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掲載雑誌名等 Publishing Magazine,発行所 Publisher,巻/号 Vol./no.,頁数 Page nos.,発行年月(日) Date
2017  何やってんだ,外国語(英語)教育! 人工知能時代が来る」  寄稿  単著 
月刊 新英語研究(The New English Classroom)  , 三友社出版  , 2017/05/10   

概要(Abstract) 実用超重視の感がある昨今の外国語(英語)教育は疑問である。義務として学ぶ教科が「使える」ことを主な目的にするのは,果たして教科としてふさわしいのだろうか。外国語教育はいま,「使える」結果を出さなければ,成功とはみなされない風潮すらある。取った点数や級こそが評価と言わんばかりである。日本語環境の社会で外国語教育は数々の物理的・教育的制約を受けながら実施されている。一方で世間は,必ずしも正しいとは思えない英語有用論を押し付ける。子どもたちの英語授業観を推測すると,外国語教育,イコール「入試科目」及び「使える」ようになることではないかと懸念する。
「使える」英語はしかし,本当に使える時代が来るのだろうか。近未来はさらに多くのものがインターネットとつながり,それを支える人工知能(AI)の時代である。今の半数近くの職業はコンピュータに取って代わられ,自動車は人の運転なしに走り,ロボットが人を介助する日々である。多言語自動通訳・翻訳さえ,実現するのは時間の問題と言われる。経済界の要請に応える形で推進する英語が使える人材は,皮肉なことに,コンピュータに頼らざるを得ないだろう。さらなる労働力不足と人件費高騰が予測される。日常的に相当高度な母語話者英語が使える人材は別として,「英語が使える」程度の人材の相対的価値は現在より下落するだろう。外国語教育を人材教育とだけみなす限り,避けられない結末である。
 

備考(Remarks)  

2016  江利川春雄著「英語と日本軍 知られざる外国語教育史」  書評  単著 
月刊 新英語研究(The New English Classroom)  , 三友社出版  , p.59  , 2016/12/10   

概要(Abstract) 英語を主とした外国語の教授・教育について,軍隊とりわけ日本軍という軸に沿って,豊富な資料を用いて丹念に描いた外国語教育史である。本書は同時に,学校教育という枠内で,外国語(英語)授業の目的,教授法,評価などを論じる際に見失いがちな課題について再考させる。学校英語に関わる全ての方にお勧めする好著である。
書名から連想したのはドナルド・キーン氏だった。あの流暢かつ日本語母語話者以上とも評せられる語彙をどのようにして身に着けたのかについて,かねてより関心があった。序章の「アメリカ海軍の日本語教育」には,キーン氏が学んだ海軍日本語学校の内容がある。氏はコロンビア大で学んだ後,さらに海軍でも日本語と格闘した結果,「精神を病んだり,自殺したりする者さえ出た(p.27)」中で獲得したと分かる。外国人が外国語を母語話者のように繰るとは,結局それほどのことなのだろう。
今の外国語教育の課題が『「受験英語」化する日本軍の語学』に記されている。1901(明治33)年度頃から,それまでの英語実学志向から教科として学ぶ時代に移行したという。それ以前まで課されていた会話や書取がなくなり,受験英語の時代となった。しかしそれは,実学志向の軍の外国語教育にとっては不都合なことだった。「使う必要性が乏しい一般教養的な側面」(p.108)が強まっては,戦時には役立たない。これが後々,日本軍の軍事行動の後れにつながったという。
翻って,今は「戦時」か。仮にそうだとすれば,相手は誰で,戦いの目的は何か。そして,昨今の外国語教育の評価は何によってなされるべきなのか。筆者はその答えを,第4章「戦後日本の再建と英語」に著したのではないか。敗戦後の世界情勢から米軍の対日政策があり,英語が推奨される。国民は戦争から解放され,英語とともに米国民主主義や米国文化に憧れる時代を経験した。やがて全国民が英語を学ぶこととなった。
しかし私たちは,みなが英語に堪能な「グローバル人材」に育成され,エリートになるのだろうか。キーン氏の例が示すように,生半可ことで外国語は身に着かない。外国語学習は実用ばかりではなく,多様な文化や言語を理解する手掛かりにすべきものでもある。結局のところ「人間が外国語を学ぶ究極の目的は,言語も文化も異なる他者と意思疎通を図り,平和的に共存するため(p.4)」だからではないのか。
 

備考(Remarks)  

2011  高等教育における英語授業の研究 学習者の自律性を高めるリメディアル教育  調査報告  共著 
JACET第2次授業学研究特別委員会  , pp.113-114  , 2012/03/31   

概要(Abstract) JACET第2次授業学研究特別委員会が2011年に全国から集めた高等教育における授業実践事例78のうちの一つ。「英語に苦手意識を持つ学習者へ向けた実践事例」の「英語学び直しのための英文法授業」として掲載。 

備考(Remarks)  

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