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学術論文
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年度
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論文題目名
Title of the articles
共著区分
Collaboration
   Classification
NeoCILIUS
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掲載誌名 Journal name,出版機関名 Publishing organization,巻/号 Vol./no.,頁数 Page nos.,発行年月(日) Date
2017  メキシコにおける日系企業進出に伴う日系社会の変容の研究― 人の移動と異文化理解の視座から ―  単著   
『アンドラーデ先生追悼論文集』  , 上智大学  , 2017年5月近刊予定   

概要(Abstract)  先行研究により、現状を把握した後、外務省領事移住部の作成した『海外における邦人及び日系人団体の一覧表』および日系社会のリーダーへのインタビュー調査によって、日系企業進出に伴う日系社会の変容を人の移動と異文化理解の視点から考察した。
 これによって明らかになったのは、1970年代末から1980年代にかけてはメキシコシティを中心として、日系企業と日系人およびメキシコ人の交流の場として、日墨協会があったが、2000年代になると日本語や日本文化がメキシコ人にも日系人にも人気となり地方へも拡散したことと、近年のバヒオへの自動車産業の進出によって、日本語が就職するためのツールとなっていることである。
 「日系企業進出に伴い日系社会はどのように変容し、どのような協力が考えられるか」という問いに対して、本研究成果は、日系人に限らず、非日系のメキシコ人にとっても就職機会が拡がっており、日本語や日本文化の需要が生まれていることが確認できた。さらに、スペイン語と日本語が使えることは就職に有利な条件となり、この分野で日系人の活躍が期待できる。また、日系社会との協力により、メキシコの文化を理解しながら、摩擦を避け、さらに友好関係を築くことが可能だと分析する。
 日本とメキシコに限らず、ラテンアメリカ全域を見渡すとき、日本の中南米への開発政策は重要である。2016年11月1日に「日本・ラ米 ビジネスフォーラム:“発展をともに、主導力をともに、啓発をともに”」が日本の米州開発銀行(IDB)加盟40周年を記念して開催された。この副題は2014年の安倍首相のサンパウロでのスピーチから取ったものである。この会議のなかで、日系企業の進出と日系社会との関連について見ると、質の高いインフラや産業を官民挙げてラテンアメリカ地域に展開するものであり、日系人が果たす役割はとても大きい(IDB 2016) 。進出先の実態を良く知り、生活改善や向上に貢献していくことは対日イメージを向上させるだけでなく、実際の日本の生活改善や向上にも寄与する双方向性を持つものだと考察できる。なぜならば、人を直接介した交流は、その実生活を垣間見ることになるからである。また、憧れの源泉は実際の生活の豊かさや質にあるからだ。日本がメキシコやラテンアメリカから人生を楽しみ、家族を大切にする生き方を学ぶことも重要である。

 

備考(Remarks) 2016年度南山大学パッヘ研究奨励金I-A-2 「メキシコ日系社会の構造変化に関する研究:トランスナショナル・リレーションズの視点から」による研究成果の一部である。
 

2016  メキシコ日系社会におけるトランスナショナル・リレーションズ ― 南北アメリカおよび日本との人のつながり、過去・現在・未来 ―  単著   
『ラテンアメリカ時報』  , (社)ラテンアメリカ協会  , 2016年春号  , 23-25  , 2016/04   

概要(Abstract) トランスナショナル・リレーションズ(国境を越えた人のつながり)は、21世紀の世界秩序形成の中で主要な課題である。メキシコ日系社会をこの視点から眺めた時、望ましい世界秩序への貢献の可能性が観察できる。1897年の榎本移民を嚆矢とするメキシコ日系社会は、1981年に南北アメリカの日系人の横のつながりから生まれたパンアメリカン二世(後に日系)大会の第一回目の開催者となった。また、2011年にはカンクンで第16回大会を開催した。2015年ドミニカ共和国サントドミンゴでの第18回大会が開催された時は、まだ年月の浅いドミニカ支部を支援している。地政学上の位置付けからメキシコ日系社会は南北アメリカの日系社会をつなぐ要となっている。
本稿では、このような視点から、パンアメリカン日系大会とメキシコ、榎本移民と日本企業の進出、教育を通じた異文化理解と共生について考察を進める。このような活動には、政府や企業、教育組織だけではなく、そこに参加する一人ひとりが重要なアクターであり、変革者であり、世界秩序形成者となるからである。
 

備考(Remarks)  

2015  ウェルビーイングで持続可能なコミュニティ創造― ペルー日系社会における女性たちの歩みと新たなネットワーク ―  単著   
『ククロス』  , 名古屋大学大学院国際開発研究科国際コミュニケーション専攻  , 第13号  , 77-92頁  , 2016/03   

概要(Abstract) (査読付)
 日本とペルーにおいて社会保障とジェンダーの視点から考察すると、どちらの国もエスピン・アンデルセンの第3群「社会民主主義」国家体制(北欧型)の「投資としての福祉」を目指している。全国民を対象とした社会保障制度の日本と違い、ペルーでは国民の30%ほどしかカバーしていなかった。しかし、フジモリ大統領の新自由主義政策により経済の建て直しが行われ、現ウマラ政権では国民すべてを社会保障の対象とした。同時に、社会的包摂を優先課題とし、65歳以上の極貧層を経済支援している。また、開発社会包摂省を設置し国家戦略「成長のための包摂」を掲げて「投資としての福祉」を進めている。一方、日本では家族規模の縮小や家族関係の希薄化や家族を持たない人の増加によって人々のつながりが弱くなったため、社会的包摂が必要となっている。
 この「社会的包摂」のため、ペルー日系社会における高齢者施設とボランティア活動を考察すると、三つの大きな特徴が浮かびあがってくる。第一に、移民一世は移住地において日系社会を苦労して創ってくれた「先駆者」であり、第二に、移住地での苦難に対して移民同士で助け合ってきた絆の強さがあり、第三に、移住地では大人も子どもも高齢者も自分の能力に応じて仕事を担ってきたことから、現代の日本社会におけるような年齢の壁ができにくいことである。とりわけ、65歳から後期高齢者になるまでの間(65~74歳)、ボランティア活動を通じてコミュニティと関わり、自分の老後の準備をしていく生き方は参考になる。また、年齢に関わらず、自らの能力を開発し他人の役に立つというのは人間の生きる喜びの源泉であり、社会的包摂のために誰でも誰かのためになることができる場があることは人間の尊厳のために欠くことができない。このように日本社会を方向付ければ、日本の社会的包摂は実現可能なのではなかろうか。

 

備考(Remarks) 2014年度南山大学パッヘ研究奨励金I-A-2  「ペルー社会と女性―人の移動と新たなネットワーク形成―」による研究成果の一部である。
 

2015  The Idea of Inclusion as Represented in Japanese Children’s Books  単著   
『アカデミア』文学・語学編  , 南山大学  , 第99号  , 191-198頁  , 2016/01   

概要(Abstract)  本研究ノートは2014年9月13日、メキシコシティで開催された第34回国際児童図書評議会(IBBY)世界大会での発表原稿である。IBBYは、子どもの本のノーベル賞と言われる国際アンデルセン賞を授与している団体である。今大会のテーマは「May everyone really mean everyone(皆が価値ある人でありますように)」であり、筆者は、日本でミリオンセラーになっている「ぐりとぐら」シリーズと「ノンタン」シリーズについて、日本の子どもたちがどのように包摂(誰にとっても居場所がある状態)を体得しているのかを分析した。
日本の絵本読者は、仲間のために自分の能力を使い工夫して皆で幸せになるという思想を支持していることが明らかになった。日本の子どもたちは物語を通じて繰り返し擬似体験をしているので、順番を我慢強く待つことができる。
 

備考(Remarks)  

2012  “The Japanese Diaspora in Literature: How migration results in encounters with different cultures, but also prompts reflection on one’s own identity”  単著   
Proceedings of the 33rd IBBY World Congress, Congress Theme: Crossing Boundaries: Translations and Migrations  , International Board on Books for Young People  , 2012/08   

概要(Abstract) “The Japanese Diaspora in Literature: How migration results in encounters with different cultures, but also prompts reflection on one’s own identity”(査読付き論文)、単独、The Seminar Session Presentation, , August 24, 2012 at .Imperial College,London IBBY: International Board on Books for Young People (UK)

日本人のディアスポラは、海外に在住する260万人の日系人を擁するになった。異文化と出会い、自分のアイデンティティを考えるようになった日本の移民を描いた三つの物語を日本人のアイデンティティと連帯を維持してきた和歌の特徴と比較としつつ、分析する。
日本において和歌は、歌会始に見られるように大人から子どもまで大変人気がある。これは、日本在住者だけでなく移民した人々まで一緒に年に一度同じ題で和歌を作り、宮中で優秀な歌は披露され、日本人のアイデンティティを強く認識するものとなっている。天皇にとって国民の和歌から国民の実際の姿を理解することは重要な課題であった(中西、2011)また、明治時代に日本を訪れたスペイン語圏の著名なゴメス・カリーリョは日本人が皆和歌を詠むことに感銘を受けていた。
『ハルとナツ』(2005)や『ハマの西洋菩提樹』(2007)『メキシコのサムライ』(2007)は、大人も子どもも一緒に読み、自分たちを受け入れてくれた移住国に感謝しながら、貢献するという物語を共有している。

 

備考(Remarks) http://www.ibby.org.uk/congress2012 よりダウンロード可

 

2011  地球時代の日本の多文化共生政策―漂泊と定住とトランスナショナル・エスニシティ  単著   
名古屋大学大学院国際開発研究科博士論文  , 名古屋大学大学院国際開発研究科  , iv +198 (202) p.  , 2012/02   

概要(Abstract)  多文化共生政策は移民政策のことでもあるが、従来の研究は外来の理論や諸外国の移民政策から日本の移民政策を批判することが主流であった。また、外国人を日本に受け入れる時に多文化共生を目指すと言う時は、現時点でのことに限定されており、明治元年以来日本人は海外に出かけているのに、その経験が反映された研究がなされてこなかった。
 日本には日本人固有の異文化に対する考え方や受容の型があり、日本人の出移民を研究射程に入れて考察しなければ、144年の日本の移民政策との整合性をとることができない。今までこのような長期の変動を南北アメリカと日本にわたって研究したものは無かった。日本が生き残りをかけて移民を海外に送り、現地化していったことはあまり知られていない。本研究はその空白を埋めるものである。
「漂泊と定住」理論(鶴見和子1977)と「トランスナショナル・エスニシティ」理論(浅香1990)を用いて、144年にわたる日本人のディアスポラを国際関係の中で位置付け、日本とラテンアメリカの関係に焦点を当てることによって日本の多文化共生政策を検討・提案している。
 研究成果は以下の共同研究の一部である。
南山大学地域研究センター共同研究「多文化共生の諸相:ラテンアメリカと日本の日系ラテンアメリカ人社会の事例から」(2006-2008年度:代表 浅香)「ソフトパワーと平和構築」(2009-2011年度:代表 浅香)。
 

備考(Remarks)  

2010  “Globalizing Diversity and Tolerance through Children’s Books: A Case Study of Japanese Picture Books Loved by Many Readers,”  単著   
2010/09   

概要(Abstract) 日本では2008年末に、190ヵ国から220万人以上の外国人登録者が住み、人口の1.74%を占めるようになった。外国人登録者の増加に比例して、敵と仲間になるという絵本が増え、日本でどのようにして多文化共生を目指そうとしたのか分析した。具体的には、「だるまちゃん」シリーズ(1967〜)、「ねこざかな」シリーズ(1982〜)、「きつねのおきゃくさま」(1984)、「あらしのよるに」シリーズ(1994〜2005)の25冊の本を比較分析した。 

備考(Remarks) (概要審査通過) The Seminar Sessions Presentation, The 32nd IBBY World Congress, Congress Theme: The Strength of Minorities, September 11, 2010 at Santiago de Compostela.
(http://www.ibbycompostela2010.org/descarregas/11/11_IBBY2010_22.pdf)

  

2009  日本の多文化共生政策決定過程--1990年『出入国管理及び難民認定法』改正施行以後から2009年改正まで--  単著  ISSN:1349-3140 
ククロス:国際コミュニケーション論集  , 名古屋大学大学院国際開発研究科  , 7  , 1-13  , 2010/03   

概要(Abstract) 日本では多文化共生政策の政策決定過程についての研究は今までになく、さらに、国際労働移動としての研究蓄積はあっても、移動する人々が文化を持ち込み受け入れ社会に影響を与えしばしば、外交問題にまで発展することについて研究がなされてこなかった。ジョセフ・ナイハーバード大学教授の「ソフトパワー」概念と草野厚慶應大学教授(2008)の政策決定過程論を用いて、政策の展望と改善を明らかにする。
本研究では、1990年から2009年までの日本の多文化共生政策を概観し、日本に住む外国人登録者数と日本への再入国者数の特徴を明らかにする。「循環移民」という概念を使い、1990年の入国管理法の改正以来、日系人の移動に影響を与えたかを検討する。
研究の結果分かったことは、多文化共生という視座から見たときに、「犯罪歴証明」「多文化共生推進プラン」「定住外国人施策推進室の設置」「改正入管法」と重要な4つの政策変化があった。南米からの再入国者の割合を算出すると52%となり、平均18%を大きく上回って「循環移民」と位置づけることができると考える。また、経済危機にもかかわらず外国人登録者は過去最高となっている。地理的にも近い中国・フィリピンからは合計56,000人一年間で増加している。今後1,000万人の労働力が必要だと指摘する人がいるが、家族が増え、呼び寄せするという移民の生活様式からすれば、現在いる人数だけでも十分に達成できる。外国人労働者を安価な都合の良い労働力とすれば、周縁化する日本人労働者や若者から雇用機会と就業経験を奪い長期的な損失が予測できる。また、これらの政策の基本になっているのは、戦前からの移民政策の延長であることが分かる。税金を納める国民が利益を受ける政策が必要である。 

備考(Remarks) 「日本の多文化共生政策決定過程--1990年『出入国管理及び難民認定法』改正施行以後から2009年改正まで--」(査読付き論文)単著、『ククロス:国際コミュニケーション論集』第7号、名古屋大学大学院国際開発研究科2010年3月、pp.1-13.(13p.) 

2007  La política multicultural en Japón y sus perspectivas  単著   
Perspectivas Latinoamericanas  , Centro de Estudios Latinoamericanos, Universidad Nanzan  , no.4  , pp.191-198.  , 2008/03   

概要(Abstract) 「日本の多文化共生政策と展望」6月の日本ラテンアメリカ学会、9月のマカオでの第13回ラテンアメリカ・カリブ海地域研究国際会議での報告を基に作成した論文。日本において多文化共生政策が必要とされたのは、2005年に外国人登録者数が200万人を越えてからである。特に外国人労働者により、23外国人集住都市においては、その重要性が高まっている。保険・年金・日本語教育において問題が顕在化している。「いじめ」問題もあるが、これらの問題は外国人労働者だけの問題ではなく、日本人にも共通するものである。外国人に対して、犯罪を心配する世論があるが、犯罪目的で来日する者と働きに来る者とは区別して外国人労働者とその子弟は教育により日本人と同じように社会上昇できるように政策立案が必要である。 

備考(Remarks)  

2007  アルゼンチン現代民話21話に見る天空の世界に関する一考察  単著   
神話・象徴・文化III  , 楽瑯書院  , 814p.(pp.113-132)  , 2007/05   

概要(Abstract) バッティーニ編集のアルゼンチン全土から採話された3152話のうち天空に関する現代民話である21話の要素を詳細に比較考察した。キリスト教・カトリックの布教の影響が強く天空全体をとりまとめているが、この地域にもともとあったアンデス文化とグアラニ文化も痕跡を留めていることが分かった。 

備考(Remarks) フィリップ・ワルテル、栗原成郎ほか篠田知和基編 

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