研究者詳細

教職員基本情報
氏名
Name
宮沢 千尋 ( ミヤザワ チヒロ , MIYAZAWA Chihiro )
所属
Organization
人文学部人類文化学科
職名
Academic Title
教授
個人または研究室WebページURL
URL
chihirom@nanzan-u.ac.jp
専攻分野
Area of specialization

文化人類学、歴史人類学、ベトナム研究

学会活動
Academic societies

東南アジア学会(1992.4~現在に至る)
東南アジア学会中部地区例会委員(2000.1〜2001.12)
日本文化人類学会員(1996.3〜現在に至る)
日本ベトナム研究者会議会員(2011~現在に至る)
日本華僑華人学会(2016.1~現在に至る)

社会活動
Community services

教員免許更新講習会講師(2010年10月)

愛知県立東海南高校総合的学習の時間講師(2015年11月12日)

大府市おおぶアカデミー市民講座(2018年9月15日)

愛知県立一宮北高校総合的学習の時間講師(2020年11月9日)

著書・学術論文数
No. of books/academic articles
総数 total number (34)
著書数 books (15)
学術論文数 articles (19)

出身学校
学校名
Univ.
卒業年月(日)
Date of Graduation
卒業区分
Graduation
   Classification2
早稲田大学文学部史学科・日本史学専攻 1985年03月  卒業 
詳細表示
出身大学院
大学院名
Grad. School
修了課程
Courses
   Completed
修了年月(日)
Date of Completion
修了区分
Completion
   Classification
東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻 博士課程  1999年03月  単位取得満期退学 
早稲田大学大学院法学研究科国際条約史論専修 修士課程  1993年09月  修了 
詳細表示
取得学位
     
学位区分
Degree
   Classification
取得学位名
Degree name
学位論文名
Title of Thesis
学位授与機関
Organization
   Conferring the Degree
取得年月(日)
Date of Acquisition
博士 学術博士(博総合224号)  ベトナム北部村落構造の歴史的変化 (1907-1997)  東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻文化人類学課程  1999年05月 
修士 法学修士  フランス領インドシナに於けるゲテイン・ソビエト運動をめぐる植民地主義と共産党   早稲田大学大学院  1993年09月 
学士 文学士    早稲田大学第一文学部史学科  1985年03月 
詳細表示
研究経歴
長期研究/短期研究
Long or Short
   Term research
研究課題名
Research Topic
長期研究  前近代ベトナム女性の財産相続権と祖先祭祀義務に関する歴史人類学的研究 

概要(Abstract) 前近代ベトナム女性の財産相続権は、男女均分相続が規範であるという説と、これを否定する男子優先説とがある。ここで従来見落とされていた祖先祭祀のための田である忌田に注目し、また族譜によって女子の婚姻の状態を検討することにより、しばしば女子は祖先祭祀義務を負うのと引き換えに忌田の所有権や耕作権を相続することを指摘し、従来の相続面積の均等・不均等でのみ女性の地位を語ろうとする視点を乗り越えようとする。 

長期研究  近代日本・ベトナム関係 

概要(Abstract) 東遊運動崩壊後の日本・ベトナム関係史。クオンデ候らの日本を拠点とした抗仏運動や大川塾の西川捨三郎ら仏領インドシナに長期滞在した日本人とベトナム民族主義者との関係を戦後まで射程に入れて検討する。 

長期研究  ベトナム南部宗教の歴史人類学的研究 

概要(Abstract) カオダイ教やホアハオ教を歴史人類学的に研究する。 

長期研究  近代ベトナム知識人の文明観・ベトナム文化観 

概要(Abstract) 近代ベトナムの知識人が、中華文明とフランスに代表される西洋文明の狭間で、どのような文明観を持ち、中国や西洋の影響を受けていない独自のベトナム文化とは何かを追求しようと苦悩したことについて、定期刊行物の論調を基に研究する。 

長期研究  ベトナム社会(特に農村)構造の持続と変化に関する歴史人類学的研究 

概要(Abstract) ベトナム村落社会の構造が,王朝期→フランス植民地期→独立と社会主義建設時代,現在の社会主義市場経済を経てどのように変わってきたのかを明らかにする。 

短期研究  現代ベトナムの村落部独居老人に対する家族規範の変化に関する研究 

概要(Abstract) 近年、ベトナムでは急激な経済発展のために村落部から都市や外国に労働人口が大量に移出しており、村落部に残った老人が独居するケースが増えている。このような状況下で家族規範や家族の在り方、儒教的な祖先祭祀にどのような変化が起きているかを研究する。また、ベトナム独自の老人介護のあり方も研究する。 

短期研究  ベトナム農村における農業合作社の役割 

概要(Abstract) 現在のベトナム農村における農業合作社の特に行政面だけでなく社会的側面に焦点をあてて,その役割を明らかにする。 

短期研究  ベトナム郷約の研究 

概要(Abstract) 15世紀に遡るベトナム村落の独自の掟、郷約を伝統郷約、フランス植民地時代の改良郷約、現代の新郷約と通時的に研究する。 

詳細表示
著書
年度
Year
著書名
Title of the books
著書形態
Form of Book
NeoCILIUS
   請求番号/資料ID
Request No
出版機関名 Publishing organization,判型 Book Size,頁数 No. of pp.,発行年月(日) Date
2023  西川寛生「戦時期ベトナム日記」1940年9月~1945年9月  共編著   
学習院大学東洋文化研究所叢書(風響社刊)  , B5  , 586p.  , 2024/03/15   

概要(Abstract) 満鉄東亜経済調査局附属研究所(通称・大川塾)を卒業し、北部仏印進駐に伴い当時のフランス領インドシナに渡った西川寛生氏の日記の全文の翻刻。1945年の日本軍によるフランス植民地機構解体(「仏印処理」)からベトナム民主共和国独立に至る時期に、ベトナム民族運動に関わった同氏の日記の全文に注釈や解説を付したもの。 

備考(Remarks) 武内房司学習院大学教授との共編。 

2021  東アジアにおける哲学の生成と発展 間文化の視点から  共著   
法政大学出版局  , A4  , 853+X  , 2022/02/22   

概要(Abstract) 担当執筆部分:第43章「フランス植民地期のベトナム知識人ファム・クインの「言語・文化ナショナリズム」と西洋哲学思想観」pp.801-821.
 ファム・クインは、雑誌『南風雑誌』(1917-1934)を創刊し、1932年まで主筆を務めたフランス植民地期のベトナム知識人である。彼は武力で植民地体制を打倒して独立を回復するのではなく、言語や文化の分野でベトナムのナショナリズムを発揚することを主張し、言論活動を繰り広げた。本稿では、ファム・クインの植民地時代のベトナム知識人としての特徴や彼の言論活動、特にその「言語・文化ナショナリズム」と西洋哲学思想観について述べた。
 クインは、フランス植民地期のベトナム知識人としては第2世代に当たる。この世代は、植民地支配によるフランス文明の流入に直面しながらも、伝統的な儒教教育を受けた者が多かった。しかし、彼は家庭の事情で幼くしてフランス式の「通訳学校」に学んで学位を得ており、科挙を受けたことも無く、漢文や儒教の知識も卒業後に「フランス極東学院」に職を得てから「自学自習」したという点で、異色の存在だった。
 『南風雑誌』の主筆になってからは、フランスの文学・哲学・思想を紹介する一方、「ことばがあれば、国がある」として、植民地体制の打倒よりも、ベトナム語表記による文体を整備しベトナム独自の「国粋」「国学」を確立することを主張した。
 西洋哲学に関しては、ルソーの革命思想よりも、ラテン語ではなくフランス語で文学や哲学・思想を著したラブレーやデカルトを重視した。自らを、ベトナムにおいて類似の事業に取り組む存在と自負していた。また、1920年代後半には植民地体制下での立憲制を主張した。
 1932年に皇帝バオダイに招かれて宮廷に入って首相を務め、1945年の八月革命の際に革命勢力に処刑されたが、21世紀に入って著作集が復刻されるなど、ベトナム国内でも本格的な再評価が始まった。
 

備考(Remarks)  

2019  近現代世界における文明化の作用   単著   
行路社  , A4  , 196p. 133-154  , 2020年3月31日   

概要(Abstract)  執筆担当部分:第6章「植民地期ベトナム知識人にとっての「文明」と「国学」」
『南風雑誌』主筆ファム・クイン(1892ー1945)は中国文明や西洋文明の影響を受けないベトナム独自の「国学」を確立しようと主張して言論活動を行った。その際、中国文明や西洋文明を否定するのではなく、中国文明の精神的な価値を重視しながら、西洋文明の利便性や批判的な考究方法を用い、両者を「調和」させることが肝要であることを提唱した。
 このようなクインの態度は、政治的には植民地支配を容認する立場を採ることとなり、彼は1930年代にバオダイ帝の側近になった。1945年にホー・チ・ミンがベトナム民主共和国を建国すると、クインは「越奸」として処刑され、民主共和国、社会主義共和国の下ではその著作は長く人々の目に触れることはなかった。しかしドイモイ政策で経済発展が追及され、伝統文化の役割が重視されるようになると、東西文明を調和させようとした彼の功績は再評価され、21世紀に入ると著書が復刊され、民間の財団から表彰されることになった。 

備考(Remarks) 大澤正晃、高岡祐介、中村督、服部寛、宮原佳昭、吉田早悠里と共著。南山大学地域研究センター共同研究シリーズ12 

2015  Weaving Women's Spheres in Vietnam- The Agency of Family, Religion and Community.  共著   
Brill  , 未設定  , 2016/01   

概要(Abstract) Rethinking Vietnamese Women's Property Rights and the Role of Ancestor Worship in Premodern Society: Beyond the Dichotomies.pp.57-80
ベトナムの王朝時代の女性の財産上の地位については、20世紀以降の学術的研究では、遺産相続分の男女均分が規範で、男女平等であるとされてきた。しかし21世紀に入り、男女均分規範はフランス人がつくり出した「神話」にすぎないとの説が出された。本稿では漢文で書かれた遺産相続文書や財産分割文書などを実際に分析することによってこの問題に対し再考を加えた。
 その際、従来のように単に男女間の相続分を比較するのではなく、族譜等を用いて、祖先祭祀義務の有無や婚姻の状態なども考慮に入れた。その結果、女子の相続分を男子と均等とする文書が多く残されており、婚出した女性も異族である夫や子孫とともに生家の祖先に対する祭祀義務を負うこと、両親が娘の婚家の子孫による祭祀の継続を願い、実際に半世紀近く祭祀が継続する例があることがわかった。これらの特徴は儒教の男子優先の原理から逸脱しており、王朝期の中国には見られないものである。男女均分規範は必ずしもすべての場合に実行されるわけではないが、フランス人による「神話」とは言えないことを明らかにした。 

備考(Remarks) Kato Atsufumi(editor), Hy V. Luong, Tran Thi Minh Thi,Ito Miho, Ito Mariko, Kirsten W.Endres, Thien-Huong T. Ninhと共著。 

2014  『西川寛生「サイゴン日記」一九五五年九月~一九五七年六月』  共編著   
風響社  , A5  , 369p  , 2015/2/20   

概要(Abstract) 西川寛生(本名捨三郎 1921-2006)は大川周明が設立した、「大東亜解放」の人材養成を目指す「東亜経済調査局附属研究所」(通称大川塾)を卒業して、1940年日本の仏印進駐に際しベトナムに渡った。1945年の敗戦まで、仏印進駐の西原監視団や山根機関、大南公司で働きながら、ベトナムの民族運動に関わった。1955年9月に大南公司がサイゴンに支店再開を許されると再びベトナムに渡り、社長松下光弘、日本工営社長久保田豊らと日本政府のベトナム賠償で建設されたダニムダムの調査、設計、建設作業に関わるなど、終生ベトナムにその一生を捧げた。本書はご遺族から利用を許された生前氏がつけていた日記を1955年9月から1957年6月まで採録した。ベトナム共和国の大統領となったゴー・ディン・ジエム政権成立時期に日本との賠償交渉の進展や政治・経済・国際関係の展開、民衆の暮らしなどを、豊富なベトナム体験から深い洞察力で綴ったものである。また、当時のベトナムの状況について読者の理解を促進するため、客注、60ページに渡る補注を施した。さらに宮沢が「西川捨三郎とその日記」を執筆した。 

備考(Remarks) 武内房司と共編。協力者は高津茂、北澤直宏。 

2011  『ことばと国家のインターフェイス』  共著   
南山大学地域研究センター  , A4  , 373p  , 2012/03   

概要(Abstract) 南山大学地域研究センター共同研究プロジェクトの成果報告書。宮沢担当部分は第4章「戦間期の植民地ベトナムにおける言語ナショナリズム序論」(75-100)。19世紀のベトナムの口語文学作品である『キム・ヴァン・キエウ伝』がベトナムの国粋・国華を表すものであるかという、1920年代の植民地下におけるベトナム知識人の論争から、「国が植民地化されても、ことばが残れば、民族や国は維持できる」という主張が生まれたことを示し、同時にそれへの反論など論争の具体的な経緯を負いながら、「ことばと国家のインターフェイス」という点から分析した。 

備考(Remarks) 加藤隆浩編著。笠原政治、松田京子、紙村徹、アントニサーミ・サガヤラージ、奥田博子、ムンシロジェヴァンジラ、鈴木建、牛田千鶴他17名執筆。 

2008  『社会変動と宗教の<再選択> ポスト・コロニアル期の人類学研究』(南山大学人類学研究叢書8)  共編著   
風響社  , A5  , 300  , 2009/03   

概要(Abstract) 南山大学人類学研究所第8期長期研究プロジェクト(2006-2007年度)の成果報告書。植民地期から第二次世界大戦後の「独立」「開発」の時代にも、「文明化の使命」などの植民地的発想が持続している点に特に注目し、そのような情況のなかで、宗教の「再選択」が行われていることを、論じた。
「序論」:趣旨説明と各論者の論文の位置づけの紹介。
「ベトナム南部メコン・デルタのカオダイ教の政治化と軍事化」:1920年代に、フランス直轄植民地であったベトナム南部のメコン・デルタに生まれたカオダイ教は、フランス植民地当局に恭順、未組織的反乱、反抗、協力、半独立化とめまぐるしく態度を変えた。信徒は、ベトナム人地主、小作人、下級官吏、クメール人農民、華人と幅広く、また教義も、儒教、道教を中心に、仏教、キリスト教も取り入れたシンクレティックなものであった。また、共産党に対しても、1930年の蜂起では、共産党のシンボルである鎌と槌を掲げながら、同時にカオダイ教の護符を身につけるなど、柔軟な態度を取っていた。信徒は共産党の運動が弾圧を受けると、カオダイ教に改宗するなどして、「宗教」と「革命」の選択・再選択を柔軟に行っていた。しかし、1945年の独立運動期には、当初、共産党に協力していたものの、一部を除いて、フランスに投降した。 

備考(Remarks) 森部一、坂井信三、川田牧人、吉田竹也、石原美奈子、河邊真次
pp.11-32「序論」を担当。
pp.255-287「ベトナム南部メコン・デルタのカオダイ教の政治化と軍事化」を担当。 

2007  『変化する医療と儀礼』(バクニン省ヴィエムサー村に見る富の再分配機構としてのむら−農村生産合作社を中心に  共著   
春風社  , B5  , 239p.(pp31−60)  , 2008/03   

概要(Abstract) バクニン省ヴィエムサー村では、国家の経済政策が市場原理を導入して変化した後も、その経済的社会的変化に即興的に
呼応しながらも、「国家によるバオカップ制度(通常「丸抱え制度」と翻訳される)」を「むらを単位としたバオカップ制度」に読み替えて、独自の社会政策を実行し、むら(=村)単位で形成されている農業生産合作社を通じて富の再分配を行った。そのことは国家が土地や農地を商品化する政策を導入する方向へ政策転換しても変化するきざしを見せなかった。このような事例からベトナムの政治体制は、一党制下の全体主義という観点からのみ理解することはできず、「対話型」という性格を持つというカークフリートの見解に賛意を表した。 

備考(Remarks) 板垣明美、末成道男、武内房司、樫永真佐夫と共著 

2004  『アジアの文化と経済ー流通・交換をめぐる学際的まなざし』(ベトナム北部・紅河デルタ村落における文化と経済発展の関係)  共著   
風響社  , B5  , 242p(pp183-209)  , 2005/03   

概要(Abstract) ベトナム北部では厳格な「社会主義計画経済」が1970年代後半に頓挫し、市場原理を取り入れた「社会主義市場経済」制度へ移行した。従来の国家による採算を度外視した補助金制度(バオカップ)は廃止された。ところが、農村部では、農民に長期使用権を認めた耕地が分給され、農民の収穫物の最終処分権が拡大する一方で、従来計画経済的農業を担ってきた農業合作社が、国家補助金(バオカップ)制を、合作社によるバオカップと読み換えて、国家の社会福祉政策の補完や、村内のインフラ建設、水利費、農地使用税の農民からの減免と合作社財政からの代納を行う所が出てきた。そして、生産関係や取引関係の複雑化に伴い、1945年の革命以前に、多くのむらが持っていた「郷約」を現代風に改めて施行するところも現われ、この動きは「法治国家」を目指すベトナム政府の国家的政策に取り入れられることになった。また従来の社会主義イデオロギーでは統制の対象になっていたむらの神社や宗教施設も復興され、国から文化財の認定を受けるところが増えた。ベトナム国家は文化を経済の上部構造としてのみ認識する唯物論を修正した。村落建設のこのような自主的動きと、ベトナム国家がこうし 

備考(Remarks) 宮沢千尋編著、中西久枝、クネヒト・ペトロ、原不二夫、坂井信三、森部一、中裕史、吉田竹也 

2004  『アジアの文化と市場ー流通・交換をめぐる学際的まなざし』(序論)  共著   
風響社  , A4  , 242(11-31)  , 2005/03   

概要(Abstract) 高度資本主義がグローバルな規模で全世界席巻する勢いを見せた1997年のアジア経済危機は、米国流エコノミストが主張するように、東南アジア諸国のクローニー資本主義が腐敗したために起こったのではなく、投機を目的とした外国資本の行動に端を発しているという立場に立ち、IMFのコンディショナリティを拒否して経済再生を図ったマレーシア、市場経済の発展に伴ってNGOも発展するという西欧流開発理論が通用しないイランの財団、仏教が過剰な市場化を抑制する仏教運動が行われているタイ、日本人というグローバルな人間が、経済的利益ではなく「自分の居場所」を求めて小規模商いを行うバリ、ロシア、中国、日本という経済大国にはさまれながら、名誉と友情を基盤とする交易を第2次大戦後まで続けたエベンギとロシア・コサック人、「社会主義市場経済下」の中国とベトナム、西アフリカの宝貝の交易から通人類学的な貨幣論を展開するなどの事例を解説し、グローバリズムを「飼い馴らす」ローカルな人々の動きを展望した。 

備考(Remarks) 宮沢千尋編著 中西久枝、原不二夫、坂井信三、森部一、中裕史、クネヒト・ペトロ、吉田竹也 

詳細表示
学術論文
年度
Year
論文題目名
Title of the articles
共著区分
Collaboration
   Classification
NeoCILIUS
   請求番号/資料ID
Request No
掲載誌名 Journal name,出版機関名 Publishing organization,巻/号 Vol./no.,頁数 Page nos.,発行年月(日) Date
2020  1945年3月におけるファム・クインの首相辞任  単著   
『アカデミア』、人文・自然科学編  , 南山大学  , 第21号  , 69⁻86  , 2021/01   

概要(Abstract) 1945年3月9日、日本軍はいわゆる「仏印処理」によりフランス植民地機構を解体した。ファム・クインは首相として日本特使である横山正幸と交渉し、バオダイ帝の内閣を代表して横山ととともにバオダイによる「独立宣言」発布や行政事務を分担した。
 しかし、バオダイが親政に乗り出して、ファム・クインを罷免する方針を出したことにより、クインは辞任を余儀なくされた。その背景には、1930年代から宮廷で権力を独占し、また1917年から宮廷に入るまで『南風雑誌』主筆として植民地支配の枠内から言論活動を展開していたクインに対する民族主義者らの反感があった。
 以上の経緯を、クイン自身、バオダイ、横山正幸、バオダイの官房長官ファム・カク・ホエの回想録に基づき時系列的に整理して述べた。 

備考(Remarks)  

2018  東アジア女性の伝統的財産権の比較研究に関する論点整理と展望  単著   
アカデミア 人文・自然科学編   , 南山大学  , 16  , 93-104  , 2018/06   

概要(Abstract) 東アジア女性の伝統的財産権の比較研究の一環として、中国とベトナムの比較を試みた。対象とする時代はベトナムの阮朝期と中国の清朝期である。中国清代に関しては主に1990年代以降の欧米や中国の研究に依拠して、通説のように宋代と比べて清代には女性の財産権が制限されたと一概には言えないことを述べた。儒教的な規範と異なり、清代の中国では女性の財産権が維持されていた。特に注目すべきは婚姻の際に女性が婚家にもたらした持参財である。婚姻後も女性は持参財の所有権や管理権、処分権を失わず、その持参財はしばしば夫やその家族、或いは生家を援助するのに使われた。また、持参財は息子の嫁や孫の嫁に相続されることもあった。さらに、清代中国では儒教規範に反して壻が花嫁の家に入る妻方居住婚が頻繁に行われ、持参財が生家に留まる傾向があることを先行研究に依拠して指摘した。
 ベトナムとの比較では以下のことが言える。ベトナム女性の財産権に関しては、遺産相続に関する資料が遺されているのに対し、中国清代に関しては持参財に関する研究が主であり、これは両地域の女性の財産の形態が異なっていることの表れであろう。また、最近の中国法制史研究では、滋賀秀三の財産権と祭祀権を一体視する見解に異議が唱えられる傾向にあるが、中国女性の財産権と祭祀権の関係は先行研究を見てもよくわからない。一方、ベトナムでは女性の財産権(遺産相続)と祖先祭祀権(義務でもある)が密接に結びついている。
 最後に、宮沢自身がこれまであまり注目してこなかった家族戦略やポリティックスの点に注目することの重要性を指摘した。 

備考(Remarks)  

2016  前近代ベトナム女性の財産権に関する研究動向と展望―史料の状況に注目して  単著   
アルケイアー記録・情報・歴史ー  , 南山アーカイブズ  , 11号  , pp.117-138  , 2017/03   

概要(Abstract) ベトナム女性の財産権に関する研究動向と展望を史料の状況に注目して述べた。ベトナム女性研究は従来、植民地期以後、特に1954年のジュネーヴ協定以後の時期に関する研究が圧倒的に多かった。数少ない前近代時期に関する研究は、著名な女性作家、王族、軍事的ヒロインに関するものが中心であり、一般人女性の生活に焦点を当てたものはほとんどなかった。
 しかし、1986年以降のドイモイ政策開始後、従来、ベトナム現地の研究者や外国人に門戸を閉ざしていた文書館や公立の図書館などが漢字・チュノム文献を公開するようになり、一般人女性の日常生活、特に経済生活に関する研究が可能になった。
 筆者はここで特に財産権に関する研究に注目した。これらの研究はベトナム女性のエージェンシーを明らかにする意義がある。具体的な研究の動向としては、1.筆者も取り組んでいる、族譜や嘱書を分析して、男性との比較で女性の財産上の地位を考察する研究、2.碑文に記された村落共同体や寺院に対する土地や金銭の寄進に見られる女性の経済活動である。
 最後に、東アジアの比較研究への展望を示した。ベトナムにおける男女均分相続規範や男女の輪番による祖先祭祀の慣行は、中国よりも17世紀までの朝鮮半島に近く、両者の比較研究が重要であると指摘した。 

備考(Remarks)  

2015  前近代ベトナム女性の財産権と祭祀財産相続ー忌田を中心にー  単著   
アジア・アフリカ地域研究  , 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科  , 15/02  , pp.208-233  , 2016/03   

概要(Abstract) 前稿(Miyazawa 2016)を受けて、ベトナム女性の財産権と祖先祭祀財産、祖先祭祀義務について考察した。
1.ベトナム女性の祭祀財産相続については、従来、香火についてのみ研究されてきたが、忌田がより重要であることを示し、香火と忌田の違いを示した。
2.婚出した女性が父母の遺産を相続する代わりに生家の祖先祭祀義務を負う実際の事例を挙げた。ひとつの事例では婚出した娘が兄弟と平等に遺産を相続する代わりに、父の正妻、その父、夭折した父の姉妹、祖母、曾祖母の祭祀を義務付けられている。もうひとつの事例では、婚出した女子を含むキョウダイ全てが父の遺した忌田を輪番で耕作し、祖先祭祀の支出に充てる。このような習慣は中国には見られないものである。
3.男女の「平等」を実現する場合、必ずしもその時点で生存している子孫の間の平等が図られるのではないこともある。忌田を遺した祖先が死んだ55年後に、その男子・女子(すでにほぼ全員が死亡)に忌田が均等に再分配された事例がある。男子・女子が起点となった男支・女支が形成され、女子の子孫である異姓の子・孫も忌田を相続している。「支」は儒教の原則から言えば、男系の男子子孫をたどってのみ形成されるはずであるが、ベトナムでは女子も支の起点となるのである。男女の「平等」の実現のされ方は、財産分割や家族の具体的な状況によって異なる。
4.ベトナム女性の財産上の地位について人類学的に位置づけ、朝鮮半島との類似性を指摘し、東アジア全体との比較への展望を示した。 

備考(Remarks) 査読付論文 

2012  ベトナム起源の宗教の越境に関する覚え書き-カオダイ教のカンボジアへの広がり(1926-1934)  単著   
東南アジア大陸部における宗教の越境現象に関する研究  , 科学研究費補助金最終報告書  , 1-14  , 2013/03   

概要(Abstract) 1926年にフランス植民地下の南部ベトナムで成立したカオダイ教がどのようにカンボジアへ越境し、カンボジア人の間に広まったかを、1926年から、布教の対象がカンボジア人から在カンボジアのベトナム人、華人へと写ったと言われる1934年までに区切って、主にフランス人やカンボジア人の先行研究を中心にまとめ、その問題点と今後の研究の展望を示した。 

備考(Remarks) 掲載誌名と同様の課題名を持つ科学研究費補助金の最終報告書(代表者・片岡樹京都大学アジア・アフリカ地域研究科准教授)。片岡樹、玉置充子、芹澤知、速水洋子、村上忠良、長谷千代子、吉野晃、小島敬裕、小林知、吉本康子、武内房司、中西裕二らが執筆。 

2012  クオンデのファン・チュウ・チン宛書簡と「サンテ監獄事件」  単著   
東洋文化研究  , 学習院大学東洋文化研究所  , Vol.15  , 51-80  , 2013/03   

概要(Abstract) ベトナム亡命王族クオンデ候の独立運動の経歴のなかで、従来深く研究されてこなかった1913年秋から1914年前半の欧州滞在期の活動を明らかにすることを目的とする。クオンデは、それぞれ英語、フランス語、ドイツ語に堪能なベトナム人を従者としてまずドイツに向かった。「敵の敵は味方」として、フランスのライバルであるドイツに援助を求めたが、要人の誰にも会うことできず失敗に終わった。しかし、同時に祖国を植民地支配したフランスにも働きかけた。フランス滞在中のファン・チュウ・チンにフランスの要人を紹介して欲しい旨、手紙を出したのである。しかし、チンはこの手紙をフランス植民地省に提出し、これはチンはドイツとの通牒者であるとの嫌疑を受ける契機になり、第一次世界大戦勃発直後にチンは逮捕されるに至った。クオンデは前インドシナ総督サローにも手紙を書いている。しかし、この試みは何ら成果をもたらさず、クオンデは1913年末に英国にわたり、翌年中国にも渡るが、1915年、1909年に追放された日本に舞い戻った。クオンデは独立達成のためなら、当の支配国フランスや内心では警戒感を抱いていた中国とも手を結ぶ機会主義的行動を取った。

 

備考(Remarks)  

2010  Vai Trò Hội Nguoi Cao Tuoi Trong Su Nghiep Xay Dung Que Huong Tinh Bac Ninh. Tinh Tu Tri Lang Xa o Dong Bang Song Hong, Viet Nam  単著   
International Workshop on Village Monagement Culture in Ha Tinh Province  , Ha Tinh Culture, Sports and Tourism Department, Nanzan University and Institute of Vietnamse Studies and Development Scieneces  , 38-45  , 2011/03/15   

概要(Abstract)  

備考(Remarks)  

2010  ベトナムのアーカイブズ-国家文書保存局を訪問して-  単著   
アルケイア  , 南山大学史料室  , 5  , 113-128  , 2011/3   

概要(Abstract)  

備考(Remarks) ベトナムの国家文書保存局と傘下のアーカイブズ、またハノイ国家大学、人文社会大学事務管理及びアーカイブズ学科を訪問した際の見聞や、実際に研究者としてベトナムのアーカイブズを利用した経験をもとに、ベトナムのアーカイブズが作られてきた歴史的経緯、国家政策や制度の変遷、現状などにつき紹介した。 

2005  クオンデ侯と全亜細亜会議長崎大会  単著   
ベトナム 社会と文化  , 風響社  , 7  , 80-109  , 2006/03   

概要(Abstract) 1926年8月1日から、政友会代議士今里準太郎のもとで、全亜細亜民族大会第1回会議が長崎で開催された。アジアの被植民地の解放を訴える大会であったが、台湾、朝鮮など日本の植民地はどうするのかというジレンマを抱えた大会でもあった。クオンデは大会3日まで姿を見せなかったが、大会最終日突然登壇し、ベトナム人の信仰する儒教・仏教は、西洋の博愛、人類愛であること、フランスの横暴などを訴えた。かつての愚民観は演説内容には見られなくなっていた。 

備考(Remarks)  

2005  再来日後のベトナム東遊運動盟主クオンデ候をめぐる日仏植民地帝国の対応と取引  単著   
ベトナムの社会と文化5・6合併号  , 風響社  , 5・6合併  , 115ー150  , 2005/10   

概要(Abstract) 本稿は東遊運動盟主クオンデが仏の圧力で日本を退去した後、1915年ごろに再来日を果たし、(1)中国人と偽りながら、日本人に財政的援助を受けながら、学校に通ったり、側近と植民地ベトナムの苦境を訴える言論活動をしていたこと、(2)しかしその活動は、1925年の
日仏の秘密の協定で、日本外務・内務両省が詳細に調べ、フランス側に報告していたこと、(3)長崎で行われる予定の「全亜細亜民族会議に出席をよていしていたことを明らかにした。 

備考(Remarks)  

詳細表示
その他研究業績
年度
Year
題名等
Titles
カテゴリ
Category
細目
Authorship
掲載雑誌名等 Publishing Magazine,発行所 Publisher,巻/号 Vol./no.,頁数 Page nos.,発行年月(日) Date
2019  Familial Properties: Gender, State, and Society in Early Modern Vietnam, 1463-1778 by Nhung Tuyet Tran.  書評  単著 
Journal of Southeast Asian Studies  , Center for Southeast Asian Studies, Kyoto University  , vol 8, No.3  , 448-453  , 2019/12   

概要(Abstract)  

備考(Remarks) 査読有。 

2018  「東アジア比較人類学に向けての日本と韓国のネットワーク活用」  コメント  その他 
2018/11/18   

概要(Abstract) 2018年度南山大学人類学研究所第2回公開シンポジウム「日本と韓国の人類学ネットワーク」において、本田洋、林慶澤報告に対してベトナム文化人類学研究の立場からコメントした。韓国人類学や日本人類学の研究蓄積やネットワークがベトナム人類学の発展に貢献できるとの提言を行った。
 また、先駆者として、フランス領インドシナ時代のベトナムで研究・言論活動を行った日本植民地統治下の朝鮮人である金永鍵の事績を紹介した。 

備考(Remarks)  

2009  「兄弟党時代のベトナム党のマラヤ共産党との関係の一側面  口頭発表  その他 
南山大学アジア・太平洋研究センター  , 南山大学アジア・太平洋研究センター  , 2009/06   

概要(Abstract) 内容は以下の通り
1.ベトナム側では最近、マラヤ共産党員のインドシナ戦争への貢献への評価が高まっており、外国人部隊に関する回想記や新聞のインタビューなどが著されている。それらによると少なくとも4人のマラヤ共産党員が外国人部隊に参加した。
うち一人は、2005年段階でもベトナムに生存していた。
2.通説では、マラヤ共産党書記長で、イギリスや日本のスパイであったライテクについて、ソフィー・クイン-ジャッジの研究から、チュオン・フオック・ダットというベトナム華人で1930年代初めにフランス植民地当局に逮捕された人物がそれにあたるのではないかという説を紹介した。 

備考(Remarks) 同センター主催の「原不二夫著『未完に終わった国際協力−マラヤ共産党と兄弟党』を読み解く」で口頭発表した。
発表者コメンテーターは以下の通り。
村嶋英治、蔡毅、小林寧子、中村元哉 

2006  ベトナムに関する日本人類学研究の総括と現地への発信  科研報告書  単著 
研究代表者 末成道男  , 345  , 2006/07   

概要(Abstract) わが国におけるベトナムの人類学的研究が急成長を遂げているものの、相互交流が十分でなく、分散しかねない現状に鑑み、研究会を組織して、その活動を通じて、成果を集約しまとめたものである。ベトナムに関する人類学的研究主要業績目録に解題を附し、地域や民族などテーマごとに研究レビューを執筆し、ベトナム語訳を付け、一冊にまとめて本報告書とするともに、データベースを作成し
インターネットを利用してベトナムや、その他の世界に発信することを試みた。宮沢んは北部キン族研究の解題と参考文献リストの日本語部分(pp23−29 

備考(Remarks) 末成道男以下計31名執筆 

2005  Hoat Dong Chong Phap cua Nguoi Viet Nam Sau Phong trao Dong Du That Bai  国際学会発表  その他 
ハノイ国家大学(ベトナム)  , 2005/11   

概要(Abstract) 「東遊運動瓦解後の在日べトナム人の抗仏活動」(東南アジア史学会 於 愛知大学)と、ほぼ同内容をベトナム語で発表した。多くの参加者が知らない新事実だったので、議長報告で2回言及されるなど、新しい論点を提示できて有意義であった。 

備考(Remarks)  

2005  Jourenys of Body, mind and spirit  書評  単著 
Asian Folklore Studies  , Nanzan University Anthropolojical Institute  , LXV-2  , 337-338  , 2005/10   

概要(Abstract) 本書は1975年のベトナム戦争終結以来はじめての、米越両国の人類学博物館の共同作業を通じて、ベトナムの民俗や少数民族を紹介した本である。その意味で非常に意義あるものである。写真やイラストはどれも美しく、魅力的で、文章とともにベトナムの生活を生き生きと描いている。戦争のことは極力ふれられていないが、例えば戦争で行方知らずになった夫、兄、父を祈祷師に探させるようなことが家族によって行われていることや、中部高原の土地争いの遠因は米軍が戦争中、民族間の離反を引き起こそうと少数民族ゲリラを養成しようとした。 

備考(Remarks)  

2005  20世紀ベトナムの民間「大同理想」について  国際学会発表  その他 
アジア国際民俗学会  , ベトナム文化研究院  , 2005/09   

概要(Abstract) 大同は『礼記』の礼運編に出てくる中国古来のユートピアであるが、19世紀半ばの太平天国で中国の知識人たちに受入れられるようになった。その際、『礼記』が『春秋』と結び付けられ、西洋の進歩史観の中国語版が生まれた。一方、ベトナムでは、1907年の「大同経寳」を見る限り、『易』や朱子学と結びつけられ、尭舜の世が理想化されており進歩史観は見られない。しかし、中国では民衆が革命の際に、大同を社会主義と結びつけていないが、ベトナムでは知識人から、名も無い村人も大同=社会主義と理解した。 

備考(Remarks)  

2005  東遊運動後の在日ベトナム人の抗仏活動  講演  その他 
東京外国語大学  , 2005/04   

概要(Abstract) 1907年の日仏協約で、東遊運動で来日した日本人はほとんど、日本を追われたが、クオンデや陳福安らごく一部は日本にとどまったたまま、中国人と偽って、東京大學や早稲田大学で勉学を続けたり、「全亜細亜民族会議」に参加して、言論でフランスの植民地政策を批判するなど、ひそかに活動を続けるなどしていたことを日本外務省史料で明らかにした。 

備考(Remarks) 東京外国語大学主催東遊運動100周年記念シンポジウム 

2004  ベトナムの土地問題  発表採録  その他 
文部科学省科学研究費特定領域研究  , 文部科学省科学研究費特定領域研究(司法改革班)  , Working paper 8  , 32  , 2004/07   

概要(Abstract) ベトナムの土地法が改正されるにあたって、どのような司法的問題が生じ、この研究結果からどのような助言ができるかという問題意識を前提に、実情報告として、宮沢の調査村の土地運用の独自の方法を紹介した。コメントでは、ベトナムの土地政策が社会保障と土地の商品化の間で揺れ動いていること、地方差が大きく、地方語との対応が必要とされていること、他の旧社会主義国との比較の視点から多くの論点が出された。 

備考(Remarks) 2003年11月1日に行われた発表、コメント、討論の採録 

2004  重点プロジェクト「伝統と法」に関する研究報告・ベトナム法整備と伝統法  採録  その他 
アジア法整備支援 体制移行国に対する法整備支援のパラダイム構築  , 教育協力研究センター  , 43‐45、51ー56  , 1901/01   

概要(Abstract) 前項発表の要旨と質疑応答の採録 

備考(Remarks)  

詳細表示
研究発表
年度
Year
題目又はセッション名
Title or Name of Session
細目
Authorship
発表年月(日)
Date
発表学会等名称 Name, etc. of the conference at which the presentation is to be given, 主催者名称 Organizer, 掲載雑誌名等 Publishing Magazine,発行所 Publisher,巻/号 Vol./no.,頁数 Page nos.
2021  「『西南二十八孝演歌』と『大南一統志』『大南寔録』に見る阮朝期の老親扶養の規範意識」  単独  2021/12/18 
「ベトナムのケア研究会」・「東アジアの高齢者の住まいと居場所―アタッチメントとデタッチメントの両面に注目して(植松基金研究会)」合同研究会   

概要(Abstract) 19世紀から20世紀におけるベトナムの「孝子伝」や「貞女・烈女伝」中の老親扶養に関するエピソードを抽出し、何が理想とされているかを探った。 

備考(Remarks)  

2020  共同研究会、「東アジアにおける哲学の生成と展開―間文化の視点から」、第三回研究会  単独  2020/08/29 
植民地期ベトナムの言語・文化ナショナリズムーーファム・クインと「『南風雑誌』を中心に  , 国際日本文化研究センター   

概要(Abstract)  『南風雑誌』主筆ファム・クインはフランス植民地支配の枠内で言論活動を繰り広げた「新仏派」知識人の代表的存在である。本講演では、フランスの通訳学校出身で科挙を受験しておらず、1945年の八月革命の際に処刑されるという彼の特異な経歴を先行研究を参照してベトナム知識人の系譜の中に位置づけるとともに、その言論活動を「言語・文化ナショナリズム」と名付けてその特徴を紹介した。
 併せて、彼の西洋哲学観を紹介した。それは、啓蒙思想家でフランス革命に大きな影響を与えたルソーの思想を危険視し、デカルトやラブレーがラテン語でなく、フランス語で著作を書いたことを高く評価するというものであった。また、彼は、ベトナム独自の「国学」の確立を主張し、それはベトナム語のローマ字表記であるクオックグーによってのみ可能であるとして、クオックグーの文体の確立を訴えた。彼は自分自身がベトナムのラブレー、デカルトであるという強い自負を持っていたと推定されるのである。 

備考(Remarks) 京都大学で対面、オンラインのハイブリッド方式で開催。宮沢はオンラインで報告。 

2019  植民地期ベトナム知識人にとっての「文明」と「国学」  単独  2019/09/04 
南山大学地域研究センター  , 南山大学地域研究センター共同研究「近代のヨーロッパとアジアにおける「文明化」の作用」   

概要(Abstract) 『南風雑誌』(1917~1934)の創刊時から1932年まで主筆を務めたファム・クイン(1892~1945)は、ベトナム独自の「国学」の確立を提唱した。その際、彼はベトナムが古来から影響を受けて来た中華文明と、フランスの植民地支配によりベトナムに持ち込まれた西洋文明を融合してベトナムの国学に役立てようという「東西文明融合論」を唱えた。また、ベトナム語のアルファベット表記であるクオックグーの文章・文体を確立することが、ベトナム独自の国学にとって重要であると「言語・文化ナショナリズム」を主張した。 

備考(Remarks) 大澤正晃・高岡祐介編『近現代世界における文明化の作用 「交域」の視座から考える』、第6章「植民地期ベトナム知識人にとっての「文明」と「国学」―ファム・クインと『南風雑誌』を中心に」、行路社、133ー154、に収録。 

2018  「歴史人類学から見た老親の扶養ー「養老」を中心にー」  単独  2018/09/29 
東南アジア学会中部例会(於愛知大学)  , 東南アジア学会   

概要(Abstract)  ベトナムの家譜や嘱書(遺産相続文書)に見られる老親扶養のための財産「養老」について、19世紀前半のハノイ近郊村落の事例を分析した。動産と不動産から成り、動産は子が老親に提供する籾・衣服・茶・タバコなどの量や額が詳細に決められていることがわかった。不動産は子に耕作の義務を定め、典売(買戻し約款付の売却)や絶売(買戻し約款無しの売却)を禁じ、将来の子孫の人口増加にも備えて土地を予め取っておくなどの措置を講じていることがわかった。単に老親の扶養だけでなく、子孫の生計維持を目的としていることが推察される。
 また、男子に老親の扶養義務を遂行するように日数を均等に分けた予定表が作成されているなど、この事例においてはかなり計画的な扶養を考えていることがわかった。さらに事例を集めて、香火田や忌田などとの違いなどを分析していきたい。 

備考(Remarks) 東南アジア学会・京都産業大学総合学術研究所科研再チャレンジプログラム特定課題研究「ベトナムの独居高齢者をめぐる家族規範の形成と実践の複相性」共催

他の発表者:加藤敦典氏(京都産業大学)、比留間洋一氏(星城大学)、コメンテーター:岩井美佐紀氏(神田外国語大学) 

2016  ゾミア論再考―フモン族の反乱・メシアニズムの視点から  単独  2016/09/30 
ゾミア研究会  , ゾミア研究会   

概要(Abstract) James Scottのいわゆるゾミア論に関して、発表者が関心を抱いているフモン族の事例から再考と反論を試みた。 

備考(Remarks) 於京都大学東南アジア研究所 

2016  Rethinking Vietnamese Women's Property Rights and the Role of Ancestor Worship in Premodern Society: Beyond Dichotomiesとその後の展開  単独  2016/05/15 
日本ベトナム研究者会議2016年度前期研究大会  , 日本ベトナム研究者会議   

概要(Abstract) Kato Atsufumi (eds.).Weaving Women's Spheres in Vietnam- The Agency of Women in Family, Religion, and Community(Brill 2015).の合評会。発表者は他に加藤敦典、伊藤まり子。コメンテーターは速水洋子。本書に所収の拙稿とその後の研究成果を発表した。 

備考(Remarks) 於東京大学駒場キャンパス。 

2015  逐次刊行物総合目録データベース作成によるベトナム研究者間の地域研究情報共有化に向けて  単独  2016/02/26 
共同利用・共同研究拠点「東南アジア研究の国際共同研究拠点」  , 京都大学東南アジア研究所   

概要(Abstract)  

備考(Remarks)  

2015  ベトナム女性の伝統的財産権と祭祀財産相続  単独  2015/08/02 
百越の会  , 百越の会   

概要(Abstract) ベトナム女性の伝統的財産権と祭祀財産の相続については、従来、男女均分相続規範の存在が言われてきたが、21世紀に入ってから、これをフランス植民地主義者が創りだした言説であるという主張が起こってきた。本発表ではこうした言説批判的研究に反論するとともに、ベトナム女性の伝統的財産権を実際の相続事例に基づいて論じた。さらに祭祀財産については、従来の香火田のみの研究を批判し、女性が頻繁に相続し、母方親族に対して設定されることも多い忌田に注目すべきことを指摘し、忌田の相続事例を分析した。 

備考(Remarks) 於国立民族学博物館 

2014  「博士論文『ベトナム北部村落構造の歴史的変化』(1907-1997)とその後」  単独  2014/05/31 
科学研究費基盤研究「アジア農業金融研究のパラダイム転換に向けて」発表会  , 同上   

概要(Abstract) 博士論文の内容と博士論文提出(1999年5月博士号取得)以降の調査村の変化について発表した。省都に編入され、近隣に外国企業も入る工業団地が生まれて若者が労働者として通勤するようになった。農業政策が変わり、行政的な機能を持っていた農業合作社の比重が低下して、インフラ投資も博士論文調査時代に比べ活発ではなくなった。代わりに村長や行政村が形式的に整備されるようになったが、財源は無い。このような状況下で
自前の豊富な財源を持ち、インフラ投資を行ったのは村の老人会であった。老人会は村内の仏教時や村の守護神の神社を管理し、布施や宗教儀礼をおこなう者が納める手数料などを財源にした。その財政規模は2007年には行政の財政規模の2倍を超えていた。一方、農業振興策としての農村金融組織は、収入源としての農業の比重が低下したことにより、未整備であった。農業経営における家族のあり方も未解明な部分が多い。 

備考(Remarks)  

2013  「前近代ベトナム女性の財産権と祖先祭祀の役割」  単独  2013/07/13 
東南アジア学会中部例会  , 東南アジア学会   

概要(Abstract) 前近代ベトナム女性の財産権については、15世紀の『国朝刑律』に規定された両親の遺言無き場合の男女均分規定が規範となっており、それが双系的家族制度に由来するとされてきた。しかし、21世紀に入り、そのような見方は「植民地時代に創られた神話」としてこれを否定する新説が現れた。報告者はこの新説に対し、単なる法律文の解釈ではなく、実際に作られた遺言書や族譜の祖先祭祀に関する規定などを検討することにより反論を加えた。
すなわち1)男女均分を定めた遺言書が多く存在する、2)中国の資料には全く見られないことであるが、ベトナムでは婚出した娘がや田畑の所有権や使用権を享受するのと引き換えに、実家の祖先崇拝に一定の責任を持つことがおこなわれている。3)その所有権や使用権は、婚出した娘の子孫に継承されることもある。4)完全な意味で双系的ではないが、その要素を持っていると考えられる。 

備考(Remarks)  

詳細表示
研究助成
年度
Year
助成名称または科学研究費補助金研究種目名
Name of grant or research classification for scientific research funding
研究題目
Research Title
役割(代表/非代表)
Role
助成団体
Granting body
助成金額
Grant amount
2020  科学研究費補助金  マルチ・アーカイブズ的調査によるアジア・太平洋戦争期日本・ベトナム関係史の再検討 
代表  日本学術振興会   

研究内容(Research Content)  

備考(Remarks)  

2020  学習院大学東洋文化研究所一般研究プロジェクト  民間アーカイブズより見た近現代日本・ベトナム関係 
非代表  学習院大学東洋文化研究所   

研究内容(Research Content)  

備考(Remarks)  

2019  科学研究費補助金  ベトナム村落の独居高齢者をめぐる規範形成の動態と文化実践の再編:人類学を中心に 
非代表  日本学術振興会   

研究内容(Research Content)  

備考(Remarks)  

2018  南山大学地域研究センター共同研究プロジェクト  近代のヨーロッパとアジアにおける「文明化」の作用」 
非代表     

研究内容(Research Content)  

備考(Remarks)  

2018  京都産業大学総合学術研究所科研再チャレンジプログラム特定課題研究  ベトナム村落の独居高齢者をめぐる家族規範の形成と実践の複相性 
非代表  京都産業大学総合学術研究所  100万円 

研究内容(Research Content)  

備考(Remarks)   

2017  南山大学パッヘ研究奨励金I-A-2  東アジアとの比較の視点から見た前近代ベトナム女性の経済活動におけるエージェンシー 
代表    21万6千円 

研究内容(Research Content)  

備考(Remarks)  

2017  科学研究費補助金  逐次刊行物データベースを利用したインドシナ3国出版思潮の研究 
非代表者     

研究内容(Research Content)  

備考(Remarks)  

2017  学習院大学東洋文化文化研究所一般研究プロジェクト  植民地期ベトナムにおけるアーカイブズ制度の形成と変容 
非代表  学習院大学東洋文化研究所   

研究内容(Research Content)  

備考(Remarks)  

2016  南山大学パッヘ研究奨励金I-A-1  朝鮮との比較の視点から見たベトナム女性の伝統的財産権と祖先祭祀上の地位 
代表    100万円 

研究内容(Research Content)  

備考(Remarks)  

2015  東南アジアの国際共同研究拠点  逐次刊行物総合目録データベースによるベトナム研究者間の地域研究情報共有化に向けて 
代表  京都大学東南アジア研究所  60万円 

研究内容(Research Content)  

備考(Remarks) 2015年度―2016年度 

詳細表示
教育活動
年度
Year
タイトル
Title
内容等
Content
活動期間
Period of Activities
2021  「アジアとの出会い1.2」の教材作成と改訂 

オンライン授業に特化した教材作成と改訂 

2021年度Q2,Q3 
2021  「地域の文化と歴史(東南アジア)」の教材作成  

当該科目のオンライン授業に特化した教材の作成と改訂。 

2021年度Q2 
2021  「歴史人類学」の教材作成と改訂 

当該科目のオンライン授業に特化した教材の作成と改訂 

2021年度Q1 
2021  「地域の文化と歴史(東南アジア)」の教材作成 と改訂 

当該科目の教材の作成と改訂 

 
2020  共通教育科目「アジアとの出会い1」「同2」の教材作成 

共通教育科目「アジアとの出会い1」「同2」のオンライン配布教材・資料の作成。

オンライン授業中に口頭、チャット、授業後はメイルで質問に答えたことが好評だった。 

2020年度第2Q,第3Q 
2020  「人類文化学演習ⅠA」の教材作成 

人類文化学科「人類文化学演習Ⅰ」のオンライン配布教材・資料の作成。

分担を決めてゼミ生がテキストを発表し、他の学生はそれを聞いているだけというやり方をせず、全員が毎回テキストの内容をまとめてレジメを作成し、オンラインで提出した。授業では各人のレジメに書かれたコメントや質問に回答しながら、改めてテキストを解説した。この作業を繰り返すことにより、理解が深まったと評価された。 

2020/04~2020/05 
2020  「歴史人類学」の教材作成 

人類文化学科「歴史人類学」のオンライン配布教材・資料の作成 

2020/04~2020/05 
2020  「地域の文化と歴史(東南アジア)」の教材作成 

人類文化学科「地域の文化と歴史(東南アジア)」のオンライン配布教材・資料の作成 

2020/04~2020/05 
2020  大学院人間文化研究科人類学専攻博士前期課程「歴史人類学研究(グローバル社会論)」の教材作成 

大学院人間文化研究科人類学専攻博士前期課程「歴史人類学研究(グローバル社会論)」のオンライン配布教材・資料の作成 

2020/04~2020/05 
2018  アジアとの出会い2 

 高校までの「世界史」「日本史」と分けて歴史を考えるのではなく、世界の中の日本、アジアの中の日本を意識できるような授業を心がけた。自主復習課題を課して、提出者には添削して返却し、さらに履修者全員に対してポイントの解説を行った。
 履修者からは「日本史/世界史という区分ではなく、歴史を全体的に見ることができた」「復習課題をやって、添削を受け、さらに解説を聞くことで学修内容が身についた」と評価された。毎回、自作のプリント、映像資料を用いたことも理解が進むと評価された。 

2018年度クォーター3 
詳細表示
研究活動/社会的活動
年度
Year
活動名称
Name of activities
活動期間
Period of Activities
2020  愛知県立一宮北高校「総合的学習の時間」講師  2020/11/09 

活動内容等(Content of Activities) 文化人類学とは何かを紹介する模擬授業。併せて、インターネットを活用したバーチャルミュージアムで異文化を知る方法を紹介した。 

2020  学習院大学東洋文化研究所客員研究員  2020/04/01~2022/03/31 

活動内容等(Content of Activities) 学習院大学東洋文化研究所一般研究プロジェクト「民間アーカイブズより見た近現代日本・ベトナム関係」、客員研究員 

2019  訪問研究員(フランス共和国エクス・マルセイユ大学アジア研究所)  2019/09/01~2019/11/30 

活動内容等(Content of Activities) 2019年9月1日~2019年11月30日まで所属し、この間、フランス国立海外領土資料センター、フランス極東学院、アジア協会、フランス国家図書館で資料収集を行った。 

2019  訪問研究員(ベトナム社会主義共和国ハノイ国家大学ベトナム研究及び開発研究センター)  2019/05/15~2019/03/31 

活動内容等(Content of Activities) 2019年5月~2020年3月まで所属し、この間、ベトナム国家アーカイブズセンター第1局、同第2局、ベトナム国家図書館、ホーチミン総合科学図書館、ベトナム漢文チュノム研究院で資料収集を行った。 

2018  「フィールドワーク(文化人類学)Ⅰ、Ⅱ」調査報告書  2019/03/22発行 

活動内容等(Content of Activities) 「ユネスコ無形文化遺産上野天神祭に見る「伝統文化」の維持・継承におけるコミュニティの役割」(61p)。 

2016  多治見西高等学校附属中学校模擬授業  2016/06/22 

活動内容等(Content of Activities) 同校が「社会科見学」の一貫として南山大学を訪問されたのに伴い、「大学で何をどう学ぶかー文化人類学のすすめ」と題し、模擬授業をおこなった。於南山大学人類学博物館。中学生19名、引率教諭2名。 

2015  東海南高校「総合的学習の時間」  2015/11/12 

活動内容等(Content of Activities) 進路指導の一貫としての模擬授業を「ベトナムの文化と暮らし」という題目でおこなった。ベトナムの概況、葬式を例に取ったベトナムと日本の文化の違い、異なる文化を異質と切り捨ててしまわずに、異なるからにはその社会や民族なりの理由があることを理解し、異文化を尊重する「文化相対主義」的な視点が現代社会を生きる上で大切であることを述べた。 

2014  研究発表  2014/10/31 

活動内容等(Content of Activities) 「アジア・アフリカにおける宗教と統治研究会」(研究代表者・宮沢千尋)発表

題目「20世紀末のゾミア?ベトナム・フモン族の“王僭称運動”」(2014年10月31日発表) 

2014  「アジア・アフリカにおける宗教と統治研究会」  2014/08~ 

活動内容等(Content of Activities) アジア・アフリカ地域を研究する大学院博士後期課程学生(京都大学アジア・アフリカ地域地域研究科2名、南山大学大学院人間文化研究科1名)と、当該地域に関する研究発表を行う回である。2014年度は8月、12月、1月の3回研究会を行った。このテーマに関心を寄せる南山大学人文学部人類文化学科生2名、外国語学部フランス学科生1名の参加があった。 

2011  博士論文外部審査委員  2012/01/19 

活動内容等(Content of Activities) 国立民族学博物館総合研究大学院大学論文博士外部審査委員(伊藤まり子『カオダイ教ハノイ聖室の民族誌的研究―ベトナム北部地域の都市における女性たちの社会関係―』) 

詳細表示
著書・学術論文に関する統計情報
年度
Academic Year
学術研究著書の件数
No. of Academic Books
学会誌・国際会議議事録等に掲載された学術論文の件数
No. of Academic Articles in Journals/Int'l Conference Papers
学内的な紀要等に掲載された学術論文の件数
No. of Academic Articles Pub'd in University Bulletins
学会受賞等の受賞件数
No. of Academic Awards Received
国際学会でのゲストスピーカーの件数
No. of Times as Guest Speaker at Int'l Academic Conferences
国際学会での研究発表の件数
No. of Presentations of Papers at Int'l Academic Conferences
国内学会でのゲストスピーカーの件数
No. of Times as Guest Speaker at National Academic Conf.
国内学会での研究発表の件数
No. of Papers Presented at National Academic Conf.
2023 
2022 
2021 
2020 
2019 
2018 
2017 
2016 
2015 
2014 
詳細表示

2024/04/18 更新