2025/06/25 更新

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カトウ クミコ
加藤 久美子
KATO Kumiko
所属
人文学部 キリスト教学科 教授
職名
教授
専攻分野
ヘブライ語聖書研究、旧約学、宗教学・宗教史学

学位

  • 博士(文学) ( 2019年3月   東京大学 )

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    博士

    学位論文名:文脈の中のアフォリズム—ヘブライ語聖書箴言10章1節−22章16節の研究—

  • 文学修士 ( 1991年3月   東京大学 )

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    修士

    学位論文名:コーヘレトの知恵

  • 学士(文学) ( 1988年3月   東京大学 )

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    学士

    学位論文名:コーヘレト書における「神を恐れること」

研究キーワード

  • 聖書学

  • ヘブライ語聖書

  • 箴言

  • 旧約

  • 書記文化

  • 詩学

  • 第二神殿期ユダヤ教

研究分野

  • 人文・社会 / 宗教学

学歴

  • 東京大学   人文社会系研究科博士課程修了   基礎文化研究専攻

    2018年4月 - 2019年3月

  • 東京大学   人文社会系研究科博士課程単位取得満期退学   宗教学宗教史学

    1991年4月 - 1997年3月

  • 東京大学   人文科学研究科修士課程   宗教学宗教史学

    1988年4月 - 1991年3月

  • 東京大学   文学部   宗教学宗教史学

    1986年4月 - 1988年3月

  • 東京大学   教養学部 文科III類

    1984年4月 - 1986年3月

経歴

  • 南山大学   人文学部 キリスト教学科   教授

    2024年4月 - 現在

  • 南山大学   人文学部 キリスト教学科   准教授

    2016年4月 - 2024年3月

  • 明治学院大学   教養教育センター   非常勤講師

    2003年4月 - 2016年3月

  • 聖心女子大学   文学部   非常勤講師

    2003年4月 - 2016年3月

  • 立教大学   文学部   非常勤講師

    2003年4月 - 2016年3月

  • 白百合女子大学   非常勤講師

    2005年4月 - 2016年3月

  • 無教会研修所   聖書学講座   講師

    2007年4月 - 2016年3月

  • 聖心女子大学キリスト教文化研究所   教養ゼミナール講師

    2009年4月 - 2016年3月

  • 東急セミナーBE   自由が丘   講師

    2011年4月 - 2016年3月

  • 立教女学院短期大学   非常勤講師

    2010年12月 - 2011年3月

  • 清泉女子大学   文学部   非常勤講師

    2005年4月 - 2006年3月

  • 立教大学   文学部   非常勤講師

    2000年4月 - 2002年3月

  • 清泉女子大学   文学部   非常勤講師

    1998年4月 - 2002年3月

  • 朝日カルチャーセンター新宿校   講師

    1997年4月 - 2002年3月

  • 日本学術振興会   特別研究員(PD)

    1997年4月 - 2000年3月

  • 成蹊大学   文学部   非常勤講師

    1997年4月 - 1999年3月

  • 聖心女子大学   文学部   非常勤講師

    1996年4月 - 2002年3月

  • 明治学院大学   一般教育部   非常勤講師

    1996年4月 - 1998年3月

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所属学協会

  • 日本宗教学会

    1991年4月 - 現在

  • Society of Biblical Literature

    2024年1月 - 現在

  • 日本聖書学研究所 所員

    2016年4月 - 現在

  • 日本オリエント学会 正会員

    1996年4月 - 現在

  • 日本旧約学会

    1996年4月 - 現在

  • 日本聖書学研究所 会員

    1991年4月 - 2016年3月

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委員歴

  • 日本聖書学研究所   役員  

    2024年4月 - 現在   

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    団体区分:学協会

  • 日本旧約学会   委員  

    2023年10月 - 2024年10月   

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    団体区分:学協会

  • 日本宗教学会   評議員  

    2022年9月 - 現在   

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    団体区分:学協会

  • 日本旧約学会   委員  

    2020年10月 - 2022年10月   

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    団体区分:学協会

留学歴

  • 1992年10月 - 1996年3月   Universität Paderborn, katholische Religionslehre  

論文

  • ヘブライ語聖書箴言における一詩行の詞の開放性 一「本来の読み手」の視点から一

    加藤 久美子

    南山神学   48   1 - 30   2025年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)   出版者・発行元:在名古屋教皇庁認可神学部・南山大学人文学部キリスト教学科  

     本稿は,ヘブライ語聖書箴言 における一詩行 の詞(ことば) の開放性,すなわち複数の解釈と使用の可能性に開かれている性質に焦点をおく。聖書テクストにおける開放性やあいまい性に対する認識は,現代聖書学では,読者中心のアプローチの興隆と共に高められきた 。しかし一詩行の詞の研究では,個々の詞や詞集(ことばしゅう)の作り手 の意図に焦点をおくアプローチが長らく主流であり,詞の開放性やあいまい性はしばしば指摘されるものの,それらに関する十分な研究はなされてこなかった。S. R. ミラーは,この研究上の隙間を埋めるべく,2020年の研究書で箴言第2部分(10:1–22:16) の一詩行の詞を取り上げ,読み手中心のジャンル理論やことわざ研究の知見などを活用して,それらのもつ開放性を「本来の読み手」の視点から提示し,また,これまで取り除かれるべきものとして扱われがちだった開放性やあいまい性のもつ読み手への効果を論じている 。
     本稿では,まず聖書学におけるこれまでの研究を概観し,次に「本来の読み手」の視点から詞の開放性を提示するミラーの方法を説明し,その意義を明らかにする。さらに,「本来の読み手」およびそれに導かれる現代の解釈者が詞の開放性の認識と探求に向かう契機について考察する。

  • マソラ本文箴言16章1–9節における並行法と構造

    アカデミア 人文・自然科学編   24   165 - 181   2022年6月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)   出版者・発行元:南山大学  

    本研究では,第二神殿期ユダヤ教で形成された文書である箴言の第2部分(10:1–22:16)が精巧に構成された作品である証拠を提示するために,マソラ本文箴言16章1–9節に見られる詩行間の意味,文法,音声の面における並行法を分析し,これらによる構造を明らかにする。16章1–9節には,主として2つの構造がみられる。第一は,語の反復による二重の囲い込み構造(A 1節,B 2節,B' 7節,A' 9節)であり、第二は,詩行の意味による構造である。後者は,2つの三つ組み(1–3節,5–7節),補足(4節,8節),結び(9節)からなる。第二の構造では,詩行間は意味だけではなく,統語法,語や句の順序,語形,音声の対応関係によっても結ばれている。第2部分全体について,意味だけではなく,統語法,語順,語形,音声の対応関係を分析することによって,アフォリズム文学の一作品である箴言第2部分の文学的構造の解明は促進されると考えられる。

    DOI: https://doi.org/10.15119/00004022

  • 「知恵文学」の概念に関する近年の議論一主要な論点と箴言研究に対する意義一

    加藤 久美子

    南山神学   43   1 - 34   2020年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)   出版者・発行元:在名古屋教皇庁認可神学部・南山大学人文学部キリスト教学科  

    近年3人の聖書学者,マーク・スニード,スチュワート・ウィークス,ウィル・カインズによって旧約学における「知恵文学」の概念の問題点を指摘する論考が相次いで公表された。これに応答する研究者が現れ,議論は活気を帯びている。この概念は以前から議論の的となっており,その定義について多くの論争がなされてきた。今回の議論には,過去の議論のの反復というべき部分があるが,それだけではなく,いくつかの注目に値する新しい点が見られる。その1つは、聖書学の伝統的な形態批判の諸前提に代わって,新しい文学ジャンル理論が導入されている点であり、もう1つは、「知恵文学」の定義ではなく,このカテゴリー自体の有用性の疑問視,さらにラディカルに,このカテゴリーの終焉の告知までなされている点である。
    スニード、ウィークス、カインズの主張には共通点と相違点があり,彼らに対する反応の一部では問題が十分に理解されていないように見える。本稿では,この3人の主張を取り上げ,問題提起の文脈を概括し,それぞれの主な論点を明らかにし,箴言研究に対するそれらの意義について考察する。

  • 魅力ある女は名誉を摑む/自分自身に報いる者だ、友愛に富む男は:ヘブライ語聖書箴言11章16−22節の構造と意味

    一神教世界の中のユダヤ教: 市川裕先生献呈論文集   113 - 133   2020年1月

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    記述言語:日本語   掲載種別:論文集(書籍)内論文  

  • フクシマ後に、聖書を読む

    神学ダイジェスト   第125号   55 - 61   2018年12月

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    記述言語:日本語   出版者・発行元:上智大学神学会  

    雨と海の豊かな恩恵を享受する日本列島において2011年に起こった東日本大震災の津波と原発事故の経験を、ヘブライ語聖書(キリスト教聖書の旧約)における創造主と水と人間の関係を語るテクスト(創1章; 詩69編, 104編; 創8章)、また人間の文明の企てを語るテクスト(創11章)に照らして考察する。

    Kumiko KATO "Die Bibel lesen nach Fukushima", 2012年, Concilium: Internationale Zeitschrift für Theologie 48 (5) pp. 562-567の著者による日本語訳。

  • 箴言第II部の格言における二句一組の形式に関する一試論—並行法の<新定義>を参照して—

    旧約学研究   第12号   59 - 82   2016年4月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)   出版者・発行元:日本旧約学会  

    箴言第2部分(10:1–22:16)の格言の構成法の解明には並行法理解が重要である。18世紀にR.ラウスは、聖書ヘブライ詩の特徴は意味的または形態的対応関係をもつ句から1つの詩行を構成する点にあるとし、この対応関係を並行法と名づけ、またそれを同義的、対立的、総合的(=構造的)の3つに分類した。ラウスは並行法には意味と形態(すなわち統語構造)の2つの面があると認識していたが、意味だけを分類の判定基準とした。20世紀初頭にG.B.グレイは用語の対応関係を必須とする定義を示し、また、1970年代以降には意味ではなく統語構造の対応関係を並行法とする言語学的定義が現れた。並行法の範囲を限定するこの流れに対して、1980年代に並行法の仕組みと意味の多様性をふまえた〈新定義〉が現れた。J.クーゲルは、多様な意味的関係をもつ並行法において後句が前句の意味に強化や進展を加えるという共通性があること、それこそが並行法の本質だと指摘した。R.オルターも同様に後句で強化・進展する意味の運動を詳述した。他方、A. バーリンは言語学的研究に基づき、並行法とは文法、意味、音声という3つの面、および語と句という2つのレベルで言語学的等価の要素を結びつける現象であるという広い定義を示した。箴言第2部分の格言の9つの具体例(箴10:5; 16:4, 12; 19:3; 21:31; 15:17; 20:27; 10:2; 10:12)の分析は〈新定義〉の正しさを支持する。〈新定義〉を参照したさらなる具体例の分析を通して格言の構成法を明らかにする必要がある。

  • 箴言の二行詩格言集における知恵の教育法 査読

    聖書学論集   第46号   19 - 40   2014年10月

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   出版者・発行元:日本聖書学研究所  

  • 鉄は鉄を研ぐ―箴言(ミシュレー)第II部、第V部におけるレア(rēa‘ I) ― 査読

    聖書学論集   第45号   1 - 24   2013年4月

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   出版者・発行元:日本聖書学研究所  

  • Die Bibel lesen nach Fukushima 招待 国際共著 国際誌

    Kumiko KATO

    Concilium. Internationale Zeitschrift für Theologie   48 ( 5 )   562 - 567   2012年12月

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    記述言語:ドイツ語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)  

    DOI: https://doi.org/10.58005/conc.v48i5.20929

  • 義人たちは若獅子のように―箴言28-29章における義人、不法者、社会、国家― 査読

    聖書学論集   第41号   67 - 88   2009年3月

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    記述言語:日本語   掲載種別:研究論文(学術雑誌)   出版者・発行元:日本聖書学研究所  

  • 旧約聖書における「義」の概念形成前史(二)―語根ṢDQの意味領域に関する議論を手がかりに―

    宗教と文化   第23号   69 - 88   2004年3月

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    掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)   出版者・発行元:聖心女子大学キリスト教文化研究所  

  • 旧約聖書における「義」の概念形成前史(一)―語根ṢDQの意味領域に関する議論を手がかりに―

    宗教と文化   第21号   125 - 144   2002年3月

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    掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)   出版者・発行元:聖心女子大学キリスト教文化研究所  

  • 「イスラエル宗教史」の可能性―ライナー・アルベルツの方法を手がかりに―

    明治学院論叢 𠮷�田泰教授定年記念論文集   第594号   27 - 50   1997年3月

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    掲載種別:研究論文(大学,研究機関等紀要)   出版者・発行元:明治学院大学一般教育部学会  

    イスラエル・ユダヤ宗教史研究ではバビロニア捕囚前のイスラエルの宗教を提示する新たな方法が求められている。本稿では、この観点からR.アルベルツが『旧約時代のイスラエル宗教史』(1992)(以下『宗教史』)で導入した、イスラエルの宗教の内部に個人的信仰と公的宗教を区別し、それぞれの神表象と祭儀形態の歴史的変遷を記述する方法を検討する。『宗教史』では、個人的信仰とは家族・個人の私的生活領域で働く神の崇拝であり、公的宗教とは民族の救済や命運という公的生活領域で働く神の崇拝であるとされる。個人的信仰はエジプト学で導入された用語であり、古代エジプト、メソポタミア、イスラエルにみられる類似の宗教形態を指す。公的宗教は宗教学の用語であるが、『宗教史』におけるこの宗教形態の提示には2つの問題点がある。第1は、宗教学では公的宗教とは民衆の宗教生活に統制力をもつ制度を伴うものを意味するのに対して、『宗教史』では民衆への統制力の有無に関わらず、イスラエルの民あるいは国家という「公的生活領域」に関する諸神学がそう呼ばれる点であり、第2は、『宗教史』では国家時代の「公的生活領域」として地域共同体が取り上げられない点である。イスラエル宗教内部の多元性を前提とする『宗教史』の方法は注目に値するが、捕囚前のイスラエルの宗教の提示にはさらなる方法論的議論が必要である。

  • コーヘレトの知恵―コーヘレトの書の統一的理解のために― 査読

    聖書学論集   第26号   44 - 69   1993年11月

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   出版者・発行元:日本聖書学研究所  

    コヘレト書の研究では、コヘレトが語る言葉(コヘ1:3–12:7)における互いに矛盾するようにみえるものを如何に理解するか、またコヘレトと「知恵」の関係を如何に捉えるかが中心的問題となっている。本稿ではこれらの問題に答えるため、まず「知恵」の概念を定義し、つぎにコヘレトの用いる拡張された3つの文学類型、すなわち格言集、教訓、省察の形式と機能を示し、加えて自伝的形式である「王のフィクション」と「王の実験」の区別の必要性を指摘する。さらに独自の文学類型である省察を取り上げ、それらにおける議論の道筋を示す。省察では、富と労苦、一つの運命すなわち死、時、道徳的態度と境遇の連関という4つの主題が扱われており、語り手は、各主題に関して自らが経験・観察した人間にとってよくない事態を示し、それを踏まえて人間にとって何がよいかを述べる。コヘレトは「知恵の危機」もしくは「知恵批判」と評価されることがあるが、コヘレトには経験的事実に基づき人に振る舞いを教えるという意味での知恵がみられる。加えて、自らの知恵による探究の挫折を語る言葉(1:13–15; 7:23–24; 8:16–17)には、神の業である世界の事象に対する自らの知恵の限界を示し、教えを相対化するという意味での知恵がみられる。

  • コヘレトにおける「神へのおそれ」―旧約聖書知恵思想における神理解の一形態―

    東京大学宗教学年報   第9号   19 - 36   1992年3月

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    出版者・発行元:東京大学宗教学研究室  

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書籍等出版物

  • 文脈の中のアフォリズム 箴言10–12章の構成の研究(南山大学学術叢書)

    加藤 久美子( 担当: 単著)

    日本キリスト教団出版局  2024年2月  ( ISBN:9784818411579

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    総ページ数:350   記述言語:日本語   著書種別:学術書

  • 岩波世界人名大辞典

    ( 担当: 共著 範囲: 項目:アシェラ、アスタルテ、アナト、エル、ケモシュ、ケレト、サンクニアトン、タンムズ、バアル、フバル、マナート、メルカルト、レシェフ)

    岩波書店   2013年12月 

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    記述言語:日本語   著書種別:事典・辞書

  • ニューセンチュリー聖書注解 コヘレトの言葉

    ( 担当: 単訳)

    日本キリスト教団出版局   2013年2月 

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    総ページ数:301   記述言語:日本語   著書種別:学術書

  • ヘブライの神 旧約聖書における一神格の肖像

    ( 担当: 単訳)

    教文館   2009年8月 

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    総ページ数:347 + xxxii   記述言語:日本語   著書種別:学術書

  • 新カトリック大事典第4巻

    ( 担当: 共著 範囲: 項目:陰府、来世【聖書】、楽園物語)

    研究社   2009年4月 

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    著書種別:事典・辞書

  • Kompendium. Feministische Bibelauslegung. Sonderausgabe. 3. Auflage

    L. Schottroff and M.-Th. Wacker et al.( 担当: 共著 範囲: Das Buch Kohelet. Der Mensch allein, ohne Frau)

    Christian Kaiser and Gütersloher Verlagshaus  2007年 

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    総ページ数:832   担当ページ:221-232   記述言語:ドイツ語   著書種別:学術書

  • 共生と平和への道—報復の正義から赦しの正義へ

    ( 担当: 共著 範囲: 信実なる正義—旧約聖書におけるツェダカー、ツェデク、ツァディーク—)

    春秋社  2005年2月 

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    総ページ数:326   担当ページ:87-101  

    旧約聖書におけるヘブライ語の語根ṣdq(ツァーダク)の派生語は、伝統的に「正義、正しい」と訳されてきたが、応報や処罰という意味での正義としては理解できない。旧約の語根ṣdqの派生語には2つの基本的な用法が認められる。第1は二者の関係における特定の行為に肯定的評価を下す用法で、そこではこれらは交わりにおかれた相手への信実を意味する。第2は王の国家統治または神の宇宙統治の原理を表わす用法であり、この用法には、エジプト・メソポタミアにおける王権国家に正当性を付与する言説における正義の概念との類似点が認められる。旧約でも周辺地域でも統治原理としての正義の中心には弱者を擁護する社会正義がおかれている。ヤハウェ宗教では、社会正義は、一方では、来るべき理想の王もしくはヤハウェの宇宙統治の原理となり、他方では、ヤハウェが交わりを結んだ民全体の務めとなる。後者では、社会正義の実践が信実なるヤハウェに対して個々人がなす信実の業とされており、弱者擁護の正義と神への信実としての正義が統合されている。

  • 古代オリエント事典

    ( 担当: 共著 範囲: アシェラ、アシュタルト、アドニス、イゼベル、エシュムン、エル、エルヨン、ケモシュ、コヘレトの言葉、箴言、知恵文学〔イスラエル〕、メルカルト、モレク、リリト、レシェフ)

    岩波書店   2004年12月 

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    著書種別:事典・辞書

  • 新カトリック大事典第3巻

    ( 担当: 共著 範囲: 箴言、血、ナジル人)

    研究社   2002年8月 

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    著書種別:事典・辞書

  • 岩波キリスト教辞典

    ( 担当: 共著 範囲: 姦淫、空、結婚【社会制度】、コヘレトの言葉、性、生殖技術、男性、不妊、不倫、母性)

    岩波書店   2002年6月 

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    著書種別:事典・辞書

  • インタープリテイション 第61号

    ( 担当: 単訳 範囲: 境界を伴う開放性―ポストモダニズム、フェミニズム、今日の教会―)

    ATD・NTD聖書注解刊行会  2001年8月 

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    担当ページ:87-109  

  • インタープリテイション 第50号

    ( 担当: 単訳 範囲: 旧約聖書における家族)

    ATD・NTD聖書注解刊行会  1998年11月 

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    担当ページ:3-28  

  • 女性の視点によるキリスト教神学事典

    ( 担当: 共訳 範囲: 教会 I〜II、経験、想起)

    日本基督教団出版局   1998年9月 

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    担当ページ:65-68, 76-79, 211-212   著書種別:事典・辞書

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MISC

  • 書評 長谷川修一著『「旧約聖書」—〈戦い〉の書物』 査読

    オリエント   64-1   63 - 69   2021年9月

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    記述言語:日本語   掲載種別:書評論文,書評,文献紹介等   出版者・発行元:日本オリエント学会  

    DOI: https://doi.org/10.5356/jorient.64.1_63

  • 知恵ある者たちのアフォリズム 最終回 知恵批判

    福音宣教   2020年12月号   44 - 50   2020年12月

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    出版者・発行元:オリエンス宗教研究所  

  • 知恵ある者たちのアフォリズム⑩労苦と時と神の業

    福音宣教   2020年11月号   44 - 50   2020年11月

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    出版者・発行元:オリエンス宗教研究所  

  • 月本昭男著『詩篇の思想と信仰V』唯一神信仰の理解へ-祈りと讃美の言葉を通って

    本のひろば   2020年11月号   16 - 17   2020年11月

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    掲載種別:書評論文,書評,文献紹介等   出版者・発行元:日本キリスト教書販売  

  • 知恵ある者たちのアフォリズム⑨「すべては空」と言った王

    福音宣教   2020年10月号   43 - 49   2020年10月

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    出版者・発行元:オリエンス宗教研究所  

  • 知恵ある者たちのアフォリズム⑧コヘレト書の構造と一体性

    福音宣教   2020年8・9月号   60 - 66   2020年8月

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    出版者・発行元:オリエンス宗教研究所  

  • 知恵ある者たちのアフォリズム⑦知恵と知識を学ぶこと

    福音宣教   2020年7月号   44 - 50   2020年7月

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    出版者・発行元:オリエンス宗教研究所  

  • 知恵ある者たちのアフォリズム⑥神の計らいと人の責任

    福音宣教   2020年6月号   44 - 50   2020年6月

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    出版者・発行元:オリエンス宗教研究所  

  • 知恵ある者たちのアフォリズム⑤文脈におかれたアフォリズム

    福音宣教   2020年5月号   44 - 50   2020年5月

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    出版者・発行元:オリエンス宗教研究所  

  • 知恵ある者たちのアフォリズム④未熟な者たちへの親の諭し

    福音宣教   2020年4月号   44 - 50   2020年4月

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    出版者・発行元:オリエンス宗教研究所  

  • 知恵ある者たちのアフォリズム③生きるための教訓

    福音宣教   2020年3月号   44 - 50   2020年3月

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    出版者・発行元:オリエンス宗教研究所  

  • 知恵ある者たちのアフォリズム②数え詞のなぞかけ

    福音宣教   2020年2月号   43 - 49   2020年2月

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    出版者・発行元:オリエンス宗教研究所  

  • 知恵ある者たちのアフォリズム①よいものは何か

    福音宣教   2020年1月号   44 - 50   2020年1月

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    出版者・発行元:オリエンス宗教研究所  

  • バベルの塔と創造主

    ぶどうの木 第16号 特集 神・自然・人―大震災に問われて   p.2   2011年7月

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    出版者・発行元:白百合女子大学宗教科研究室  

  • ブドウの木

    ぶどうの木   第8号   5 - 5   2006年7月

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    出版者・発行元:白百合女子大学宗教科研究室  

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講演・口頭発表等

  • 箴言における一詩行の詞のジャンルと読解について

    秋期旧約学会  2024年10月  日本旧約学会

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    開催年月日: 2024年10月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:立教大学 東京  

  • Compositional Units of Aphoristic Sayings in Proverbs 10:1–22:16 招待 国際会議

    The 3rd Academic Workshop Co-organized by CISMOR and IKTINOS: Wisdom in the Bible and Beyond  2024年6月 

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    開催年月日: 2024年6月

    記述言語:英語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:Doshisha University Kyoto  

  • 箴言12章1–14節における構成と意味

    日本聖書学研究所9月例会  2023年9月 

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    開催年月日: 2023年9月

    会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:日本聖書神学校 東京  

  • 「知恵文学」概念を問う:近年の研究の諸論点と新たな展開の可能性

    春期旧約学会  2017年6月  日本旧約学会

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    開催年月日: 2017年6月

    会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:日本聖書神学校、東京  

  • ヘブライ語聖書「知恵文学」の歴史社会的考察—研究史上の諸問題と新たな展開の可能性

    南山学会人文・自然系列研究例会  2016年11月  南山学会

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    会議種別:口頭発表(一般)  

  • 箴言第二部(10:1-22:16) の主題的研究における格言集合体の取扱い方法について

    日本聖書学研究所10月例会  2015年10月  日本聖書学研究所

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    開催年月日: 2015年10月

    記述言語:日本語   会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:日本聖書神学校 東京  

  • 箴言第II部(10:1-22:16)の二行詩格言の並行法―二詩行の関係とその効果

    秋期旧約学会  2014年11月  日本旧約学会

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    開催年月日: 2014年11月

    会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:北星学園大学 札幌  

  • 『箴言(ミシュレー)』におけるレア rēa‘ (友人、仲間、隣人)―格言の集成による議論と反省

    日本聖書学研究所4月例会  2012年4月  日本聖書学研究所

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    開催年月日: 2012年4月

    会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:日本聖書神学校 東京  

  • 『箴言』の格言集(10:1-22:16; 25:1-29:27)の歴史的位置づけのための方法論的一考察

    日本聖書学研究所10月例会  2006年10月  日本聖書学研究所

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    開催年月日: 2006年10月

    会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:日本聖書神学校 東京  

  • イスラエルとユダにおける王権神学

    日本宗教学会第62回学術大会  2003年9月 

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    開催年月日: 2003年9月

    会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:天理大学  

  • 旧約聖書における正義(ṢDQ)―古代東方的背景を顧慮して

    聖心女子大学キリスト教文化研究所例会  2000年10月  聖心女子大学キリスト教文化研究所

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    開催年月日: 2000年10月

  • 初期ユダヤ教における賢者と書記

    日本宗教学会第58回学術大会  1999年9月 

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    開催年月日: 1999年9月

    開催地:南山大学 名古屋  

  • 古代イスラエルの社会構造と倫理

    日本宗教学会第57回学術大会  1998年9月 

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    開催年月日: 1998年9月

    会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:龍谷大学 京都  

  • フェミニスト聖書解釈とコーヘレト―コヘ7,23-29と9,7-10を中心に

    日本聖書学研究所3月例会  1997年3月  日本聖書学研究所

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    開催年月日: 1997年3月

    会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:富坂キリスト教センター 東京  

  • 『箴言』にみる宗教の諸形態―アルベルツ『宗教史』の批判的考察

    日本宗教学会第55回学術大会  1996年9月 

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    開催年月日: 1996年9月

    会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:國學院大学 東京  

  • 古代イスラエルにおける知恵思想―コーヘレトの場合

    日本宗教学会第50回学術大会  1991年11月 

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    開催年月日: 1991年11月

    会議種別:口頭発表(一般)  

    開催地:早稲田大学 東京  

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共同研究・競争的資金等の研究課題

  • 古代イスラエル・ユダヤ知恵文学における宗教秩序と社会秩序の相互関係について

    研究課題/領域番号:97J06618  1998年4月 - 2000年3月

    日本学術振興会  科学研究費助成事業  特別研究員奨励費

    加藤 久美子

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    配分額:1600000円 ( 直接経費:1600000円 )

その他

  • 日本聖書学研究所2013年度公開講座「聖書における教育思想」

    2013年11月

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    講演題目「箴言第二部、第五部における二行詩格言集の教育法」

その他教育活動及び特記事項

  • 授業教材作成

    2022年4月 - 2023年3月

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    ・「聖書入門A」:配付資料の加筆・修正。
    ・「旧約聖書学(預言書A)」「旧約聖書学(預言書B)」:配付資料の加筆・修正。
    ・大学院科目「旧約研究」:授業資料を新たに作成。

  • 授業教材作成

    2021年4月

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    ・「旧約聖書学(歴史書)」「旧約聖書学(詩と知恵)」:配布資料を加筆・修正。
    ・「聖書ヘブライ語中級I」「聖書ヘブライ語中級II」:授業資料を新たに作成。
    ・大学院科目「旧約研究」:授業資料を新たに作成。

  • 授業資料作成

    2020年4月 - 2021年3月

     詳細を見る

    ・「聖書入門A」:オンライン授業の資料作成。
    ・「旧約聖書学(モーセ五書A)」「旧約聖書学(モーセ五書B)」:オンライン授業の資料作成。
    ・「聖書ヘブライ語初級I」「聖書ヘブライ語初級II」:オンライン授業の資料作成。
    ・大学院科目「旧約学研究」:オンライン授業の資料作成。

  • 授業教材作成

    2019年4月 - 2020年3月

     詳細を見る

    ・「聖書入門A」:配付資料の加筆・修正。
    ・「旧約聖書学(預言書A)」「旧約聖書学(預言書B)」:配付資料の加筆・修正。
    ・大学院科目「旧約研究」:配付資料を新たに作成。

  • 授業教材作成

    2018年4月 - 2019年3月

     詳細を見る

    ・「聖書入門A」:配付資料の加筆・修正。
    ・「旧約聖書学(歴史書)」「旧約聖書学(詩と知恵)」:配布資料を新たに作成。
    ・「聖書ヘブライ語(初級)I」「聖書ヘブライ語(初級)II」:副教材の加筆・修正。
    ・「聖書ヘブライ語中級I」「聖書ヘブライ語中級II」:授業資料を新たに作成。

  • 授業資料作成

    2017年4月 - 2018年3月

     詳細を見る

    ・「聖書入門A」:配付資料の加筆・修正。
    ・「旧約聖書学(モーセ五書A)」「旧約聖書学(モーセ五書B)」:配付資料を新たに作成。
    ・「聖書ヘブライ語(初級)I」「聖書ヘブライ語(初級)II」:副教材の加筆・修正。

  • 授業教材作成

    2016年

     詳細を見る

    ・「聖書入門A」:配付資料を新たに作成。
    ・「旧約聖書学(預言書A)」「旧約聖書学(預言書B)」:配付資料を新たに作成。
    ・「聖書ヘブライ語(初級)I」:副教材(あいさつ・フレーズ・歌)を新たに作成。
    ・「聖書ヘブライ語(初級)II」:副教材(歌)、Webclass教材を新たに作成。

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