研究者詳細

教職員基本情報
氏名
Name
淺香 幸枝 ( アサカ サチエ , ASAKA Sachie )
所属
Organization
外国語学部スペイン・ラテンアメリカ学科
職名
Academic Title
准教授
専攻分野
Area of specialization

ラテンアメリカ地域研究、人の移動と異文化理解研究

学会活動
Academic societies

日本国際政治学会会員(1982.5〜現在に至る)
  評議員(1994.9〜2005.3)

日本ラテンアメリカ学会会員(1982.5〜現在に至る)
  会報編集委員会委員(1994.7〜1996.6)
  理事(中部日本部会担当)(2006.6〜2008.5)
  第28回全国大会運営委員(2007.1〜6)
  選挙管理委員(2009.11〜2010.6)

日本・スペイン・ラテンアメリカ学会会員(1989.11〜現在に至る)
  第18回全国大会運営委員長(2006.3〜5)

日本移民学会会員(1991.10〜現在に至る)
  『移民研究年報』編集委員会委員(2011.4〜現在)
  同委員長(2014.4.~2016.6)同副委員長(2016.6~現在)
  理事、四役(事務局長)およびディベロップメント委員会委員長(2016.6~現在)

日本国際児童図書評議会会員(1986.5〜現在に至る)

日本イスパニア学会会員(1986.11〜現在に至る)

日本民話の会会員(1986.11〜現在に至る)

ラテンアメリカ学会会員(Latin America Studies Association:米国)(1993.1〜2000.12)

社会活動
Community services

名古屋市
  ボランティア通訳(スペイン語・英語)(1980.6~1983.12)
  「メキシコ移民100周記念 姉妹都市提携20周年行事 移住100周年記念フォーラム」運営委員(1997.2〜1997.8)
  名古屋メキシコ協会理事(2002.7〜2008.3)

『中日新聞』
  紙面批評(1992.5〜1992.11)
  社外モニター:『紙面審査報』執筆(1993.4〜2008.8)

西春日井郡
  西春日井郡6町法定合併協議会委員(2003.4〜2003.12)
  師勝町・西春町合併協議会委員(2004.4〜2005.3)第一委員会副委員長(2004.6〜2005.3)

北名古屋市
  都市計画審議会委員・会長(2006.8〜2008.8)
  総合計画審議会委員・建設部会員(2007.8.10〜10.18)

公益財団法人 海外日系人協会 
  理事(2016.6~現在)

外務省
  対日理解促進交流プログラム「Juntos!! 中南米対日理解促進交流プログラム ペルー派遣」副団長(2017.1.6~1.15)
  「中南米の日系社会との連携に関する有識者懇談会」委員(2017.3.1~現在)

著書・学術論文数
No. of books/academic articles
総数 total number (41)
著書数 books (11)
学術論文数 articles (30)

出身学校
学校名
Univ.
卒業年月(日)
Date of Graduation
卒業区分
Graduation
   Classification2
南山大学外国語学部イスパニヤ科 1981年03月  卒業 
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出身大学院
大学院名
Grad. School
修了課程
Courses
   Completed
修了年月(日)
Date of Completion
修了区分
Completion
   Classification
上智大学大学院外国語学研究科国際関係論専攻 未設定  1983年03月  修了 
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取得学位
     
学位区分
Degree
   Classification
取得学位名
Degree name
学位論文名
Title of Thesis
学位授与機関
Organization
   Conferring the Degree
取得年月(日)
Date of Acquisition
博士 博士(学術)(論国開博 第18号)  地球時代の日本の多文化共生政策―漂泊と定住とトランスナショナル・エスニシティ  名古屋大学大学院国際開発研究科  2012年02月29日 
修士 国際学修士    上智大学大学院外国語学研究科国際関係論専攻博士前期課程  1983年03月 
学士 文学士    南山大学外国語学部イスパニヤ科  1981年03月 
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研究経歴
長期研究/短期研究
Long or Short
   Term research
研究課題名
Research Topic
長期研究  多文化共生のための人の移動とトランスナショナル・リレーションズ 

概要(Abstract)  実際に国境を越える人の移動・書物やメディアを通して越える境界による異文化理解は、国境を越えたエスニックなつながり、あるいは共通目的によるつながりを創造する。地球時代にふさわしい人々の多様で統合性のある共生世界のあり方を考察する。

 

短期研究  イメージの中のラテンアメリカと日本 

概要(Abstract)  2014年から開始したカトリック学術奨励金による上智大学イベロアメリカ研究所と南山大学ラテンアメリカ研究センターとの共同研究。各研究者が持つラテンアメリカイメージと長年の研究で明らかにされたその実態を比較しながら、ラテンアメリカと日本の政治・経済・文化交流を明らかにし、将来を展望する。

 

短期研究  ラテンアメリカ日系社会と日本のODA 

概要(Abstract)  ペルー日系社会、ドミニカ共和国日系社会、メキシコ日系社会における日本のODAと日系社会の関係を研究することによって、トランスナショナル・リレーションズの実態を明らかにする。
 

短期研究  多様性と統合:子どもの本やメディアに描かれた友達としての妖怪 

概要(Abstract)  2014年から日本でブームになっている「妖怪ウォッチ」は21世紀の読者を励ますという視点から大変興味深い現象である。江戸時代以来日本で人気のある八百万の神々をルーツに持つ妖怪たちは1990年代には自然との共生であったが、今日では人間関係の緩衝材となっている。IBBY国際会議で参加者と意見交換のため、日本の事例を紹介分析する。
 

短期研究  榎本移民監督の資料集の編纂と分析・考察 

概要(Abstract)  百余年ぶりに発見された榎本移民監督草鹿砥寅二自筆の書簡・契約書・メモ・遺書などを分析し、これまで研究の空白部分であった現地の状況を明らかにし榎本移民を再評価することが、本研究の目的である。今回の分析結果は、今後日本の外交政策や日本人・日本企業の海外進出、特にメキシコにおいて有用な知見をもたらすと考える。
 

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著書
年度
Year
著書名
Title of the books
著書形態
Form of Book
NeoCILIUS
   請求番号/資料ID
Request No
出版機関名 Publishing organization,判型 Book Size,頁数 No. of pp.,発行年月(日) Date
2012  『地球時代の日本の多文化共生政策―南北アメリカ日系社会との連携を目指して』  単著  ISBN978-4-7503-3792-0 
明石書店  , A5  , 253頁  , 2013/03/31   

概要(Abstract)  名古屋大学大学院国際開発研究科に提出した博士論文「地球時代の日本の多文化共生政策―漂泊と定住とトランスナショナル・エスニシティ」(論国開博 第18号、2012年2月29日)をほぼそのままに、注の番号などを読みやすい形に一部修正し、写真も加えたものである。1987年以来の研究をまとめたもので、本書によって研究成果が社会で活かされることを願うものである。
 

備考(Remarks) 桜井敏浩氏による「ラテンアメリカ参考図書案内」『ラテンアメリカ時報』第1402号、17頁(2013年春)掲載。
桜井敏浩氏による「新刊紹介」『ブラジル特報』第1614号、12頁(2013年5月)掲載。
堀坂浩太郎(上智大学)氏による「新刊紹介」『日本ラテンアメリカ学会会報』第112号、8頁(2013年、11月)掲載。
中野達司(亜細亜大学)氏による「書評」『移民研究年報』第20号、114-117頁(2014年、3月)掲載。
浅香幸枝「著者自身による新刊書紹介」『ラテンアメリカ・カリブ研究』第20号、78‐82頁(2013年5月)掲載。
 

2011  地球時代の「ソフトパワー」:内発力と平和のための知恵  編著  ISBN978-4-87534-440-7C3036 
行路社  , A5  , 363p.  , 2012/03/31   

概要(Abstract)  第2次世界大戦で敗戦国となった日本は、東西冷戦のなか西側の一員として、1968年から2009年まで米国に次ぎ世界第2位のGDPを得てきた。また、国際社会では1976年から主要先進国G7(日本、米国、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ)の一員として世界秩序の形成者であった。2008年9月の米国発の金融危機と急激な円高により、G7の国々の経済状況が悪化し、新興国を含むG20(G7とEU、ロシアと新興国11カ国:中国、トルコ、韓国、インド、サウジアラビア、インドネシア、オーストラリア、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン、南アフリカ共和国)の国際政治上の重要性が増加した。2011年3月11日の東日本大震災と福島原子力発電所の放射能漏れ事故により、現代文明のあり方まで再検討されるようになっている。
 このような背景のなか、相対的に米国の影響力が低下し、軍事力や経済力というハードパワーだけに頼らず、相手が従いたくなるようなソフトな力としてのソフトパワー概念を、1989年にジョセフ・ナイ ハーバード大学教授が提唱した。本共同研究を申請した当時、初のアフリカ系大統領オバマ政権の次期駐日特命全権大使に予定され、その政策概念は影響力を増していた。
 研究のキーワードとなる「ソフトパワー」は、ナイが「文化、政治的価値、外交政策」の3資源から構成されると指摘しつつ、経済力がソフトパワーとハードパワー(軍事力)に与える影響を見逃していない(Nye:2008、ix-xiv)。近年はハードパワーとソフトパワーを上手く組み合わせ効果を出すスマートパワーを提唱している。
もう一つのキーワード「平和構築」は、初期的には戦争のない状態であるが、グローバル化の深化する現代の国際社会において、ガルトゥングの指摘する「構造的暴力」を減ずる方向に社会を向けることが、長期的に戦争の芽を摘むことになる。それは、日本外交の主要な柱である「人間の安全保障」概念とも係わっている。すなわち、人間の自由のために生存を保障し、能力を開発していく人間開発の重要性である。
 本研究は、南北アメリカ地域と日本を分析対象として「平和構築」を目指し、ハードパワーの重要性を認識しながらも、それに過度に頼ることなく、経済力・文化力の2側面から政治・経済・社会・文化・哲学・教育・国際関係と多角的に分析を試みようとするものである。
 

備考(Remarks) 2009年から2011年の南山大学地域研究センター共同研究「ソフトパワーと平和構築」の研究代表として研究の統括および本書の編集を行った。執筆担当部分:序章、第1部 第1章「ソフトパワーとしての子どもの本 :子どもの本は世界を救うか?―IBBYとJBBYの活動の事例研究―」終章
南山大学地域研究センター共同研究シリーズ4
本書は、第2832回 平成24年10月3日 日本図書館協会の選定図書に選ばれた。
杉山知子(愛知学院大学)氏による「新刊紹介」『日本ラテンアメリカ学会会報』第110号、8頁(2013年、11月)掲載。
根川幸男(ブラジリア大学)氏による「新刊紹介」『移民研究年報』第20号、126-127頁(2014年、3月)掲載。
 

2008  地球時代の多文化共生の諸相:人が繋ぐ国際関係  編著   
行路社  , A5  , 375  , 2009/03   

概要(Abstract) 2006年度〜2008年度南山大学の地域研究センター共同研究「多文化共生の諸相:ラテンアメリカと日本の日系ラテンアメリカ人社会の事例から」(代表:浅香幸枝)は、4名の本学教員の所属を越え、横断的に結び8名の学外研究者、3名の日系人大使の参加も得て行われた研究成果である。本研究の独創性は、多文化共生できない問題点を指摘する研究が多い中、実際に成功している多文化共生の事例から法則なり手法を導き出したこと、近代化のモデル=欧米というパラダイムに対して「多文化共生」という視点から再考を迫り、21世紀の諸文化のあり方を展望した。執筆者15名。 

備考(Remarks) 南山大学地域研究センター共同研究シリーズ 1
ISBN978-4-87534-418-6
中野達司(亜細亜大学)氏による「新刊紹介」『移民研究年報』第16号、183頁(2010年、3月)掲載。
浅香幸枝「自書紹介」『日本イスパニヤ学会会報』第16号、13‐14頁(2010年3月)掲載。
 

2006  地球時代の南北アメリカと日本  共編著  ISBN4-623-04727-XC3031 
ミネルヴァ書房  , A5  , 222  , 2006/11   

概要(Abstract) 第9章「1990年入国管理法改正が与えた南北アメリカ日系社会への影響と日本社会の多文化形成」195頁-219頁、i-ii頁 日本人、日系人の南北アメリカと日本におけるネットワークに着目して、1990年入国管理法改正以前の日系社会の歴史、グローバル化が進展する1990年以降の変化を通して地球時代の南北アメリカと日本の21世紀に向けての展望を試みた。具体的に1.人口移動と1990年入国管理法改正による日本と日系社会の変化、2.南北アメリカ日系社会の形成と日本における日系社会の形成、3.南北アメリカと日本をつなぐ日系人組織、4.多文化共生と新たな文化の創造を目指しての順に論じた。 

備考(Remarks) 南北アメリカと日本との戦略的関係を扱う研究はほぼ皆無と言ってよい。本書では「グローバリゼーション」「南北アメリカの社会変容」の現状を分析して「日本との関係」を展望した。執筆者は9名であり、日本と南北アメリカの戦略的友好関係構築を目指してそれぞれの専門の最新研究成果を披露している。 

2004  ラテンアメリカの諸相と展望  共著  ISBN4-87534-372-8 C3036 
行路社  , A5  , 145-167  , 2004/12   

概要(Abstract) ラテンアメリカセンター設立20周年記念論集
担当部分:「ラテンアメリカのジャポニスム:エンリケ・ゴメス・カリーリョに見る日本へのまなざし」スペイン語文化圏でジャポニスムのイメージ流布に功績のあったエンリケ・ゴメス・カリーリョのまなざしに焦点を当て、どのような背景の下に彼が親日的な日本像を持つに至ったのかを明らかにする。最初に、親日のラテンアメリカの概要とジャポニスムの状況を示す。ゴメス・カリーリョの著作分析を通してジャポニスムを概観し、日本へのまなざし、特に独自の近代化の発展モデルとして日本を捉えていたことを1912年に執筆され何度も版を重ねスペイン語圏に日本イメージを流布した『誇り高く優雅な日本』から事例をとり、明らかにした。 

備考(Remarks) 南山大学ラテンアメリカ研究センター編 

1999  ラテンアメリカ 新しい社会と女性  共著   
新評論  , 未設定  , 283-303  , 2000/03   

概要(Abstract) 担当部分:第12章「ペルーの新しい社会と女性 グローバル化と参加の噴出の社会に生きる女性たち」ペルーでは1980年代になると民主化が進み、1990年代のフジモリ政権下で、女性の政治中枢での参加が増大し、農村やスラムでの女性の自立運動と連携し、きわめて効率的に日常生活の問題を解決するようになった。1996年には「女性と人間開発推進省」、行政監察委員会における女性委員会、国会における女性委員会の設置とその長はすべて女性となった。1997年には『割当法』が成立し、候補者リストの25%を女性が占めることが義務付けられた。 

備考(Remarks) 執筆者:国本伊代,今井圭子,三田千代子,奥山恭子,畑 恵子,江原裕子,高橋早代,柴田佳子,松久玲子,淺香幸枝他3名 

1997  Proceedings−Telling the tale−(議事録 物語を語る)  共著   
IBBY(国際児童図書評議会):International Board on Books for Young People (the Netherlands)  , 未設定  , 8, 20, 108-109  , 1997/08   

概要(Abstract) 日本の子どもの本は異文化を容易に受容する傾向がある。たとえば、日本の子どもにとても人気のあるオランダのディック・ブルーナの作品『ちいさなうさこちゃん(ミッフィー)』に登場する天使の受容にも見られるように、日本ではわずか1%しか信者がいないキリスト教を排除せず、受容している。そして、この本に描かれたうさこちゃん誕生の描き方は、聖書のキリストの生誕のモチーフにぴたりと対応している。(この指摘に対して、講演を聴いてくださったブルーナ氏は、作者自身無意識に、キリスト教が作品の土台になっていることに驚いたとおっしゃった。) 

備考(Remarks) 「物語を語る」というテーマの第25回世界大会の議事録(B5判,212)。第25回世界大会で審査受理された講演 “Acceptance of different cultures in Japanese children’s literature”「日本の児童文学における異文化受容」の要約を収録。
執筆者:Gcina Mhlpe (South Africa), Sachie Asaka (Japan), Pamela Mordecai (Jamaica), Charles Mungoshi (Zimbabwe), Lei Chu Wang (China), Max Velthuijs (The Netherlands), Aidan Chambers (England), Margaret Mahy (New Zealand), Anne Pellowski (U.S.A.), Toshio Ozawa (Japan)他38名 

1993  ラテンアメリカ 子どもと社会  共著   
新評論  , 未設定  , 185-211  , 1994/03   

概要(Abstract) 担当部分:第6章「児童文学を通してみたラテンアメリカの子ども」近代社会で子どもが楽しみのために読む「子どもの本」を研究対象として、ラテンアメリカ児童文学史、メキシコ児童文学の事例に見る先住民問題、1992年度国際アンデルセン賞候補作品の順に考察した。    

備考(Remarks) 執筆者:奥山恭子,三田千代子,牛田千鶴,筋間ミランダ・ルーツ,田中郁紀代,江原裕美,淺香幸枝,角川雅樹 

1992  ラテンアメリカ 家族と社会  共著   
新評論  , 未設定  , 77-95  , 1992/12   

概要(Abstract) 担当部分:ラテンアメリカ各国家族史比較の第1部第3章「ペルー家族史 伝統と近代化」
人間が生まれて最初に出会う社会集団「家族」は、一組の夫婦の生活を基礎とし、子を育て老いを過ごす共同体である。この家族の影響は子どもの一生を左右するほど大きい。ペルーの家族と伝統と近代化の関係を考察し、近代化から取り残されて一層貧困化した農村やスラムの家族関係と問題点を明らかにし、家族再生の試みを紹介した。     

備考(Remarks) 執筆者:三田千代子,国本伊代,淺香幸枝,松下マルタ,奥山恭子,ヴェンデリーノ・ローシャイタ,幡谷則子,小池洋一,角川雅樹,奥山恭子,他3名 

1991  ラテンアメリカ都市と社会  共著   
新評論  , 未設定  , 151−172   , 1991/09   

概要(Abstract) 担当部分:第6章 リマ 副王たちの都から混沌の都へ
500年に渡るリマの発展とそこに生活する人々の関係を時代を追って眺めてくると、リマが人々を引きつけたのは、何よりもリマが持つ経済力であり、成功の機会であり、便利さ、都市の町並に見られるような、海を越え、国境を越えたその時代の流行であったといえる。 

備考(Remarks) 執筆者:国本伊代、乗浩子編、 

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学術論文
年度
Year
論文題目名
Title of the articles
共著区分
Collaboration
   Classification
NeoCILIUS
   請求番号/資料ID
Request No
掲載誌名 Journal name,出版機関名 Publishing organization,巻/号 Vol./no.,頁数 Page nos.,発行年月(日) Date
2017  メキシコにおける日系企業進出に伴う日系社会の変容の研究― 人の移動と異文化理解の視座から ―  単著   
『アンドラーデ先生追悼論文集』  , 上智大学  , 2017年5月近刊予定   

概要(Abstract)  先行研究により、現状を把握した後、外務省領事移住部の作成した『海外における邦人及び日系人団体の一覧表』および日系社会のリーダーへのインタビュー調査によって、日系企業進出に伴う日系社会の変容を人の移動と異文化理解の視点から考察した。
 これによって明らかになったのは、1970年代末から1980年代にかけてはメキシコシティを中心として、日系企業と日系人およびメキシコ人の交流の場として、日墨協会があったが、2000年代になると日本語や日本文化がメキシコ人にも日系人にも人気となり地方へも拡散したことと、近年のバヒオへの自動車産業の進出によって、日本語が就職するためのツールとなっていることである。
 「日系企業進出に伴い日系社会はどのように変容し、どのような協力が考えられるか」という問いに対して、本研究成果は、日系人に限らず、非日系のメキシコ人にとっても就職機会が拡がっており、日本語や日本文化の需要が生まれていることが確認できた。さらに、スペイン語と日本語が使えることは就職に有利な条件となり、この分野で日系人の活躍が期待できる。また、日系社会との協力により、メキシコの文化を理解しながら、摩擦を避け、さらに友好関係を築くことが可能だと分析する。
 日本とメキシコに限らず、ラテンアメリカ全域を見渡すとき、日本の中南米への開発政策は重要である。2016年11月1日に「日本・ラ米 ビジネスフォーラム:“発展をともに、主導力をともに、啓発をともに”」が日本の米州開発銀行(IDB)加盟40周年を記念して開催された。この副題は2014年の安倍首相のサンパウロでのスピーチから取ったものである。この会議のなかで、日系企業の進出と日系社会との関連について見ると、質の高いインフラや産業を官民挙げてラテンアメリカ地域に展開するものであり、日系人が果たす役割はとても大きい(IDB 2016) 。進出先の実態を良く知り、生活改善や向上に貢献していくことは対日イメージを向上させるだけでなく、実際の日本の生活改善や向上にも寄与する双方向性を持つものだと考察できる。なぜならば、人を直接介した交流は、その実生活を垣間見ることになるからである。また、憧れの源泉は実際の生活の豊かさや質にあるからだ。日本がメキシコやラテンアメリカから人生を楽しみ、家族を大切にする生き方を学ぶことも重要である。

 

備考(Remarks) 2016年度南山大学パッヘ研究奨励金I-A-2 「メキシコ日系社会の構造変化に関する研究:トランスナショナル・リレーションズの視点から」による研究成果の一部である。
 

2016  メキシコ日系社会におけるトランスナショナル・リレーションズ ― 南北アメリカおよび日本との人のつながり、過去・現在・未来 ―  単著   
『ラテンアメリカ時報』  , (社)ラテンアメリカ協会  , 2016年春号  , 23-25  , 2016/04   

概要(Abstract) トランスナショナル・リレーションズ(国境を越えた人のつながり)は、21世紀の世界秩序形成の中で主要な課題である。メキシコ日系社会をこの視点から眺めた時、望ましい世界秩序への貢献の可能性が観察できる。1897年の榎本移民を嚆矢とするメキシコ日系社会は、1981年に南北アメリカの日系人の横のつながりから生まれたパンアメリカン二世(後に日系)大会の第一回目の開催者となった。また、2011年にはカンクンで第16回大会を開催した。2015年ドミニカ共和国サントドミンゴでの第18回大会が開催された時は、まだ年月の浅いドミニカ支部を支援している。地政学上の位置付けからメキシコ日系社会は南北アメリカの日系社会をつなぐ要となっている。
本稿では、このような視点から、パンアメリカン日系大会とメキシコ、榎本移民と日本企業の進出、教育を通じた異文化理解と共生について考察を進める。このような活動には、政府や企業、教育組織だけではなく、そこに参加する一人ひとりが重要なアクターであり、変革者であり、世界秩序形成者となるからである。
 

備考(Remarks)  

2015  ウェルビーイングで持続可能なコミュニティ創造― ペルー日系社会における女性たちの歩みと新たなネットワーク ―  単著   
『ククロス』  , 名古屋大学大学院国際開発研究科国際コミュニケーション専攻  , 第13号  , 77-92頁  , 2016/03   

概要(Abstract) (査読付)
 日本とペルーにおいて社会保障とジェンダーの視点から考察すると、どちらの国もエスピン・アンデルセンの第3群「社会民主主義」国家体制(北欧型)の「投資としての福祉」を目指している。全国民を対象とした社会保障制度の日本と違い、ペルーでは国民の30%ほどしかカバーしていなかった。しかし、フジモリ大統領の新自由主義政策により経済の建て直しが行われ、現ウマラ政権では国民すべてを社会保障の対象とした。同時に、社会的包摂を優先課題とし、65歳以上の極貧層を経済支援している。また、開発社会包摂省を設置し国家戦略「成長のための包摂」を掲げて「投資としての福祉」を進めている。一方、日本では家族規模の縮小や家族関係の希薄化や家族を持たない人の増加によって人々のつながりが弱くなったため、社会的包摂が必要となっている。
 この「社会的包摂」のため、ペルー日系社会における高齢者施設とボランティア活動を考察すると、三つの大きな特徴が浮かびあがってくる。第一に、移民一世は移住地において日系社会を苦労して創ってくれた「先駆者」であり、第二に、移住地での苦難に対して移民同士で助け合ってきた絆の強さがあり、第三に、移住地では大人も子どもも高齢者も自分の能力に応じて仕事を担ってきたことから、現代の日本社会におけるような年齢の壁ができにくいことである。とりわけ、65歳から後期高齢者になるまでの間(65~74歳)、ボランティア活動を通じてコミュニティと関わり、自分の老後の準備をしていく生き方は参考になる。また、年齢に関わらず、自らの能力を開発し他人の役に立つというのは人間の生きる喜びの源泉であり、社会的包摂のために誰でも誰かのためになることができる場があることは人間の尊厳のために欠くことができない。このように日本社会を方向付ければ、日本の社会的包摂は実現可能なのではなかろうか。

 

備考(Remarks) 2014年度南山大学パッヘ研究奨励金I-A-2  「ペルー社会と女性―人の移動と新たなネットワーク形成―」による研究成果の一部である。
 

2015  The Idea of Inclusion as Represented in Japanese Children’s Books  単著   
『アカデミア』文学・語学編  , 南山大学  , 第99号  , 191-198頁  , 2016/01   

概要(Abstract)  本研究ノートは2014年9月13日、メキシコシティで開催された第34回国際児童図書評議会(IBBY)世界大会での発表原稿である。IBBYは、子どもの本のノーベル賞と言われる国際アンデルセン賞を授与している団体である。今大会のテーマは「May everyone really mean everyone(皆が価値ある人でありますように)」であり、筆者は、日本でミリオンセラーになっている「ぐりとぐら」シリーズと「ノンタン」シリーズについて、日本の子どもたちがどのように包摂(誰にとっても居場所がある状態)を体得しているのかを分析した。
日本の絵本読者は、仲間のために自分の能力を使い工夫して皆で幸せになるという思想を支持していることが明らかになった。日本の子どもたちは物語を通じて繰り返し擬似体験をしているので、順番を我慢強く待つことができる。
 

備考(Remarks)  

2012  “The Japanese Diaspora in Literature: How migration results in encounters with different cultures, but also prompts reflection on one’s own identity”  単著   
Proceedings of the 33rd IBBY World Congress, Congress Theme: Crossing Boundaries: Translations and Migrations  , International Board on Books for Young People  , 2012/08   

概要(Abstract) “The Japanese Diaspora in Literature: How migration results in encounters with different cultures, but also prompts reflection on one’s own identity”(査読付き論文)、単独、The Seminar Session Presentation, , August 24, 2012 at .Imperial College,London IBBY: International Board on Books for Young People (UK)

日本人のディアスポラは、海外に在住する260万人の日系人を擁するになった。異文化と出会い、自分のアイデンティティを考えるようになった日本の移民を描いた三つの物語を日本人のアイデンティティと連帯を維持してきた和歌の特徴と比較としつつ、分析する。
日本において和歌は、歌会始に見られるように大人から子どもまで大変人気がある。これは、日本在住者だけでなく移民した人々まで一緒に年に一度同じ題で和歌を作り、宮中で優秀な歌は披露され、日本人のアイデンティティを強く認識するものとなっている。天皇にとって国民の和歌から国民の実際の姿を理解することは重要な課題であった(中西、2011)また、明治時代に日本を訪れたスペイン語圏の著名なゴメス・カリーリョは日本人が皆和歌を詠むことに感銘を受けていた。
『ハルとナツ』(2005)や『ハマの西洋菩提樹』(2007)『メキシコのサムライ』(2007)は、大人も子どもも一緒に読み、自分たちを受け入れてくれた移住国に感謝しながら、貢献するという物語を共有している。

 

備考(Remarks) http://www.ibby.org.uk/congress2012 よりダウンロード可

 

2011  地球時代の日本の多文化共生政策―漂泊と定住とトランスナショナル・エスニシティ  単著   
名古屋大学大学院国際開発研究科博士論文  , 名古屋大学大学院国際開発研究科  , iv +198 (202) p.  , 2012/02   

概要(Abstract)  多文化共生政策は移民政策のことでもあるが、従来の研究は外来の理論や諸外国の移民政策から日本の移民政策を批判することが主流であった。また、外国人を日本に受け入れる時に多文化共生を目指すと言う時は、現時点でのことに限定されており、明治元年以来日本人は海外に出かけているのに、その経験が反映された研究がなされてこなかった。
 日本には日本人固有の異文化に対する考え方や受容の型があり、日本人の出移民を研究射程に入れて考察しなければ、144年の日本の移民政策との整合性をとることができない。今までこのような長期の変動を南北アメリカと日本にわたって研究したものは無かった。日本が生き残りをかけて移民を海外に送り、現地化していったことはあまり知られていない。本研究はその空白を埋めるものである。
「漂泊と定住」理論(鶴見和子1977)と「トランスナショナル・エスニシティ」理論(浅香1990)を用いて、144年にわたる日本人のディアスポラを国際関係の中で位置付け、日本とラテンアメリカの関係に焦点を当てることによって日本の多文化共生政策を検討・提案している。
 研究成果は以下の共同研究の一部である。
南山大学地域研究センター共同研究「多文化共生の諸相:ラテンアメリカと日本の日系ラテンアメリカ人社会の事例から」(2006-2008年度:代表 浅香)「ソフトパワーと平和構築」(2009-2011年度:代表 浅香)。
 

備考(Remarks)  

2010  “Globalizing Diversity and Tolerance through Children’s Books: A Case Study of Japanese Picture Books Loved by Many Readers,”  単著   
2010/09   

概要(Abstract) 日本では2008年末に、190ヵ国から220万人以上の外国人登録者が住み、人口の1.74%を占めるようになった。外国人登録者の増加に比例して、敵と仲間になるという絵本が増え、日本でどのようにして多文化共生を目指そうとしたのか分析した。具体的には、「だるまちゃん」シリーズ(1967〜)、「ねこざかな」シリーズ(1982〜)、「きつねのおきゃくさま」(1984)、「あらしのよるに」シリーズ(1994〜2005)の25冊の本を比較分析した。 

備考(Remarks) (概要審査通過) The Seminar Sessions Presentation, The 32nd IBBY World Congress, Congress Theme: The Strength of Minorities, September 11, 2010 at Santiago de Compostela.
(http://www.ibbycompostela2010.org/descarregas/11/11_IBBY2010_22.pdf)

  

2009  日本の多文化共生政策決定過程--1990年『出入国管理及び難民認定法』改正施行以後から2009年改正まで--  単著  ISSN:1349-3140 
ククロス:国際コミュニケーション論集  , 名古屋大学大学院国際開発研究科  , 7  , 1-13  , 2010/03   

概要(Abstract) 日本では多文化共生政策の政策決定過程についての研究は今までになく、さらに、国際労働移動としての研究蓄積はあっても、移動する人々が文化を持ち込み受け入れ社会に影響を与えしばしば、外交問題にまで発展することについて研究がなされてこなかった。ジョセフ・ナイハーバード大学教授の「ソフトパワー」概念と草野厚慶應大学教授(2008)の政策決定過程論を用いて、政策の展望と改善を明らかにする。
本研究では、1990年から2009年までの日本の多文化共生政策を概観し、日本に住む外国人登録者数と日本への再入国者数の特徴を明らかにする。「循環移民」という概念を使い、1990年の入国管理法の改正以来、日系人の移動に影響を与えたかを検討する。
研究の結果分かったことは、多文化共生という視座から見たときに、「犯罪歴証明」「多文化共生推進プラン」「定住外国人施策推進室の設置」「改正入管法」と重要な4つの政策変化があった。南米からの再入国者の割合を算出すると52%となり、平均18%を大きく上回って「循環移民」と位置づけることができると考える。また、経済危機にもかかわらず外国人登録者は過去最高となっている。地理的にも近い中国・フィリピンからは合計56,000人一年間で増加している。今後1,000万人の労働力が必要だと指摘する人がいるが、家族が増え、呼び寄せするという移民の生活様式からすれば、現在いる人数だけでも十分に達成できる。外国人労働者を安価な都合の良い労働力とすれば、周縁化する日本人労働者や若者から雇用機会と就業経験を奪い長期的な損失が予測できる。また、これらの政策の基本になっているのは、戦前からの移民政策の延長であることが分かる。税金を納める国民が利益を受ける政策が必要である。 

備考(Remarks) 「日本の多文化共生政策決定過程--1990年『出入国管理及び難民認定法』改正施行以後から2009年改正まで--」(査読付き論文)単著、『ククロス:国際コミュニケーション論集』第7号、名古屋大学大学院国際開発研究科2010年3月、pp.1-13.(13p.) 

2007  La política multicultural en Japón y sus perspectivas  単著   
Perspectivas Latinoamericanas  , Centro de Estudios Latinoamericanos, Universidad Nanzan  , no.4  , pp.191-198.  , 2008/03   

概要(Abstract) 「日本の多文化共生政策と展望」6月の日本ラテンアメリカ学会、9月のマカオでの第13回ラテンアメリカ・カリブ海地域研究国際会議での報告を基に作成した論文。日本において多文化共生政策が必要とされたのは、2005年に外国人登録者数が200万人を越えてからである。特に外国人労働者により、23外国人集住都市においては、その重要性が高まっている。保険・年金・日本語教育において問題が顕在化している。「いじめ」問題もあるが、これらの問題は外国人労働者だけの問題ではなく、日本人にも共通するものである。外国人に対して、犯罪を心配する世論があるが、犯罪目的で来日する者と働きに来る者とは区別して外国人労働者とその子弟は教育により日本人と同じように社会上昇できるように政策立案が必要である。 

備考(Remarks)  

2007  アルゼンチン現代民話21話に見る天空の世界に関する一考察  単著   
神話・象徴・文化III  , 楽瑯書院  , 814p.(pp.113-132)  , 2007/05   

概要(Abstract) バッティーニ編集のアルゼンチン全土から採話された3152話のうち天空に関する現代民話である21話の要素を詳細に比較考察した。キリスト教・カトリックの布教の影響が強く天空全体をとりまとめているが、この地域にもともとあったアンデス文化とグアラニ文化も痕跡を留めていることが分かった。 

備考(Remarks) フィリップ・ワルテル、栗原成郎ほか篠田知和基編 

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その他研究業績
年度
Year
題名等
Titles
カテゴリ
Category
細目
Authorship
掲載雑誌名等 Publishing Magazine,発行所 Publisher,巻/号 Vol./no.,頁数 Page nos.,発行年月(日) Date
2011  絵本の事典  辞書・事典  共著 
朝倉書店  , 653 p.  , 2011/11   

概要(Abstract) 共著(中川素子、吉田新一、他110名)、(執筆担当部分:「04-11 中南米諸国」(pp.297-302(6 p.)) ISBN978-4-254-68022-5

野谷文昭東京大学大学院教授の推薦により、出版社からの原稿依頼で執筆したものである。本書は1997年に設立された絵本学会が中心となり編まれたものである。心を育て、心を支え、心を伝え合う絵本の魅力と拡がりを一望する「世界でも初めての絵本事典」である。04章 世界の絵本「04-11 中南米諸国」297-302頁を筆者は担当した。中南米の概要と、1980年代、IBBY朝日国際児童図書普及賞と中南米、国際アンデルセン賞作家賞、人の移動と新しい絵本の創造について執筆した。
2007年の世界銀行の経済データで中南米33カ国の合計の国民総所得は3.3兆ドルで中国を上回っている。日本との関係で特徴的なのは移民、貿易、企業活動、政府開発援助を通じて100年以上の友好の歴史を持ち続けていることである。IBBY(1953~)と若手絵本作家育成をしている野間国際絵本原画コンクールの資料を中心に絵本の現状を紹介分析した。この地域は日本では先住民文化・文明に力点を置き紹介されることが多いが、社会制度などの文明の仕組みはヨーロッパが移植されたという見方が正しい。そのため、表現の自由、人権、民主主義といった価値は先進国や日本と同じものである。IBBYにおいても中南米の位置付けは重要である。人の移動によって子どもの本が受容され、中南米、ヨーロッパ、日本へと受容がなされ、新たな文化の創造が始まっている。

 

備考(Remarks)  

2010  「書評駒井洋監修、中川文雄、田島久歳、山脇千賀子編『叢書 グローバル・ディアスポラ 6 ラテンアメリカン・ディアスポラ』(明石書店、2010年、294ページ、5,000円)  書評  単著 
『移民研究年報』  , 第17号  , 2011/03   

概要(Abstract) 駒井が表題とした「グローバル・ディアスポラ」は、移民の比較社会学のためにロビン・コーエンが1997年に提唱した分析枠組みである。この分析枠組みは従来の国民国家内の民族集団の動向を扱うエスニシティ研究や移住先と母国の出身コミュニティとの間を人々が行き来する現象を研究するトランスナショナル研究と重なるが、問題設定に明確な違いがあると主張する。つまり、故郷と複数の移住先をつなぐ民族的ネットワークの事例を検討、機能を明らかにするアプローチである。さらに、帰属ないしアイデンティティは流動性を持つものと捉えている(駒井、江成、2009: 22)。流動性のあるアイデンティティはうまく経済的成功が移住地で達成できればよいが、そうでなければ流浪の民になってしまうだろう。出身地や出身国での国民生活を開発・発展させる政策が同時に必要だと考える。
 国民国家の枠組みが地球社会の土台であり、国レベルでの政策により善くも悪くも移民は左右されているため、外交関係における人の移動の問題が研究される必要があるように思う。多文化共生政策は国内のみの関係性で論じられることが多いが、国際政治上のプレゼンスを高めるという視点から、日本と国交のある192ヵ国の国々から、日本語が使え、日本のルールにも従い、友情と知恵をもたらす人々を割り当てて受け入れるような政策が必要とされるのではなかろうか。かつて鶴見和子が本学会の記念講演で指摘した「日本の文化伝統に深く根ざし、移民のもたらす異文化と格闘して新しい文化を創造する」(1995:131)ことは、日本に入国する人々の出自を多様化することで、日本に居ながら地球文化をまるごと味わうことができるのではないか。本シリーズは地球の人々の関係性を地域ごとに示してくれ、幅広い知見を与えてくれるので、ぜひ多くの読者に読んでほしいシリーズである。 

備考(Remarks)   

2010  地域研究センター共同研究2010年度中間報告  研究報告書  共編著 
2011/03   

概要(Abstract) 2010年度の研究成果は以下のとおりである。
2010年5月22日:第5回研究会   
「ソフトパワー問題としてのODA:日本・ラテンアメリカ援助関係の事例」
デビッド・ポッター (南山大学教授)
2010年6月26日:第6回研究会  
「世界におけるアルゼンチンの位置付けと日本との関係および展望」
ダニエル・アダン・シエベソ・ポルスキ (駐日アルゼンチン共和国 特命全権大使)
2010年9月11日:第32回IBBY世界大会  
「グローバリゼーションとメディアセミナー」「子どもの本を通して世界に伝える多様性と寛容:多くの読者に愛された日本の絵本の事例研究」(スペイン、サンティアゴ・デ・コンポステーラ、国際会議場) 
浅香 幸枝 (南山大学准教授)
2010年10月2日:第7回研究会  
「パラグアイの文化と文学」 
エミ・笠松 (パラグアイペンクラブ会長)
2010年10月23日:第8回研究会  
「二つの祖国を結ぶ日系という生き方」
カルロス・春日 (パンアメリカン日系協会名誉会長)
2010年12月4日:第9回研究会  
「スペイン語圏と日本を文化で結ぶ」
ビクトル・ウガルテ(セルバンテス文化センター東京館長)
2010年12月11日:第10回研究会   
「原稿検討会」
浅香 幸枝 (南山大学准教授)

2011年度は、ラテンアメリカ3大使の講演と第16回パンアメリカン日系大会でのパネル報告、原稿検討会が予定され、『地球時代の「ソフトパワー」:内発力と平和のための知恵』(行路社、2012年4月刊行予定)で、各自原稿の準備を進めている。 

備考(Remarks) 共編(加藤隆浩、デビッド・ポッター、他6名)、2011年3月、南山大学ラテンアメリカ研究センター、352 p. (編集担当部分:「ソフトパワーと平和構築」、pp. 143-352. (210p.)) 

2009  地域研究センター共同研究2009年度中間報告  研究報告書  共編著 
南山大学ラテンアメリカ研究センター  , 93-197  , 2010/03   

概要(Abstract) 「ソフトパワー」と「平和構築」をキーワードに、南北アメリカおよび日本のソフトパワーの諸相を明らかにし、混迷する現代国際社会の平和構築に寄与することを共同研究の目的としている。ハードパワーの行使に対して、本学教員による日系人、インカイメージ、経済政策、ODA、和学などの側面から平和構築へと至る事例を研究していく。その際外交に携わっている大使の講演と討論も加え、現実性の高い研究成果を目指している。また、講演会を研究者、大学院生、学生に公開することにより、議論を多様に広くする一方、教育効果も狙っている。
 本中間報告は、4回の研究会と2009年9月18・19日のパンアメリカン日系大会でのパネルと講演会および日本国際政治学会の年次大会11月8日のフルペーパーをまとめてある。
「ソフトパワー」概念は魅力的な分析枠組みであるが、論争の多い概念である。研究会での報告・討論を通じて精緻な概念としていきたい。 

備考(Remarks) 地域研究センター共同研究2009年度中間報告』、共編(加藤隆浩、アルベルト松本、他8名)、2010年3月、南山大学ラテンアメリカ研究センター、198 p. (編集担当部分:「ソフトパワーと平和構築」、pp.93-197. (105 p.)) 

2008  五輪を見ながら・・・  寄稿  単著 
中日新聞紙面審査報  , 中日新聞社紙面審査室  , 1692  , 3  , 2008/9/5   

概要(Abstract) グローバル化が進展し、世界は地域や国々・地方の固有の文化を生かして、多様性を目指し多文化共生型を志向するのが先進諸国や国際世論の潮流である。「一つの世界 一つの夢」という大会スローガンは一体何なのだろうかとテレビ生中継中ずっと違和感があった。 

備考(Remarks)  

2008  他紙にない地元密着  寄稿  単著 
中日新聞紙面審査報  , 中日新聞社紙面審査室  , 1688  , 3  , 2008/7/15   

概要(Abstract) 「ぬくもり 人へ街へ」で東海北陸自動車道全線開通記念の観光ガイドを全面広告として掲載した。他紙に見られない本紙らしい地元に密着した役に立つ広告だった。続く紙面で二面見開で「半世紀夢貫く 商機の活路に」は、1961年の「中部横断高速自動車道」構想で始まり、高度経済成長の中「中部は一つ」を目指して進められたものだと歴史を記している。太平洋と日本海がつながり、大きく経済チャンスが拡大することが伝わってくる。 

備考(Remarks)  

2008  『結いの心』に拍手  寄稿  単著 
中日新聞紙面審査報  , 中日新聞社紙面審査室  , 1684  , 3  , 2008/6/5   

概要(Abstract) 一人ひとりが大切にされる社会の実現に向けて具体的な事例の紹介や政策記事を望みたい。
1992年に、一年間「中日新聞を読んで」を執筆して以来、93年から今日まで「新面審査報」を年に8本ずつ書き、合計118本の原稿を書いた。振り返ってみると、1992年は、コロンブスの新大陸到達500周年にあたり、グローバル化が進展し始めた時だった。今日では世界の一体化はすでに自明のこととなり、基盤整備が進む中、一国民であるばかりではなく、地球社会の一員であるという自覚が進んでいる。 

備考(Remarks)  

2008  読者に判断材料を  寄稿  単著 
中日新聞紙面審査報  , 中日新聞社紙面審査室  , 1680  , 3  , 2008/4/15     

概要(Abstract) 迷走する政治リスク減少のために、政策論点を比較して、読者に判断材料を提供することを望みたい。福田政権は安倍政権同様、国政選挙の結果登場した首相ではない。さらに参院では野党民主党が第一党であり、対決姿勢を鮮明にするがゆえに、国会の実質審議は止まったままであるからだ。 

備考(Remarks)  

2008  メキシコ人留学生と私:草の根交流  寄稿  単著 
名古屋メキシコ協会会報  , 名古屋メキシコ協会  , 13  , 2  , 2008/12   

概要(Abstract)  メキシコ人留学生たちとのつき合いが、1976年からもう32年間も続いている。南山大学総合政策学部に提携校の日墨学院から4年間滞在する留学生を迎えた。グローバル化が進む中、日本は諸国と友好関係を持ちつつ、世界に貢献するという姿勢を明確にしなければならなくなっている。御宿での出会い以来、来年交流400周年を迎えるメキシコは、世界の中でも筆頭に重要な国であり、草の根交流が幾久しく続いてほしい国である。 

備考(Remarks)  

2007  世論形成の役割を  寄稿  単著 
紙面審査報  , 中日新聞紙面審査室  , 1676号  , 3頁  , 2008/03/05    

概要(Abstract) CO2削減に向けて、キャンペーン報道を望む。国も企業も国民もできる力はあるのに、一つにまとまって効果的な行動と社会変革につながっていないように思えるからだ。地元に根ざした記事で世界全体を見渡すような情報をこれからも望みたい。 

備考(Remarks)  

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研究発表
年度
Year
題目又はセッション名
Title or Name of Session
細目
Authorship
発表年月(日)
Date
発表学会等名称 Name, etc. of the conference at which the presentation is to be given, 主催者名称 Organizer, 掲載雑誌名等 Publishing Magazine,発行所 Publisher,巻/号 Vol./no.,頁数 Page nos.
2016  日系企業進出に伴う日系社会の変容― メキシコの事例から ―  単独  2016/12/10 
日本移民学会2016年度冬季大会   

概要(Abstract)  2017年はメキシコへの日本人移住120周年となる。メキシコとの外交関係は最初の平等条約を締結しただけでなく、2005年に経済連携強化のための協定を締結発効している。このような良好な外交関係を背景に、北部のマキラドーラだけでなく、メキシコの中央高原(バヒオ)にも自動車産業が集まっている。本研究目的はこのような環境下で現地に根付いている日系社会がどのような影響を受け、どのような協力関係にあるのかを明らかにすることである。先行研究により、現状を把握して後、外務省領事移住部の作成した「海外における邦人と日系人団体の一覧表」および日系社会のリーダーへのインタビュー調査によって、日系企業進出に伴う日系社会の変容を人の移動と異文化理解の視点から考察する。
 以上の結果明らかになったのは1970年代末から1980年代にかけてはメキシコシティを中心として、日系企業と日系人およびメキシコ人の交流の場として、日墨協会があったが、2000年代になると日本語や日本文化がメキシコ人にも日系人にも人気となり地方へも拡散した。近年のバヒオへの自動車産業の進出によって、日本語が就職するためのツールとなっていることである。それを支えるかのように日系団体が語学や文化を普及し、JICAのボランティアが派遣されている。日系企業進出は雇用の拡大と日本語と日本文化の普及とともに進んでいるように観察できる。

東京学芸大学
 

備考(Remarks) 2016年度南山大学パッヘ研究奨励金I-A-2 「メキシコ日系社会の構造変化に関する研究:トランスナショナル・リレーションズの視点から」による研究成果の一部である。
 

2016  もっと知りたい! 「人の移動と平和」 南北アメリカ日系人の経験  単独  2016/10/15 
 

概要(Abstract) 招待講演

2016年度第5回ユネスコ平和セミナー
名古屋国際センター第一会議室

「今日の世界では人の移動がどのように平和と結び付くのかということが、最重要課題のひとつとなっている。南北アメリカに移動し活躍する日系人の経験から、この問いを一緒に考える。」
言葉の説明
難民: 政治的理由で迫害され、母国に住むことができず、移動を余儀なくされた人
移民: 自分の意思で、よりよい生活を求めて外国へ移動する人
国策移民: 政府の方針で移民を海外へ送り、国家が後ろ盾となっている移民
開発移民: 外国へ開発で貢献するために移動した人
企業移民: 企業に勤めていて、仕事のために海外へ赴任し、長期に亘って生活する人

日本人移民の歴史
明治元年からハワイ、北米、日露戦争後、中南米へ移民
講演のポスターの写真は、第二次世界大戦後、日本人の移民が再開され、国策移民、開発移民として誇りを持って船出をしている様子が良く表われている。
2015年にドミニカ共和国で開催された「第18回パンアメリカン日系大会」と、日系自動車産業の進出が進むメキシコで日本の良さと技術を活かし開発に貢献しようとする日系人(日本人の子孫)の2016年現地調査を紹介した。
このような講演の後、会場と双方向で話し合い、各グループの提案を共有し、「二つの文化をつなぐ架け橋としての『移動する人』という点を認識することが大切。また、二つの国、二つの地域において自分の能力を使って貢献する。」とまとめた。
 

備考(Remarks)  

2016  Diversity and Integration: “Youkai”, Supernatural Beings as Friends in Children’s Books and Other Media  単独  2016/08/18 
第35回国際児童図書評議会(IBBY:International Board on Books for Young People)   

概要(Abstract) 本報告は、2016年8月18日、ニュージーランドのオークランドで開催された第35回国際児童図書評議会(IBBY:International Board on Books for Young People)世界大会の発表原稿である。1953年に設立されたIBBYは子どもの本を通じて国際理解を進め、平和な世界をつくることを目標としている。
本大会のテーマは「Literature in a Multi-literate World(多くの表現手段のある世界における文学)」である。「Parallel Session 1: Mythology, Culture and Landscape in Literature(パラレルセッション1:文学における神話、文化と背景)」で報告した。
大会第1日目の18日12時45分からの第1.6セッションの2番目のスピーカーとして登壇した。スロベニア、日本、ニュージーランドの3人の報告だった。日本の子どもたちに2014年以来ブームとなっている「妖怪ウオッチ」が21世紀の日本の子どもをどのように励ましているのかを日本の社会状況の変化を考察しながら報告した。
民話や子どもの本を分析していくと、3人の報告者、いずれの国にあっても、妖怪(超自然現象)は日常世界で見られることが分かった。この現象の面白さは既成の社会概念を社会の変化に合わせて変えていく創造の源となっていることである。ここに共通性があり、伝統文化のグローバル化を見ることができる。また、域外からの文化の流入も見える。
英語を母語としない参加者が多いので、丁寧なスライドを作り、会場の反応を見ながら報告した。素晴らしい英語と褒められたのはうれしいことだった。ネイティヴチェックしてくださったラウル・ホーランド南山大学名誉教授に感謝する。


 

備考(Remarks) 2016年度南山大学パッヘ研究奨励金II-B(海外出張・渡航費助成)を受けた。
 

2015  移民研究の現状と展望  共同  2016年2月27日 
公開講座 「日本人と海外移住」  , 日本移民学会およびJICA横浜 海外移住資料館共催   

概要(Abstract) 招待講演
 第12回 「移民研究の現状と展望」飯野正子(津田塾大学)、浅香幸枝(南山大学)
 戦後70年が経ち、新たな世界秩序が模索されている時代にあって、人の移動はいかなる意味を持つのか、日本移民学会の研究成果を紹介しながら、移民研究の醍醐味を参加者の皆さんと考える。
 飯野正子先生が前半の国際関係と人の移動についてカナダ・米国を担当され、浅香が共同研究のプロジェクトや文部科学省の大学世界展開力強化事業プログラムでの人の移動に関する問題を日系社会・大学・企業が一体となって解決を目指す新しい教育動向について、さらに日系人の国境を越えた連帯とネットワークについて最近の国際会議の様子を紹介し、同時代を生きる移動した人々と日本に住む私たちとの関係を一緒に考察する。
 

備考(Remarks)  

2015  「アメリカの日系人の現状」  共同  2015年8月8日 
XVIII Pan-American Nikkei Convention “COPANI 2015” (第18回パンアメリカン日系大会)  , パンアメリカン日系協会、ドミニカ共和国・サントドミンゴ   

概要(Abstract) 国際会議
 ポッター先生と共同で発表した。前日のセッションでドミニカ共和国をはじめとする移住の歴史を踏まえた後、応用のテーマとして「アメリカの日系人の現状」での報告であった。浅香は最初に『外交青書』(2014-2015年)や新聞、日本移民学会での研究動向の中に表現された日系人の現状と展望について話した。その後ポッター先生がODAの人間の安全保障との関連でラテンアメリカの日系人の役割の可能性を発表した。両報告とも好評で、特に若い人たちから将来の日本との関係について積極的な質問があり、南山大学への留学希望も寄せられ、充実した大会報告であった。


 

備考(Remarks) 2015年度南山大学パッヘ研究奨励金II-B(海外出張・渡航費助成)を受けた。 

2014  “The Idea of Inclusion Is Represented in Japanese Children’s Books”  単独  2014/09/13 
第34回国際児童図書評議会世界大会   

概要(Abstract) http://www.ibbycongress2014.org/en/program/parallel-sessions.html

「日本の子どもの本に描かれた包摂(インクルージョン)の思想」
日本の子どもの本には自然との共生や異文化との共生をテーマとする傾向にある。3歳から12歳までの子どもの絵本の発達は、この世界の現実を再考するのに役立っている。

南山大学パッヘ研究奨励金II-B(海外出張・渡航費助成)を受けた。
 

備考(Remarks)  

2013  “Entrega del libro tratando 30 años de historia de APN en las relaciones con la política multicultural de Japón”y “Nuevo proyecto de investigación sobre Nikkei en las Américas 2014-2018”  単独  2013/09/12 
国際学会・会議報告  , 第17回パンアメリカン日系大会 パンアメリカン日系協会   

概要(Abstract) 第17回パンアメリカン日系大会 パンアメリカン日系協会 アルゼンチン・ブエノスアイレスの年次総会にて、「日本の多文化共生政策とパンアメリカン日系協会の30年の歴史を扱った本の贈呈と2014年から2018年における南北アメリカNikkeiについての新研究プロジェクト」講演をした。2013年7月に開始された「南北アメリカNikkei研究会」(代表 浅香)の研究計画を提示しパンアメリカン日系協会との協力を要請、受理された。現在、共同研究が進められている。
 

備考(Remarks)  

2012  The Japanese Diaspora in Literature: How migration results in encounters with different cultures, but also prompts reflection on one’s own identity  単独  2012/08/24 
The Seminar Session Presentation, The 33rd IBBY World Congress, Congress Theme: Crossing Boundaries: Translations and Migrations  , IBBY: International Board on Books for Young People (UK)   

概要(Abstract) 一年がかりの概要審査の結果、報告が許可されたものである。異文化との出会いで自分の文化を再考したメキシコ、ブラジル、日本における3つの日本人移民の作品と日本人としての連帯を継続してきた歌会始に見られる和歌の比較分析をした。日本人のディアスポラにおける文学作品の特徴は大人も子どもも一緒に作品を味わっていることである。とりわけ、歌会始は海外の移住者も参加し、日本人意識を維持している。メキシコやブラジルでは日本文化を現地で貢献して発展させるという志を描いたものに特徴がある。報告に対して、日本人が争わず、秩序を維持するやり方にフロアから関心が寄せられ、和歌の作り方やなぜ子どもやほとんどの大人が和歌作りをできるのかという質問が寄せられた。日本の教育水準の高さが感心された。
 

備考(Remarks)  

2012  人の移動と多文化共生:循環移民の視座から  単独  2012/04/14 
学会報告  , 日本ラテンアメリカ学会中部日本部会研究会   

概要(Abstract) 18名参加の盛況な研究会となった。質疑応答も活発で「人の移動と多文化共生」というテーマが若手研究者の研究関心に非常に合致していることが会場から伝わってきた。会終了後も個別の研究事例への助言を求められ、12名参加の懇親会も3時間半にもおよんだ。次回の共同研究のテーマとして「人の移動と多文化共生:循環移民の視座から」(3年間)が大変有効であると実感できた。
 当日は2月29日に学位授与された博士論文『地球時代の日本の多文化共生政策:漂泊と定住とトランスナショナル・エスニシティ』を軸に今後の研究課題を報告した。パンアメリカン日系協会を研究するきっかけとなった1987年の榎本移民の調査の再開を共同研究の中に位置付けた。日本帝国時代と1990年の入国管理法の改正施行により、「漂泊と定住」が復活し、アメリカ大陸に定住し現地のキーパーソンとなった2世の「トランスナショナル・エスニシティ」の仮説事例説明をした。また、日本が自然災害の多さから移民を送り出していた史実から、地域の持続可能な発展のために循環移民の視座から再検討する必要性を述べた。農学士草鹿砥寅二の生涯と農政についての考え方の資料の保存と再考、100年前からの知恵や異文化が出会う場としての開かれた場としての小学校建設について、報告した。 

備考(Remarks)  

2011  ソフトパワーとしての子どもの本 :子どもの本は世界を救うか?―IBBYとJBBYの活動の事例研究―  単独  2011/11 
学会報告  , 2011年度研究大会  , 日本国際政治学会   

概要(Abstract) 本報告は、南山大学地域研究センター共同研究「ソフトパワーと平和構築」の研究成果をもとになされた。3年間の研究で明らかとなったのは、日本のソフトパワーが米国や中国のように戦略を支えるために使われていないということである。さらに言えば、ソフトパワーで相手に影響力を行使するよりは、相手に喜んでもらい、結果良くなるということを志向しているのではないかということである。本パネルでは5人のパネリストが子どもの本、環境外交と総合安全保障(小田桐確)、ソフトパワーとしての安全保障(太田正登)、EPAと日本・ラ米関係の新展開(渡邊頼純)、日本の人間の安全保障とラテンアメリカ(D.M.Potter)と多角的に分析を加えた。
筆者は、1953年に設立されたIBBY(国際児童図書評議会)と日本支部のJBBYの活動を事例研究にした。この組織は第一次・第二次世界大戦の反省から、子どもの本を通じて国際理解を進めているNGOである。世界72ヶ国が加盟している。IBBYを日本の企業が支援しており、中南米の読書推進活動を支えている。また、日本の文庫、紙芝居は読書の普及モデルと世界では考えられている。文学作品に、他者への共感性を育み、人々の心に働きかけるため新しいパラダイムを伝える力を持っている。子どもたちは物語を共有することによって、互いに親しみを感じ、異なる文化を尊重しながらも人類としての共感を育んでいる。 

備考(Remarks) 「ソフトパワーとしての子どもの本 :子どもの本は世界を救うか?―IBBYとJBBYの活動の事例研究―」、単独、2011年度研究大会、「ソフトパワーと平和構築:日本とラテンアメリカからみた内発力と平和のための知恵」パネルコーディネーター ラテンアメリカ分科会、日本国際政治学会、2011年11月11日、つくば国際会議場。 

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研究助成
年度
Year
助成名称または科学研究費補助金研究種目名
Name of grant or research classification for scientific research funding
研究題目
Research Title
役割(代表/非代表)
Role
助成団体
Granting body
助成金額
Grant amount
2016  日本カトリック大学連盟、カトリック学術奨励金「研究助成金」  イメージの中の日本とラテンアメリカ 
代表  日本カトリック大学連盟   

研究内容(Research Content) 研究助成

共同研究 研究代表
日本カトリック大学連盟、カトリック学術奨励金「研究助成金」
「イメージの中の日本とラテンアメリカ」
2014年7月から現在
2016年度は本共同研究の3年目であり研究成果物を出版する段取りでいたが、南山大学は2017年4月の新学部設立・学部の改組とキャンパス移転を控え、共同研究に捧げる時間がかなり限られた。また、上智大学側でも窓口の教員がサバティカルとなり、連絡が困難であった。その結果、一年遅れで研究成果物を出すこととなった。
 2016年10月から本共同研究の申請者の堀坂浩太郎上智大学名誉教授と浅香幸枝南山大学総合政策学部准教授が、外務省から依頼を受け「中南米日系社会との連携に関する有識者懇談会」(2017年3月1日から発足)のための資料・データ収集に取り組み、本共同研究の社会貢献となった。
 また、浅香は2017年1月6日から15日まで、外務省の対日理解促進プログラムの副団長としてペルー日系社会を訪問し、若者たちが交流する新たな枠組を構築するために助言し、政府への政策提言をまとめた(外務省およびJICEホームページ掲載)。上智大学と南山大学で2015年9月に文部科学省の「世界展開プログラム LAP」で日系社会と連携しているので、訪問時には、「ぜひ日本の私たちの大学で一緒に勉強しましょう」と日系の若者たちも誘った。このような枠組みができてこそイメージは実像と近くなり、良い交流が可能となる。
 3月6日には「中南米日系社会との連携に関する有識者懇談会」第1回会合が外務省で開催され、座長として堀坂名誉教授が、委員として浅香が参加した(外務省ホームページ掲載)。3月27日には第2回会合があり、4回の会合を経て外務大臣に報告書を提出することになっている(外務省ホームページ掲載)。

 

備考(Remarks)  

2016  南山大学パッヘ研究奨励金I-A-2  メキシコ日系社会の構造変化に関する研究:トランスナショナル・リレーションズの視点から 
代表     

研究内容(Research Content)  

備考(Remarks)  

2015  日本カトリック大学連盟、カトリック学術奨励金「研究助成金」  「イメージの中の日本とラテンアメリカ」 
研究代表  日本カトリック大学連盟   

研究内容(Research Content) 2014年7月から現在
 上智大学イベロアメリカ研究所と南山大学ラテンアメリカ研究センターの共同研究である。
 2015年7月11日、上智大学・南山大学の共同研究会(上智大学開催)で「ラテンアメリカにおけるイメージ研究の最近の研究動向」について報告した。他に報告者は3名である。
 2015年11月2日3日、上智大学・南山大学の共同研究会(浜名湖ホテルThe Ocean)司会担当、報告者は7名。9月9日に上智大学・上智大学短期大学部・南山大学で共同申請した「平成27年度 大学の世界展開力強化事業 中南米等の大学間交流形成支援」の「人の移動と共生における調和と人間の尊厳を追求する課題解決型の教育交流プログラム」が採択され、研究会にも弾みがついた。
 研究会の詳細については南山大学ラテンアメリカ研究センターのホームページに掲載されている。 

備考(Remarks)  

2014  日本カトリック大学連盟、カトリック学術奨励金「研究助成金」  イメージの中の日本とラテンアメリカ 
共同研究 研究代表  日本カトリック大学連盟   

研究内容(Research Content) 日本カトリック大学連盟、カトリック学術奨励金「研究助成金」

2014年7月から現在

上智大学イベロアメリカ研究所と南山大学ラテンアメリカ研究センターの共同研究である。
幡谷則子研究所長、加藤隆浩センター長のご尽力で上智大学と南山大学との研究における上南戦とも位置付けられ、3年間の研究を経て、2017年3月には南山大学ラテンアメリカ研究センターの日本語版シリーズの一冊として行路社から出版する段取りで研究会が進めれられている。
 

備考(Remarks)  

2014  南山大学パッヘ研究奨励金I-A-2  ペルー社会と女性―人の移動と新たなネットワーク形成― 
     

研究内容(Research Content)  

備考(Remarks)  

2011  共同研究  ソフトパワーと平和構築 
研究代表   南山大学地域研究センター   

研究内容(Research Content)  

備考(Remarks) 2011年4月1日〜2012年3月31日 

2010  共同研究  ソフトパワーと平和構築 
研究代表      

研究内容(Research Content)  

備考(Remarks) 2010年4月1日〜2011年3月31日 

2009  共同研究  ソフトパワーと平和構築 
共同研究(代表)     

研究内容(Research Content) 研究助成 

備考(Remarks)  

2008  共同研究  多文化共生の諸相:ラテンアメリカと日本の日系ラテンアメリカ人社会の事例から 
共同研究(代表)     

研究内容(Research Content) 研究助成 

備考(Remarks)   

2007  共同研究  現代アンデス諸国における社会変動 
非代表  京都大学地域研究統合情報センター   

研究内容(Research Content)  

備考(Remarks)  

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教育活動
年度
Year
タイトル
Title
内容等
Content
活動期間
Period of Activities
2016  「ポートフォリオ式リアクションペーパー利用による学習到達の可視化」による学生の内容理解と発信への準備と他の学生との知識の共有化 

昨年度に引き続き「スペイン語I」「スペイン語II」「総合政策文献講読I(スペイン語)」「総合政策文献講読II(スペイン語)」「異文化との出会い(異文化理解)」「地域文明論 F アメリカ」の授業で行い、学生の学習意欲を高めさらに、自分の意見を述べる自信を付けることに成功し、双方向の有意義な授業となった。
 

2016/04~2017/03 
2016  学生の海外研修への引率 マレーシアNAP引率 

 事前の授業で健康管理と異文化への対応の準備を、前年度も担当した茨木講師とともに行い、安全に現地での研修と調査をできるようにした。学生たちが自己管理し、なおかつマレーシアの人たちと共感し、共同して、現地調査し、英語で報告し、さらに質疑応答にも応じることができるように、USM(マレーシア科学大学)の先生方やバディさんと連携した。4月には学生たちは日本語で研究成果を報告して無事終了となる。
 

2016/02/14~04/21 
2016  卒業論文集指導・出版 

『浅香ゼミ卒業論文集』9号、(2017年3月) 477 頁製本印刷。
 

2015/04~2017/03 
2015  ポートフォリオ式リアクションペーパー利用による学習到達の可視化 

 昨年度に引き続き「スペイン語I」「スペイン語II」「総合政策文献講読I(スペイン語)」「総合政策文献講読II(スペイン語)」「異文化との出会い(異文化理解の理解)」「地域文明論 F アメリカ」の授業で行い、学生の学習意欲を高めることに成功した。

 

2015/04~2016/3 
2015  卒業論文集指導・出版 

『浅香ゼミ卒業論文集』8号(2016年3月177頁製本印刷。 

2014/04~2016/3 
2014  ポートフォリオ式リアクションペーパー利用による学習到達の可視化 


「スペイン語I」「スペイン語II」「総合政策文献講読I(スペイン語)」「総合政策文献講読II(スペイン語)」「異文化との出会い(文学にみる異文化理解)」「地域文明論 F アメリカ」の授業で行い、A3表裏用紙に合計15回の授業をコンパクトにまとめ、学生の予習、授業で学んだこと、自分の応用や考えたことを毎時間記し、到達度を可視化した。これにより、学生は自発的に授業に臨み、自信を持って授業中に発言できるようになった。15回の授業を通じて、系統的に学んだことを最終レポートや期末テストで無理なく段階的に論じることができた。また、他の学生の意見にも傾聴し、自分の意見を持つようになった。
 

2014/04~2015/03 
2014  卒業論文集指導・出版 

『浅香ゼミ卒業論文集』第7号、(2015年3月)475頁製本印刷。 

2013/04~2015/3 
2013  卒業論文集指導・出版 

『浅香ゼミ卒業論文集』第6号、(2014年3月)535頁製本印刷。 

2012/04~2014/03 
2013  スペイン語を通じた異文化理解と交流 

「スペイン語I・II」では、現地に行っても使用できるように、2001年の開設以来、ネイティヴ・スピーカーとの交流ができるように、留学生との交流を行っている。留学生も受講者も自らの文化に誇りを持ち、異文化理解をすることによって、学習効果を高めている。図書館の視聴覚教材や原書を読むことによって、理解を深めている。また、ワールド・プラザとも連携して、自学自習を円滑にしている。 

2001/04~ 
2013  世界の児童図書(原書)を使用した異文化理解 

「異文化との出会い(文学にみる異文化理解)」では、JBBY(日本児童図書評議会)の協力を得て、2010年度2012年度の国際アンデルセン賞・オナーリスト賞のリストを使い、実際に展示会に出かけたり、また受賞作品を図書館に所蔵することによって、学生が常時世界の絵本に触れ、異文化の特徴を原書から掴むことに力を入れている。 

2000/04~ 
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研究活動/社会的活動
年度
Year
活動名称
Name of activities
活動期間
Period of Activities
2015  講演  2015年5月12日 

活動内容等(Content of Activities) 講演:聖霊高校聖歌隊用、「スペイン語の発音について」、2015年5月12日、南山大学瀬戸キャンパス。 

2012  社会的活動  2012/10/01 

活動内容等(Content of Activities) 講演:普通科1年生用講演、「国際関係と文化 文化の違いを越えて」、2012年10月1日。愛知県立熱田高校 

2012  社会的活動  2012/05/11~2012/06/08 

活動内容等(Content of Activities) 講演:「2012年の時点 人の移動から見た豊明市の位置付け」、2012年5月11日。
講演:「多文化共生の作法と新たな文化の創造 パンアメリカン日系協会の事例」、2012年5月25日。
講演:「討論とまとめ 主役としての市民活動を考える」、2012年6月8日。
(平成24年度前期豊明市南山大学市民講座「地球時代の多文化共生の諸相」)
 

2008  社会的活動  2008/8/21 

活動内容等(Content of Activities) 愛知県立津島高校(南山大学名古屋キャンパスにて)
国際理解コース1年生用講演
「多文化共生を目指して:国境を越える人々がつなぐ国際関係」 

2008  留学(国内)  2008/09~2009/09 

活動内容等(Content of Activities) 名古屋大学大学院国際開発研究科へ国内研究者として一年間留学 

2007  講演  2007/11/01 

活動内容等(Content of Activities) 愛知県立津島高校
2007年11月1日
国際理解コース1年生用講演
「南北アメリカと日本−日系人がつなぐ国際関係−」 

2006  講演  2006/6/30 

活動内容等(Content of Activities) 愛知県立津島高校
教員研修用「国際理解コース設立に向けて‐南山大学総合政策学部のカリキュラムと経験から‐」
 

2003  講演  2003/5/20 

活動内容等(Content of Activities) 名古屋市教育センター(名古屋市立高等学校社会科担当教員研修用)「国際政治と文化イメージを考える」 

2002  講演  2002/6/4 

活動内容等(Content of Activities) 名古屋姉妹都市協会総会「グローバル社会における市民交流の役割
−名古屋市とメキシコ市の場合−」 

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著書・学術論文に関する統計情報
年度
Academic Year
学術研究著書の件数
No. of Academic Books
学会誌・国際会議議事録等に掲載された学術論文の件数
No. of Academic Articles in Journals/Int'l Conference Papers
学内的な紀要等に掲載された学術論文の件数
No. of Academic Articles Pub'd in University Bulletins
学会受賞等の受賞件数
No. of Academic Awards Received
国際学会でのゲストスピーカーの件数
No. of Times as Guest Speaker at Int'l Academic Conferences
国際学会での研究発表の件数
No. of Presentations of Papers at Int'l Academic Conferences
国内学会でのゲストスピーカーの件数
No. of Times as Guest Speaker at National Academic Conf.
国内学会での研究発表の件数
No. of Papers Presented at National Academic Conf.
2017 
2016 
2015 
2014 
2013 
2012 
2011 
2010 
2009 
2008 
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2017/04/24 更新