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長期研究/短期研究 Long or Short Term research |
研究課題名 Research Topic |
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長期研究 | 多文化保守主義:1980年代以降のマイノリティ保守 |
概要(Abstract) 近年、反移民や白人至上主義など白人を主体とする右派ポピュリズムに注目が集っている。それに対して本研究は、アメリカ政治の「多文化保守主義」について考察することを目的とする。アメリカ保守主義は主に白人中産階級やプロテスタントの運動として一般に理解されるが、その一方で女性や黒人、移民社会出身者、同性愛者などマイノリティの中にも保守が存在する。こうした少数派の一部は、なぜ自らが属する集団をしばしば排斥する社会運動に共感するのだろうか。本研究は、1980年代以降のカリフォルニア州におけるアジア系移民を中心に、人口動態の変化とともに起きた政治的変容の検討を目的として、テクスト分析と資料調査を進める。こうした「多文化保守」の研究は、排他的な保守主義運動がもつ歴史的な包摂性を明らかにするだけでなく、グローバル化の中でアメリカ政治が今後いかに変容しうるのか議論する上で不可欠なテーマとなる。 |
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長期研究 | アメリカ保守主義と政治メディアの展開 |
概要(Abstract) 本研究では、1950年代から1980年代までの現代アメリカ保守主義を考察するにあたり、ダイレクトメールという特定の個人やグループに向けた個人ターゲット型政治広告の役割に焦点を当て、さらに広く第二次世界大戦後のアメリカ民主主義の変容も問題としている。戦後のアメリカ広告業界では、マスメディアと異なる個人照準型のマーケティング手法が発達し、それが選挙活動やプロパガンダに応用されると、アメリカ政治文化も変容していった。新メディアの台頭、小口献金の増加、選挙法の改革などが起きるなか、いかに保守派がその変化を利用し、怒りや恐怖をあおる感情の政治に成功したのかを明らかにする。1990年代半ばからアメリカの歴史学界では保守研究が盛んになされ、保守主義運動におけるダイレクトメールの役割は指摘されてきたが、本研究はダイレクトメールの歴史的意義を初めて体系的に考究した試みである。 |
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