先駆的な事例といえる。 

備考(Remarks)  

2004  市民参加による循環型社会の創生をめざしたステークホルダー会議の評価  共著   
社会技術研究論文集  , 社会技術研究会  , 2  , pp.49-58  , 200410   

概要(Abstract) 「市民参加による循環型社会の創生に関する研究」として、参加型会議の実践を通した手法開発・提案のために開催したステークホルダー会議と市民会議を組み合わせたハイブリッド型会議「市民が創る循環型社会フォーラム」のうち、2003年度「ステークホルダー会議」の概要を報告した。テーマに対して異なる立場・利害・見解をもつ問題当事者による討議を通して、テーマに関する論点の広がり・深まりや合意点または異なる見解・価値観の明確化と対立軸の発見が期待できる「ステークホルダー会議」で名古屋のごみ減量化取組の評価と循環型社会シナリオを作成する専門家への注文を行い、その後に「市民会議」でテーマに関して特別の利害を持たない市民が共通の情報提供により対話することで共益の視点からの合意(不一致点の明確化も含む広義の合意)として目指す循環型社会シナリオの選択と実現の取組について議論するのが適切と考えられた。会議設計・進行・会議目的の達成に関する評価を報告した。 

備考(Remarks)  

2004  デンマークにおける参加型会議の実践とその評価  共著   
社会技術研究論文集  , 社会技術研究会  , 2  , pp.59-67  , 200410   

概要(Abstract) 2004年2月に実施したデンマークのDanish Board of Technologyのスタッフや参加型会議先行事例の主催者(DBT)、開催対象自治体(市民ヒアリングにおいてのみ、自治体は開催依頼者でもある)、参加者へのヒアリング調査結果から、各事例の会議開催の背景、会議評価、結果の扱いや参加の意義に関する結果を報告した。ヒアリング対象とした事例は、持続可能な発展に関する市民ヒアリング、ローカルアジェンダに関する市民ヒアリング、ロードプライシングに関するコンセンサス会議の3事例である。デンマークでは選挙での投票率も非常に高く、政治家も民意の収集を積極的に行なっている。しかし、DBTによる参加型会議ではさまざまな利害をもった人間が一堂に会して、互いの利害を理解しながら共に提案を策定していくため、従来のパブリックコメントよりも政策提言として重みがあるとの評価は自治体職員、議員、参加者のいずれから得られた。 

備考(Remarks)  

2004  環境ボランティアによる資源リサイクル活動とエンパワーメント―参加者の有能感・連帯感・有効感の獲得と今後の活動意図―  共著   
廃棄物学会論文誌  , 廃棄物学会  , 15/5  , pp.398-407  , 200409   

概要(Abstract) ボランティアによる自主的な資源リサイクルが行なわれていた地域において、行政が資源ごみの分別収集制度を開始した後も何らかの活動を続けるかどうかの今後の活動意図の規定因を検討した。資源リサイクルボランティア活動をしている(していた)団体の活動経験者全員(378名)を調査対象とする全数調査であり、団体代表を通した郵送法により質問紙調査を行なった。分別制度開始以前にリサイクルボランティア活動にコミットしていた人ほど、有能感や連帯感、行政や地域住民に対する有効感といったエンパワーメントを獲得していたこと、コミットメントは活動意図に直接影響するのではなく、エンパワーメントを媒介して今後の活動意図に影響することが明らかにした。最後に、地域で活動してきたボランティアの環境基本計画策定への市民参加の意思決定など、近年の政策形成への市民参加の場への参加の意思決定や参加による効果の検討について論じた。 

備考(Remarks)  

2003  市民参加型手法に関するDBTへのヒアリング報告  共著   
科学技術社会論研究  , 玉川大学出版部  , /2  , pp.120-126  , 200310   

概要(Abstract) 「市民参加による循環型社会の創生に関する研究」の一環として2003年1月にデンマークのDanish Board of Technologyのスタッフに参加型会議の会議設計や実際にDBTが実施した事例についてヒアリングをした結果を示したものである。DBTが参加型会議を開催するテーマの選択に関する基準としては、技術的内容を含む問題であり多くの人にとって大きくかつ今取り上げるべきテーマであること、議会や各省庁ではなくDBTが行なうべきテーマであることが挙げられた。議会や行政からのテーマ提案も増えているが、独立機関としてテーマ採択や手法の選択権はDBTにある。参加型手法に関わる重要な議論として、DBTがテーマ選択の基準としている技術の定義を示した。ハードとしての技術ではなく、それを使うための知識や教育、社会的影響も含めたものとされていた。 

備考(Remarks)  

1999  環境問題の認知に関する研究(修士論文)  単著   
2000/03   

概要(Abstract) 今後の環境問題に関わる社会心理学的研究を進めていく上で、重視すべき問題や、環境配慮行動への行動変容を促す働きかけにおいて重視すべきものを検討することを目的とした。対象とした環境問題について、多様な形容詞対を用いて評価させるSD法と、対象からイメージする言葉を挙げ、類似のもの同士に整理していくKJ法という2種類の方法を用いて研究を行なうことにより、多様な環境問題が一般の高校生・女子短大生・大学生や環境サークルに長く参加している人・参加して間もない人などの間でどのように認知され、分類されているかを明らかにした。さらに、本研究の結果の環境教育への活用可能性についても論じた。本研究では、環境問題という大きな課題の下位要素である具体的な問題(ごみ問題や大気汚染など)について、立場や問題への関わり方の違いによる問題に対する認識の違いを明らかにすることができた。 

備考(Remarks)  発行年月の記述(2000年3月)は修士学位が授与された年月を記入した。 

Page: [<<PREV] [1] [NEXT>>]