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Collaboration
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NeoCILIUS
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掲載誌名 Journal name,出版機関名 Publishing organization,巻/号 Vol./no.,頁数 Page nos.,発行年月(日) Date
2018  混合寡占と垂直統合  単著   
南山経営研究  , 南山大学経営学会  , 33巻/3号  , pp. 633-646  , 2019/03   

概要(Abstract) 差別化された2財の一方の生産者が公企業であり,小売市場が数量競争である場合に,生産者達がどのような取引様式を選択するかを考察する。私企業生産者は小売段階を分離してフランチャイズ料制を選択することが強支配戦略となる。それに対して,公企業生産者は小売段階を統合することが均衡戦略となる。そのとき,均衡総余剰はその他の取引様式の組み合わせに比べて大きい。さらに,2財が極めて同質に近い場合には,私企業の均衡利潤もその他の取引様式の組み合わせに比べて大きくなる。すなわち,均衡はその他の取引様式の組み合わせを利得支配する。 

備考(Remarks)  

2016  複占市場におけるクーポンによる価格差別  単著   
南山経営研究  , 南山大学経営学会  , 31巻/3号  , pp. 243-252  , 2017/03   

概要(Abstract) 本論文ではホテリングのモデルを用いて複占市場でのクーポンによる価格差別が企業の利潤と社会的厚生に与える効果を考察する。クーポンを使う消費者と使わない消費者のふたつのタイプの消費者を設定する。企業がクーポンを発行できないという仮定のもとでの均衡において,両企業ともに各タイプの消費者への販売量が正であるならば,クーポンによる価格差別が企業の利潤を増加させ,社会的厚生を減少させることが示される。この結果は,クーポンによる価格差別が両企業の平常価格を低下させる全面価格競争(all-out price competition)を引き起こすには,Corts (1998) の最適反応非対称性(best-response asymmetry)に加えて,企業がクーポンを発行できないという仮定のもとでの均衡において少なくともどちらかのタイプの消費者の購入を一方の企業が独り占めすることが必要であることを示唆する。 

備考(Remarks)  

2015  チャネル間競争下での価格リーダーシップと垂直統合  単著   
南山経営研究  , 南山大学経営学会  , 30巻/3号  , pp. 347-367  , 2016/03   

概要(Abstract) 差別化された財を生産・販売するふたつのチャネル間の競争下での生産者の取引様式と小売価格設定のタイミングの選択を考察する。均衡では,一方の生産者が垂直統合を,他方の生産者が垂直分離を選択し,垂直統合を選択した生産者が小売段階の価格リーダーシップをとる。このとき価格リーダーである垂直統合の生産者のほうが垂直分離の生産者よりも高い利潤を得る。また,垂直分離による価格競争緩和の効果は両方の生産者が垂直分離を選択する場合と一方の生産者だけが分離する場合でその程度は変わらない。ライバルが垂直分離を選択する際に生産者が垂直統合を選択するのは利潤が高い小売段階での価格リーダーシップをとることができるからである。
 

備考(Remarks)  

2014  チャネル間における価格-数量競争と再販制(上限価格規制)  共著   
南山経営研究  , 南山大学経営学会  , 29巻/3号  , pp. 219-245  , 2015/03   

概要(Abstract) 互いに関連する財(代替財あるいは補完財)を生産する2人の生産者が,各々系列の小売業者を介して財を販売する状況での,生産者の取引様式の選択問題を考察する。生産者と小売業者からなるチャネルの間での競争が,生産者間では価格競争,小売業者間では数量競争が行われるような「価格-数量競争」のもとでは,小売業者の固定費用の大小にかかわらず,財が代替財のときに,生産者達はフランチャイズ料制を選択し,補完財のときに,再販制(上限価格規制)を選択する。Gal-Or(1991)が分析した小売業者間でも価格競争が行われる「価格-価格競争」のもとでは,代替財で差別化の程度が低くかつ小売業者の固定費用が十分大きい状況で生産者達は線形価格制を選択するが,価格-数量競争のもとではこのようなことは生じない。また,生産者が系列の小売業者を垂直統合して販売量を決める取引様式を選択肢に加えた場合,代替財のときに,両生産者がフランチャイズ料制を選択する均衡に加えて,一方の生産者が垂直統合を選択し,もう一方の生産者が再販制を選択する組み合わせも均衡となる。この非対称均衡の結果は数量を戦略変数とする2企業のシュタッケルベルグ競争の均衡結果と一致する。再販制(上限価格規制)を選択する生産者が先導者に,垂直統合を選択する生産者が追随者にそれぞれ対応する。 

備考(Remarks)  

2013  混合複占と小売段階の垂直分離  単著   
南山経営研究  , 南山大学経営学会  , 28巻/3号  , pp.477-493  , 2014/03   

概要(Abstract) 差別化された2財の一方の生産者が公企業である場合のチャネル間競争における生産者達の取引様式の選択を考察する。公企業である生産者にとっては財の差別化の程度にかかわらず小売段階の垂直分離が支配戦略になる。一方、私企業の生産者は財が極めて同質な場合は小売企業に対して線形価格制を選択するが、それ以外の場合はフランチャイズ料制を選択する。財がある程度差別化されている場合には、両生産者共に小売段階を垂直統合したほうが両者の利得が高くなるという意味で囚人のジレンマ的状況であり、当局の小売段階の垂直分離に対する規制に両方の生産者が賛同する。また、財が極めて同質的な場合、公企業が利潤最大化行動をするほうが総余剰最大化行動をするよりも総余剰は大きくなる。 

備考(Remarks)  

2012  既存店舗を利用したネットスーパー事業への参入と競争  単著   
南山経営研究  , 南山大学経営学会  , 27巻/3号  , pp.353-380  , 2013/03   

概要(Abstract) 既存スーパーのネットスーパー事業への参入行動と市場の競争に与える影響を複占の空間的競争モデルを用いて分析・考察する。ネットスーパー事業の効率性が非常に高いとき、スーパー間の顧客争奪競争が激しくなって利益が減少するため参入は起きない。中程度の効率性でかつネットスーパー利用による消費者の不効用が小さいときは、両スーパーともネットスーパー事業に参入することを選択するが、囚人のジレンマ的状況となる。効率性が中程度でもネットスーパー利用による消費者の不効用が中程度のときは、一方のスーパーのみが参入する非対称均衡となる。 

備考(Remarks)  

2012  昇進トーナメントにおける足の引っ張り合い  単著   
オペレーションズ・リサーチ  , 日本オペレーションズ・リサーチ学会  , Vo.57/no.6  , pp.322-326  , 2012/06   

概要(Abstract) 成果の相対評価で勝者を選ぶ昇進トーナメントはプレーヤーの生産的努力を引き出す有効な装置であるが,同時にライバルへの妨害という問題を含んでいる。3人以上からひとりを選ぶ昇進トーナメントでは,先行する有能なプレーヤーほど妨害を受ける。すなわち出る杭は打たれる。また最も有能なプレーヤーが必ずしも最も高い確率で勝者になるとは限らない。故にトーナメントの途中の段階ではライバルに先行したり有能であることを示す行動を控えるインセンティブがプレーヤーに働く。これに対処する工夫として途中経過の情報を隠す情報管理,遅い選抜,早い選抜が考えられる。 

備考(Remarks)  

2011  既存店舗を利用したネットスーパー事業が空間的競争に及ぼす効果  単著   
南山経営研究  , 南山大学経営学会  , 26巻/3号  , pp.223-245  , 2012/03   

概要(Abstract) 近年のeコマースの進展に伴い、既存店舗を利用してスーパーがネットスーパー事業に参入する事例が増えている。本稿ではそのような参入が競争および経済厚生に与える影響を複占の空間的競争モデルを用いて分析・考察する。ネットスーパー事業の導入はスーパー間の競争を変化させ、競争をネットスーパー事業が規定するようになる。ネットスーパー事業が配送費用の点で効率的であるほど、競争が激化してスーパーの利潤は減少するが、消費者余剰は増加する。この意味でネットスーパー導入によってスーパーと消費者双方がwin-winの関係になる状況はなかなか生じ難いことが示される。 

備考(Remarks)  

2010  店頭販売価格と均一配送費込み価格併用による空間的価格差別  単著   
南山経営研究  , 南山大学経営学会  , 第25巻3号  , 93-108  , 2011/03   

概要(Abstract) eコマースの発展に伴い、実店舗販売とWeb上の仮想店舗販売の併用をする小売業者が多数出現している。これは価格政策の観点からは店頭販売価格と配達価格の併用価格政策による空間的価格差別とみなすことができる。本稿ではこの併用価格政策の経済的効果を空間的経済上の独占的小売業者のモデルを用いて分析・考察する。併用価格政策は店頭販売のみの場合と比較して、小売業者の利潤を高めて消費者余剰を減少させるが、ある条件下で社会厚生(社会的余剰)を増加させることが示される。 

備考(Remarks)  

2008  昇進トーナメントにおけるハンディキャップとしての妨害行為  単著   
南山経営研究  , 南山大学経営学会  , 第23巻3号  , 333-342  , 2009/03   

概要(Abstract) 従業員間の妨害行為は限られた役職の椅子を争う昇進トーナメントにおいて企業を悩ます問題のひとつであり、一般にトーナメントの短所として指摘されてきたものである。従って妨害行為は常に望ましくないもの、従って防止できるならば防止すべきものと考えるのが常識となっている。本稿はこの常識に対して1つの反例を示すことにある。妨害行為を考慮したChen(2003)の昇進トーナメントモデルをベースに、妨害行為を防止しないほうが企業の利益や社会的厚生が高まる数値例を示す。直観的理由は、妨害行為が能力の高いプレーヤーに対するハンディキャップとして機能し、その結果としてプレーヤー達の努力のインセンティブが高まり、高い努力水準を引き出すことができるようになるからである。妨害行為のこの間接的な便益が直接的な費用を上回る場合には、妨害行為を防止しないほうが企業の利益や社会的厚生が高まることになる。 

備考(Remarks)  

2007  大規模小売業者へのパワーシフトにおけるプライベートブランドの役割  単著   
南山経営研究  , 南山大学経営学会  , 第22巻2号  , 209-244  , 2007/10   

概要(Abstract) 現代は大規模小売業者台頭の時代であり、それまでチャネルリーダーであった大規模寡占消費財メーカーから彼らにチャネル内でのパワーがシフトしているといわれている。本稿ではこのパワーシフトにおけるプライベートブランドの役割を多段階ゲームモデルを用いて分析・考察する。市場支配力をもつ大規模小売業者はパワーシフトの結果として積極的にプライベートブランドを活用するだけでなく、プライベートブランド自体がパワーシフトを加速させるものとなることが示される。 

備考(Remarks)  

2006  出る杭はどれくらい打たれるか−昇進トーナメントと妨害行為  単著   
南山経営研究  , 南山大学経営学会  , 21巻1・2号  , 115-121  , 2006/10   

概要(Abstract) Chen(2003) の分析した各自がライバルに対して妨害行為をする昇進トーナメントモデルを再考する。彼は (1) 生産活動に比較優位な従業員ほど被る妨害量が多いこと,および(2) 従業員間で妨害能力が同等なとき,従業員が2人の場合には生産能力の高い従業員の昇進確率のほうが高いけれども,3人以上の場合には必ずしもそうならないとしてその例を示した。本稿では、マイルドな仮定(単調危険率条件, monotone hazard rate condition)の下で、生産活動に比較優位な従業員ほど昇進確率が高いことが示される。これは,従業員間で妨害能力が同等なとき,生産能力の高い従業員のほうが必ず昇進確率が高いことを意味するので,Chenの(2)の主張と相容れない。すなわち「出る杭は打たれるが,地面にめり込んで見えなくなるほどは打たれない」というのがこの論文の導き出した結論である。Chen の例は妨害変数が離散的なためにやむなく生じる順位の入れ替わりである。変数が連続ならば順位は入れ替わることはない。 

備考(Remarks)  

2004  昇進トーナメントにおけるリスク・テーキング  単著   
南山経営研究  , 南山大学経営学会  , 第19巻3号  , 335-354  , 2005/03   

概要(Abstract) 3人の労働者が各自のパフォーマンスのリスクの程度と努力を通じてパフォーマンスの期待値を選択する昇進トーナメントについて分析を行った。パフォーマンスの期待値が同じであるとすると、勝者一人を選ぶトーナメントでは高リスクアプローチが、敗者一人を選ぶトーナメントでは低リスクアプローチがそれぞれ支配戦略になることが示された。さらに労働者の高い努力水準を引き出すためのコストの点で敗者一人を選ぶトーナメントのほうが勝者一人を選ぶものより優れていることが導き出された。 

備考(Remarks)  

2004  ブランド拡張、分社化、技術の関連性  単著   
南山経営研究  , 南山大学経営学会  , 第19巻3号  , 355-372  , 2005/03   

概要(Abstract) 企業が新しい製品カテゴリーに参入する際、既存のブランドを用いるべきか(ブランド拡張)それとも新ブランドを用いるべきかという問題を検討した。既存ブランドが高い評判を持つことを前提とすると、1) 企業の既存カテゴリーの技術レベルと参入製品カテゴリーの技術レベルが同程度の場合にブランド拡張が有利になりがちであること、2) 企業のカテゴリー間の技術レベルが異なる場合には、カテゴリー間の技術関連性が高くなるほど、ブランド拡張が均衡戦略となるパラメーターの範囲が狭くなることがモデル分析によって示された。 

備考(Remarks)  

2004  小売業者間の価格競争とプライベート・ブランドのポジショニング戦略  単著   
南山経営研究  , 南山大学経営学会  , 第19巻2号  , 191-208  , 2004/11   

概要(Abstract) 伝統的な価格訴求型の PB (プライベートブランド)に対して、プレミアム PB が出現して一定の成功をおさめている。本稿ではなぜ PB のポジショニングに変化が生じたのかの理論的説明を試みる。地元小売業者達との価格競争にチェーンストア小売業者が直面するときにはチェーンストア小売業者は低品質価格訴求型のPB を開発するのが有利となるのに対して、地元商店街の衰退でチェーンストア小売業者が強力な市場支配力を持つと NB 製造業者からその出荷価格の譲歩を引き出すために PB の品質を高くしようとすることがモデル分析によって示される。 

備考(Remarks)  

2003  Risk Preference, Correlation Choice, Sabotage, and the Design of Promotion Tournaments  単著   
North Carolina State University  , 143 p.  , 2003/05   

概要(Abstract) I examine properties of worker behavior under promotion tournaments, and discuss their implications for the design of promotion tournaments. It is shown that under the loser-selecting tournament, workers prefer a low risk approach or a common approach which peers also know well; on the other hand, under the winner-selecting tournament, they prefer a high risk approach or their own original approaches. Futhermore, I show that the one-loser tournament is more subject to damage by sabotage than the one-winner tournament. 

備考(Remarks) Ph. D. 請求論文 (2003年8月取得) 

2001  序列トーナメントにおけるプレーヤーのリスク選択  単著   
南山経営研究  , 南山大学経営学会  , 16巻3号  , 191-215  , 2002/03   

概要(Abstract) 単純な序列トーナメントを用いて、高報酬者(勝者)の比率とプレーヤーのリスク選択の関係を分析した。高報酬者の比率が半分未満の「勝者弁別型」トーナメントではパフォーマンスの期待値が同じと仮定された利用可能なアプローチのうち最も高いリスクのものがプレーヤーによって選択されるのに対して、低報酬者の比率が半分未満の「敗者弁別型」トーナメントではかなり悪い結果を出さない限り低報酬となることはないので最も低リスクなアプローチが選択されることが示された。 

備考(Remarks)  

2001  誰が足を引っ張られるか−ゲーム理論によるトーナメントの分析−  単著   
南山経営研究  , 南山大学経営学会  , 16巻2号  , 107-120  , 2001/10   

概要(Abstract) パフォーマンスの相対比較で報酬が決まる序列トーナメントにおいて、プレーヤー間の妨害行動、特に誰が妨害の標的にされるのかについて簡単なモデルを用いて検討を行った。勝者を一人選ぶ場合には「フロント・ランナーの足を引っ張る」「出る杭を打つ」的な妨害行動がプレーヤー達の均衡戦略になるのに対して、敗者を一人選ぶ場合にはみんなの妨害が一人に集中する「弱い者いじめ」的行動がプレーヤー達の均衡戦略となることを示した。 

備考(Remarks)  

1999  返品制,再販制と経済厚生(査読付き論文)  共著   
流通研究  , 日本商業学会  , 2巻2号  , 15-28  , 1999/09   

概要(Abstract) 本稿では真の需要が判明する前に生産が完了し、それ以降追加的生産ができない商品を念頭に置いて、生産者と小売業者間での多様な取引様式について検討した。需要の不確実性が大きく、限界生産費用が低い場合、通常の市場取引の下では小売業者の注文量が過小になるが、この状況で、多くの注文量を引き出すための方策として返品制と再販制があり、この点において両者は同じ効果を持つことが示された。さらに返品制や再販制の導入によってより多くの利潤が得られるだけでなく、消費者厚生も向上することを示し、再販制原則禁止の動きに疑問を投じた。 

備考(Remarks) 共著者 成生達彦 査読付き論文 

1999  昇進システムと組織風土  単著   
南山経営研究  , 南山大学経営学会  , 14巻1・2号  , 35-51  , 1999/09   

概要(Abstract) 昇進システムと従業員の行動選択、組織風土との関係をゲーム理論を適用したモデル分析によって理論的に検討した。「勝者弁別型」の選抜では、他者と比較して際立った業績をあげないと昇進することができないので、プレーヤーは他者の業績と相関のない独自のアイデアを積極的に用いるのに対して、「敗者弁別型」の選抜では、人々は他者の業績と相関の高い行動様式を選び,独自のよいアイデアがあっても敢えて用いないことが示された。 

備考(Remarks)  

1998  チケットの価格設定と優先クラブ  単著   
南山経営研究  , 南山大学経営学会  , 13巻2号  , 323-352  , 1998/11   

概要(Abstract) チケットの優先予約を主な特典としたチケット販売者、プロモーター、あるいはアーティストの事務所が運営するファン・クラブ(本稿では優先クラブと呼ぶ)は時間の機会費用の異なる人々の間に会費を通じて差別価格行為を行う機能を果たしていることをモデル分析によって示した。また、この差別価格行為が、「なぜある種のイベントのチケットは明らかに超過需要を生むような価格設定がされるのか」という難問にひとつの説明を与えることを論じた。 

備考(Remarks)  

1998  再販制と返品制の同等性  共著   
経済論叢  , 京都大学経済学会  , 161巻5・6号  , 1-18  , 1998/05   

概要(Abstract) 本稿では、Deneckere, Marvel and Peck (1997) に依拠しつつ、真の需要が判明する前に生産が完了し、その後は再生産が不可能あるいは非常にコストがかかる商品(たとえば雑誌や季節性の高いファッションアパレル)を想定し、製造業者が再販売価格の下限を設定する再販制と製造業者が出荷価格とともに買い戻し価格を設定する返品制の機能について検討した。主な結論として、返品制と再販制は需要不確実性下において同じ経済的機能を果たすことが示された。 

備考(Remarks) 共著者 成生達彦 

1997  調達におけるサプライヤーの最適数について  単著   
南山経営研究  , 南山大学経営学会  , 12巻1号  , 29-41  , 1997/06   

概要(Abstract) 企業や政府が新たな財を調達する際、数社のサプライヤーに開発競争をさせ、最終的に1社をピックアップしてそれを調達することがしばしば行われる。買い手は参加したいサプライヤーすべてに参加してもらうほうがいいのか〜 それとも制限したほうが得か〜 あるは参加を希望しない企業にも開発費を渡すなどして参加してもらうほうがいいのか〜 本稿はゲーム理論を用いてこの問題を検討した。結論として、参加サプライヤー数を自由参入より制限することが買い手の利益になることが示された。 

備考(Remarks)  

1996  An Extension of Kwere’s Scheme to Pollution Diffusion Models: Can It Always Achieve Full Optimal Outcomes?  単著   
南山経営研究  , 南山大学経営学会  , 11巻3号  , 613-631  , 1997/03   

概要(Abstract) Kwerel (1977) は各企業の汚染物質削減費用が私的情報である場合でも emission permits を用いて first best outcome を達成できるメカニズムを開発した。本稿では大気汚染や水質汚染を記述する pollution diffusion model に彼女のメカニズムを拡張した場合、果たして first best outcome を達成できるのかどうかを検討した。結論として、直感に反し必ずしも fist best outcome を達成できないということが示された。 

備考(Remarks)  

1992  中央銀行の貸出政策−理論的研究のサーベイ  共著   
経済学論究  , 関西学院大学経済学研究会  , 46巻3号  , 49-71(58-69)  , 1992/10   

概要(Abstract) サーベイランス・コストという中央銀行貸出に伴う非価格的費用の存在を前提に中央銀行貸出を通時的・継続的視点から分析した近年の2つの重要な理論的研究がある。それらはGoodfriend (1983) 及び Waller (1990) であり、前者は多期間モデルを用いて中央銀行貸出に及ぼす「期待形成」の効果を中心に、後者はゲーム理論的手法を用いて中央銀行貸出における「評判」の効果を中心に、それぞれ継続的取引としての中央銀行の貸出取引について興味深い分析を展開している。本稿ではこれらの研究の検討と今後の研究の方向づけを行った。(p.49〜71)
 担当部分:第2節「貸出政策における「評判」の効果」(p.58〜69)
 右上がりのマージナル・サーベイランス・コストの仮定の背後には現在過度に借入を行う銀行に対して、将来より強く圧力をかけていくという中央銀行の行動の仮定がある。この行動の一つの解釈は中央銀行の行う「道徳的説得」の名のもとに行われる「嫌がらせ」である。Waller (1990) は嫌がらせ(道徳的説得)が非価格的信用割り当ての credible な形態になるかどうかをゲーム理論における評判の理論を用いて議論をした。本節では彼の分析を詳細に検討した。 

備考(Remarks) 共著者 古川顕、竹治康公 

1992  垂直的統合と専売店制  単著   
南山経営研究  , 南山大学経営学会  , 7巻2号  , 199-216  , 1992/10   

概要(Abstract) 製造業者達がブランド間競争を念頭に置いた場合に専売店制というひとつのクッションをおくことによって価格競争緩和の効果が働くので、製造業者達は協調的な垂直的統合より専売店制を選ぶという一連の研究がある。しかし、本稿では、垂直的統合の方が製造業者はより正確な需要動向の情報を得られるという現実的な設定をモデルに導入した場合に、既存研究の結果と異なり、製造業者がみんなで専売店制を選んだ方が高い利益を得られるにも関わらず、各自は垂直的統合を選択してしまうという「囚人のジレンマ」的状況が発生する可能性のあることを示した。 

備考(Remarks)  

1991  中間組織と内部組織−取引形態への契約論的アプローチ  共著   
ビジネス・レビュー  , 一橋大学産業経済研究所  , 39巻4号  , 34-48(36-40)  , 1992/03   

概要(Abstract) 「企業」を取引を制御するメカニズムの1形態とみなし、取引の効率性の観点から企業の「境界」はどのように決まるのか−特にどのようなメカニズムのもとで人的資産への投資は効率的に行われるか−という問題(いわゆる 「Make or buy」の問題)を近年発展を遂げつつある不完全契約(incomplete contracts)のフレームワークを使って分析した。また、このフレームワークによる日本企業の分析への示唆をおこなった。(p.34〜48)
 担当部分(単独執筆):第2節「物的資産の所有分布と取引の効率性」(p.36〜40)
 取引を内部化することによって取引に不可欠な物的資産のコントロールに関する残余権が得られるとした場合に、企業の境界の変化が人的資産への投資にどのような影響を与えるかという問題を簡単なモデルにより分析した。Hart and Moore (1990) が示したように、最適な所有分布を決める重要な要因として 1) エージェントの人的資産への投資の相対的重要性、2) 物的資産に対するエージェントの「必要不可欠性」、3) 物的資産の「補完性」、の3つを挙げて論じた。 

備考(Remarks) 共著者 伊藤秀史,林田 修 

1990  継続的取引関係と複社発注  単著   
経済論叢  , 京都大学経済学会  , 146巻2号  , 32-47  , 1990/08   

概要(Abstract) 日本企業の部品取引、特に自動車産業や電子機器産業におけるメーカーと部品サプライヤーとの取引の特徴として 1) 取引関係が継続的であること、2) メーカーが過去の取引実績に基づいて、サプライヤーをランクづけしながら、複社発注の購買方針をとっていることがあげられる。本稿ではサプライヤーが事故などによって生産不能になる可能性を入れた無限回取引ゲームを分析し、継続的取引関係のものとでランクづけ複社発注の購買方針のほうが1社発注や他のルールでの複社発注よりも効率的であることを示した。 

備考(Remarks)  

1990  N人非協力交渉ゲームについて  単著   
経済論叢  , 京都大学  , 145巻5・6号  , 50-66  , 1990/05   

概要(Abstract) N人非協力交渉ゲームにおいてNが3以上の場合にはN人ナッシュ交渉解を唯一の完全均衡結果として正当化できないこと(すなわち多数の均衡結果が存在し解が特定できないこと)が知られているが、Jun(1987), Chae and Yang (1988) らはあるタイプの契約を交渉ルールに導入することによって期待される結果を唯一の完全均衡結果として導出した。本稿では彼らの結論が交渉ルールの変更(特に契約内容の変更)に対して、どの程度ロバストであるかを考察し、他のタイプの契約では完全均衡の一意性が失われることを示した。 

備考(Remarks)  

1986  中間生産物取引と取引に特殊的な投資  単著   
京都大学  , 93 p.  , 1987/03   

概要(Abstract) 完成車メーカーと部品会社間の取引に典型的に見られるようにカスタム化された中間生産物(部品)取引においては、当事者達の取引に特殊的な投資(たとえば開発投資)が要求され、取引もスポット的ではなく継続的取引と成らざるを得ない。しかし長期にわたる取引契約はしばしば不完全であり、非効率を生むことが予想される。本稿では、不完全契約のもとで発生する非効率性をモデル分析により明らかにした。そしてこのような非効率性を改善する様々な工夫を現実の例を挙げて議論した。 

備考(Remarks) 修士論文 

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